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小説「彼女は狼の腹を撫でる~第36話・少女とまじないと願いごと~」

自分の人生は嫌なことばっかりだってずっと思ってた。
鬼みたいに怖い暴力的なばあさん、幼い頃に出ていってそのまま帰ってこない母親、父親もいない、周りには碌に家もなく当たり前に友達も知り合いすらいない、学校も行ってないし子どもらしい遊びを誰かとした記憶さえない、毎日朝起きて木剣を握らされて叩きのめされて、ひたすら山道を走って鍛えて、飯を食べて眠るだけの毎日。
それでも16歳になって町に住むことを許されて、だけどそれは失踪した母の持ち出した狩狼道具を回収するという条件付きの自由で、町に住み始めてからもおおよそ同じ年齢の子たちとは違いすぎる生活。喫茶店で珈琲を飲むのが精一杯の精神安定剤、そんな境遇。

それでも段々と知り合いが増えて、その中から友達が出来て、一緒に旅をするくらいの相棒が出来て、ずっと飼いたいと思っていた大きな犬、犬は狼だったけどかわいいことには変わりなくて、ようやく私の人生にも光のようなものが射してきた。

もし今から聞かされる話が、私にとって理解出来なかったり許し難いことだったりしたら、私はどんな反応をしてしまうんだろう。怒るのかな、それとも泣いてしまうのかな、なにもかも嫌になって全部捨ててしまうのかな。
心の中でぶるぶると震えながら、でもそれは表に出さないように精一杯隠して、目の前に座る曾祖母を睨むように縋るように見据える。
隣に行儀よく座る狼の背中をぐっと握りながら。


私の名前はウルフリード・ブランシェット。16歳、狩狼官。ブランシェット家の13代目ウルフリード。
狼の名前はシャロ・ブランシェット。生後5ヶ月、もふもふ。世界一かわいくて、私のたった1匹の家族。



曾祖母、10代目ウルフリード・ブランシェットは100歳近い高齢の朽ち木のような体を椅子に預け、その代わりに自分の記憶と技術を移植した若い姿の複製体に全てを任せている。複製体はレンチナット博士と名乗り、近隣一体のカッパたちを支配して研究漬けの毎日を送っていて、尻子玉というカッパだけが抽出できるエネルギーを応用した技術革命を成し遂げた。
それだけではなく彼女は何十年も昔から、それこそ幼少の頃からブランシェット家の呪いも研究し続けていて、呪いの構造と仕組みを解明した。


【狼の悪魔の呪い】
ブランシェット家の祖である赤ずきんの似合う少女メイジー・ブランシェットと当時最高峰の狩狼官、狼を繋ぐ紐ことウルフリードが、狼の悪魔の腹を裂いて石を詰めて川底に沈めた際に生じた呪い。
代々たったひとりの娘しか産むことが出来ず、当時の社会では家系や血筋の断絶まで繋がってしまう呪いで、300年経った現代においてもなお呪いの力は弱まっていない。


曾祖母が解明した呪いの仕組みは、
・一人の娘しか産めない呪いは代々継承される。
・呪いは死ぬまで消えることはなく、産まれた時点ですでに呪われている。
・呪いは血縁関係がない養子でも継承されてしまう。これは彼女の提案を受けた9代目、後に残酷の魔女と恐れられた女が何人もの身寄りのない子どもを搔き集めて検証した結果の果てに判明した。
・呪いは養子と実子がいた場合には両方に継承され、養子に継承された場合は不妊或いは子種の無くなる呪いとなる。これも9代目の養子、つまり曾祖母の義理の兄弟たちで検証された。ついでに娘を産む前に養子を集めた10代目本人によっても。
・生体移植した相手にも呪いは継承される。これも10代目の行った実験によって検証済み。
さらに呪いはもう少し複雑で粘り強い性質を持っていて、
・呪いは複製した体にも宿る。これは曾祖母がレンチナット博士を作った時に実証済みだ。

