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【BL】「蟷螂の檻 2」⚠ネタバレ感想⚠

 二巻の相関図で父の名が出てきたのだけど、「政蔵」と「蘭蔵」の字面からして、妾の子として見ているのではなく、正式な長子として名を与えているし、「育郎」という名は父の名とかすりとも似ても似つかなくて、そこから、育郎坊ちゃんのことは自身の子どもだとも思ってなさそう。

と、顕著に出たのは蘭蔵君が幼い頃に、まだ赤子だった坊ちゃんの手を握っていた時に母の美都枝さんが、首に手をかけたことからのようだ。そして、蘭蔵君、恐らく脳に酸素が行き届かない程に首を絞められたせいで、障害が残り、あのようなことになったわけか。後天性であるが、何はともあれ、美都枝さん、あの頃から心を病んでいた節があるっぽいな。旦那さんのこと、昔から慕っていたとか言ってたし。
一方的な愛を押し付けていたということなのか。
世間のこともあるから、一応は表向きでは正妻として結婚したが、政蔵さんは他の女の人に行って、子どもまで作った……。
自分の家柄も似たようなところがある──とはいえ、全てが分かってる訳では無いが──ので、何となく、何となく分かるような部分。
いわゆる愛人関係になるのは当たり前というのもどうかと思うが、あの時代はあったようだし。
にしても、正妻の子じゃないのに、本家に住まわせていたということなのか。そういうことをしなければ、今頃、蘭蔵君は後遺症を残らずにいただろうか。

二巻では大学の時の一方的な友人、飯田さん視点も描かれていた。
結局のところ、飯田さんは坊ちゃんのことを性的に見ていたのだけど、恋人関係にはならず、別れてしまったのが、切ない。
また再開出来たらいいんだけど。
飯田さんの財布の件で、意外と常識人で、いい人だなと思っているので。
そして、"旅館"に行った後、酔いつぶれて寝た時、ふと目を覚ますと、飯田さんの前で自慰を耽っている坊ちゃんの描写。
女は抱けなかったと言っていたけど、その時も典彦さんのことを思い出して、この相手は無理だと思ったけど、熱は冷めず、慰めていた、のだろうか。
飯田さんにバレて、必死になって謝る様子、この時は分からなかったが、その後、過去に蘭蔵君を殺めようとした時、父にやり返され、「人以下獣にすら劣る」と罵られ、中心部を蹴られたことがあったから、それがフラッシュバックした、ということなのか……?

さち子さん視点のもあったけど、あの葬式の時、泣いたのは、本当に心から坊ちゃんのことを思って泣いていたのね。坊ちゃん視点からすると、本当に良くなさそうな印象を受けていたので、視点が変わるとこんなにも印象が変わるとは。
その旦那様が昔からの使用人に、処女を散らされたのですよ……強く生きて……。さち子さん、応援したくなるし、筋肉は裏切らない。(ペーパー特典の話)

その回で、酔った坊ちゃんが典彦さんにお手洗いの介抱する描写があるのですけど、まさかのまさか、放尿シーンが描かれるとは思わなく……!!どちらかと言うと性癖なので、興奮してしまった……坊ちゃんの表情も相まって。
アカンわ……アカン。きっと異常性癖だと言われるので、ここでしか言えないものだわ。
あとそこで、典彦さんに甘えているところが見られるのも良きです。叱咤されているのも良くて。

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