「要するにどこにも逃げられないということだ。狼の悪魔はさぞかしブランシェットを憎んだんだろうねと思ったよ」
博士は余った白衣の袖から指を突き出して、人差し指と中指を鋏のようにちょきちょきと動かして、狼の悪魔の無念を形にしてみせる。
それはそうだ、鋏で腹を裂かれて石を詰められて沈められた無念は――

いや、私たちはずっと勘違いしていたのかもしれない。
狼の悪魔の生まれ変わり、人狼の魔道士ウォルフ・ハーネスは、かつて死ぬ間際に『人間に愛される生き物に生まれ変わりたい』と願った。そんな願いごとをするような生き物が呪いなんて掛けるだろうか。
「ウォルフ・ハーネスは、狼の悪魔はメイジー・ブランシェットを恨んでなんかいなかった……?」
「ウォルフ・ハーネス? 誰だい、そいつは?」
私は旅の途中で出会ったウォルフ・ハーネスのことを説明した。彼が生まれ変わったこと、彼がフェンリス・ハーネスという一人娘を授かったこと、フェンリス・ハーネスが狩狼官に仕留められて彼女の魂が私に受け継がれ、保存された彼女の体の一部がシャロとして生まれ変わったことを。

「なるほど、そういうことか」
博士は研究室の壁に埋め込まれた黒板にガリガリと、私にはさっぱりわからない数式や記号を書き始める。その手はしばらく止まることがなく、黒板をはみ出して壁に床にと書き殴り、私を挟んで反対側の壁にまで到達した時点で結論に達した。
「不思議だったんだよ。呪いはあんなにしつこくて粘り強くて300年も存在しているのに、その割には効果がいまいちだなって。だって本当に憎い相手を呪うなら、子孫が一人娘だけなんて回りくどいことしないはずだ。その場ですぐに呪い殺してしまえばいい」
博士は床に大きく文字を書き殴る。そこには愛と執念と書かれていて、興奮しすぎて疲れたのかぜえぜえと肩で息をしながら、私に長年の疑問が解けてすっきりした顔を見せる。
「愛と執念?」
「そう、これは愛のお話だ。狼はメイジー・ブランシェットを恨んでいたんじゃない、恋していたんだ」


博士の仮説はこうだ。
狼の悪魔はメイジー・ブランシェットに恋をしていた。けれど狼の姿をした悪魔と人間が結ばれるわけもなく、人間の敵として撃たれてしまった。だけど彼は諦めきれず、最期の力を振り絞ってメイジーに願いを託した。
いずれ生まれ変わる自分と出会ってほしい、その時に今と変わらない美しい可憐な女性でいて欲しい。
その一方的で傍迷惑な、見方を変えれば純愛だの執念だのとも言えなくもない願いは、メイジーの体に流れ込んで一人娘しか産まれない呪いの形で残り続けた。
そして300年近い時を経て、狼の悪魔はウォルフ・ハーネスとして生まれ変わり、ブランシェット家の娘たちは代々美しく彼の望んだままの姿を継承し続けた。

しかし彼の思った通りにはならず、彼は近隣な村の娘と結ばれて狼の悪魔の血は娘のフェンリス・ハーネスに受け継がれ、彼女の魂が母に宿って私が産まれたことでブランシェット家の血脈とひとつとなった。
そして狼の悪魔の体は、同じくフェンリス・ハーネスを通して、現在はシャロ・ブランシェットとして生まれ変わり、彼の望みとは少し違うけれど、私というブランシェット家の末裔と家族になった。

「すごい無茶苦茶な仮説だ……」
「まあね。正直私には愛だの恋だのは未だにわからない。それでも孫はかわいいし、ひ孫ちゃんもかわいいって思うけど、それは多分私の血が薄まってるからだと思う」
博士はこうも続けた。だから自分の娘が人狼を産んだのが許せなかったんだろうね、と。

「ひ孫ちゃん、君のお母さんはね、君が嫌いで居なくなったわけじゃないよ。ババアが代わりに言うことでもないけどね」


母は何者かに騙されて失踪し、狩狼道具を持ち出した。ずっとそう教わってきたけど、母の行動とは矛盾というか一致しない点が多すぎた。
まるで私が足跡を辿れるように、要所要所で伝言を残したり行き先を誰かに伝えたりしながら失踪生活を続けていた。本当に狩狼道具を悪用しようとしたのなら、悪意をもって失踪したのなら追わせるようなことはしない。
「君が人狼だと発覚した時、馬鹿娘と孫は対立した。ブランシェット家の呪いを真正面から受け止め続けた娘には、まあこれは私の育て方が悪かったせいもあるけど、あの子は死屍累々の屍の上に立っているからね。ブランシェット家から人狼が出るなんて許せなかった」
そして激昂して我を失った祖母は、幼い私を殺そうとした。私が本能的にばあさんを恐ろしく思うのは、その出来事に起因しているのかもしれない。
記憶には残ってないけど、精神にはしっかりと恐怖が刻まれているのかも。

母は祖母に抵抗するもまるで歯が立たず、しかし私を隠す程度の時間は稼ぎ、離れた場所で暮らす曾祖母に助けを求めた。
「誰に似たんだか私の娘はしつこくてね、きっと地の果てまで追いかけてしまうだろうし、やがてここも見つかってしまうだろうと考えて、あの子の力を削ることにした」
その助言の通りに母は実家から狩狼道具を持ち出し、祖母の力を削ることに成功した。いくらばあさんが圧倒的に強かろうと武器無しでは母と渡り合える程ではない。それを身を以ってわからせた後、祖母に自分の代わりに誰かに狩狼道具を探させるように仕向けた。
それが私に下された回収命令だった。

なるべく時間がかかるように大陸のあちこちに、それこそ僻地にまで撒き散らし、売り払い、譲り渡し、けれども諦めずに続けられるように要所要所で探せるように、いつか私が追いつけるように巧妙に隠したのだ。

「孫は多分どこかで私に似たんだろうね。彼女も合理性を突き詰めすぎて、人の気持ちがわからないところがあるから」

その後、母は東の地から流れ着いた不死の獣人たちから情報を得て、もしかしたら自分が不死となれば呪いが留まり続けるかもしれないと考えて東へと旅立ち、しばらくして人間の埒をはみ出して戻ってきた。
外洋航海を禁止されているこの大陸からどうやって抜け出したのかわからないけど、旅の途中では別大陸から来た魔道士にも会ったし、やってしまおうとさえ思えば手段など幾つもあるのだろう。
もちろん目の前の、かつて機械王と呼ばれた程に高度な技術を持った曾祖母が手を貸した可能性もある。

まったく、どこまでも勝手な話だ。
どいつもこいつも身勝手で自分勝手だ。勝手に殺そうとして、勝手に争って、勝手に離ればなれになって、私を一体なんだと思っているんだ。

「私は別に呪われてようとなんだろうと、母さんには一緒にいて欲しかったけどね」
「それはそうだね、私もあの子も孫もどいつもこいつも酷い親だ」
博士が深々と頭を下げる。でも、この人に謝られてもどうしようもないのだ。怒りもある、歯痒さもある、この人のせいにしたい気持ちもある。
それでも私が怒りをぶつけるのは筋違いだし、私が怒りたいのは母とばあさんなのだ。
「頭を下げられても困るんだけど……」
「だろうね。私が君の立場だったら同じように困る」
そう肩をすくめて、少し困ったようなお道化たような顔を見せてくるので、つい反射的に軽く手打ちで肩の少し内側を撃ち返した。


「でだね、ここからが本題なんだけどね」
博士が脱臼した肩をカッパに治させながら、もう片方の手でカッパ巻きという胡瓜を米で巻いた東の郷土料理を摘まみながら、ずずずとお茶を啜り、大真面目な顔で切り出してくる。
米の着いた指先を口に含んで舐め取り、白衣の裾でごしごしと拭いて、単眼鏡に端末を装着した機械を私の前に置き、
「これは狼の悪魔の呪いを可視化する装置なんだけどね。ほら、覗いてごらん」
「爆発するとか棘が出て目に突き刺さるとか、そういうのはないよね?」
「私をなんだと思ってるんだ?」
聞くからに非人道的な実験を繰り返した危険人物としか思えないけど、反対に自分がなにも警戒されない人物だと何を根拠に思えるのか。

おそるおそる装置を右目に取りつけて、ゆっくりと目を開く。
「んん?」
特に変わったところはない。硝子のレンズで視界に若干歪みが発生しているものの、別段おかしいという程のこともない。呪いを可視化する装置だと言ってたけど、私と同じように呪われているはずの10代目本人も、呪いが伝播した複製体である博士も、呪いらしき雰囲気さえも纏っている様子がない。
「騙してる?」
「私も驚いてる。だって君を見た時に、それまでブランシェット家の誰もが纏っていたどす黒い呪い、それが欠片もなくなっているんだからね」
博士は私から装置を受け取り、改めて自分の目に装着してレンズを向ける。
やはり何も変化が見られないのか、ぱちくりと瞬きして、目を細めたり開いたりしている。

「断定するには少々早いけど、呪いは解けたって考えるべきだろうね」

解けた? いつ? なんで? 私はなんにもしてないけど?

「おそらくだけど、呪いの術者である狼の悪魔の生まれ変わりウォルフ・ハーネス、彼の娘の魂がブランシェット家の娘として生まれ変わって、その肉体は狼ちゃんになって君に飼われて家族となった。彼の願い通りだ、人間に、もっというとメイジー・ブランシェットに好かれる生き物に生まれ変わりたい。その願いは成就されたんだろうね」
そんなことで呪いが解けたの? 私の苦労はなんだったのか……いや、苦労した旅の結果が彼の願いを叶えてしまったのか。
まるで自分の旅に無理矢理意味づけしたみたいな、そんな結末に腑に落ちないところもあるけど。

「それを言ったら世の中の大概の奴らは、飯食って働いて寝て生殖行為をして老いて死ぬ以外の意味なんて持たないよ」
「そんな身も蓋もない……」
「だけど君は立派にひとつもふたつも、これまでの人生に意味を持たせた。我が子孫ながら立派だよ」
そう褒めちぎりながら、採寸でもしているのか巻尺を私の腕や肩や背中に当てて、ついでに白衣の袖越しにぺたぺたと肩や腕に触っている。
「なにしてるの?」
「お祝いだよ。私もひ孫ちゃんになにかしてあげたいのさ、馬鹿娘と孫の代わりにね」


【マスティフⅢ型ケルベロス】
ブランシェット家の訓練用道具であり、基本兵装である盾と牙状の武器が一体化したマスティフA型。それを私用に改良して捕獲用のフックを内蔵したⅡ型。戦闘で破壊されたⅡ型を、更に私の体格や身体能力に合わせて改良したⅢ型兵装、通称ケルベロス。
形状は以前より大型の流線形で、先端は尖っていて魚に近い。
先端装甲は鎖で中距離まで伸ばすことが可能で鮫のように食らいつき、装甲の内側には射突式のパイルを内蔵している。
さらに肩側装甲の裏面には、フェンリスの残した二体一対の機械スケルとハティを基に組み上げた、ワイヤーで結ばれた同名の牙状の武器を搭載し、電極を内蔵して電流によるスタン効果も狙える。

まさに私のために組み上げられた理想的な道具だ。
こういう道具は出番がないことが一番だとさすがに学んできたけど、もし身に着けるならこういうのがいい。そう思わせてくれる道具だ。
そしてそういう道具は、いざという時に必ずなにかしらの助けになってくれる。


「呪いは解けたけど、馬鹿娘や孫がどうするのかは私にはさっぱりわからない。だから備えをしてあげるくらいしか出来ない年寄りを許しておくれ」
そう語る博士の隣で、椅子に座ったままの老人が鉄仮面を被って全身に管を繋いだままの姿で、こくりと小さく頭を下げる。
まるで精一杯の謝罪だとでも云わんばかりに。
そこまでされてもなお腹を立てるほど、私は素直な人間ではない。

「ありがとう、ひいおばあちゃん。大事に使うよ」
「いや、ぶっ壊してくれて構わないよ。いつでも直してあげるからね」
やはり私の曾祖母だ。私が素直じゃないのは彼女譲りなのか、それともブランシェット家の娘はみんなそうなのか。
私が苦笑すると、複製体だけでなく曾祖母も微かに笑ったように見えた。



「おい、人間、早く乗れよぉ! 汽車が出ちまうぜぇ!」
「すごいだろ。これも博士が造ったんだぜ」
カッパたちがギャハギャハと笑いながら、全体的に緑色に塗りたくられた蒸気機関車に乗って手招きしてくる。
これも博士が開発した機械で、尻子玉を燃料に動く尻子玉蒸気機関を搭載した機関車だ。ひ孫への甘やかしとして、私とシャロの暮らす自由都市ノルシュトロムまで運んでくれるというのだ。
機関車に乗って帰還者になるという駄洒落ではないと思うけど、もしかしたらそういう洒落っ気もあるのかもしれない。
どっちみちありがたい申し出だ。

「じゃあね、また来るよ!」
「ウァン!」
私たちは見送る曾祖母ふたりに手を振って、砲弾のような速度で大地を駆ける尻子玉蒸気機関車に揺られて、カッパたちと共にノルシュトロムへの帰還を果たしたのだった。

え? カッパもついてくるの?


――――――


「で、お前はどうするつもりなんだ? そんなところに隠れてないで、ひ孫ちゃんに会えば良かったのに」
「会いたくないわけじゃないけど、まだ母さんがどうするかわからないからね。でも元気そうで良かった、思わず抱きしめにいくとこだったよ」
「しょうがない子たちだよ。ひ孫ちゃんの爪の赤でも直飲みすればいいのにね」

博士は呆れたような溜息を吐き、どうしようもない孫に向けて埃でも払うように白衣の袖を振ってみせたのだった。



今回の回収物
・マスティフⅢ型ケルベロス
右腕に装備して展開する至近距離で噛みつく牙状の武器。装甲は軽量の盾にもなる。先端装甲は鎖で中距離まで伸ばすことが可能で、装甲の内側に射突式のパイル、肩側装甲裏面部に自動攻撃型の有線式ファングユニット「スケル&ハティ」を搭載している。
スケル&ハティは小型の牙に電極を内蔵しているため、電流によるスタン効果も狙える。
盾もⅡ型よりもひと回り大型化し、形状は流線型で魚に近い。色は青。
威力:D 射程:C 速度:A 防御:C 弾数:∞ 追加:捕獲(噛みつき)
威力:B 射程:E 速度:A 防御:C 弾数:∞ 追加:貫通(パイル、捕獲時のみ)
威力:C 射程:C 速度:A 防御:C 弾数:∞ 追加:追撃、スタン(ファングユニット)


(続く)


(U'ᄌ')U'ᄌ')U'ᄌ')

狩狼官の少女のお話、第36話です。
真相明らかになる回、いわゆるネタバレ回です。
最初からあった設定ですが、ようやく明らかに出来ました。どう考えてもババアが怖いし悪いですね。

自分でもそう思います。

ウルの旅もあと数回ですが、最後までお付き合いくださいませ。