見出し画像

私の父は年下 2

あれは
私が幼稚園年長の頃の2月。

もしかしたら
私の記憶違いかもしれないけど、

寒い、たくさんの雪があった
そんな時だった。

父は癌だと診断された。

幼稚園児の私が
癌というもを理解できてるわけもなく、
でもお父さんは病気なんだと
言う事は理解出来ていたと思う。

当時、父は33才。
母は27才だった。

その頃、たぶんまだ癌は若い人がなるのは
稀だった。

「まだ若いのに」
「ムスメちゃんもまだ小さいのに」

と、周りの大人の雰囲気で
父の病気の重さを
小さいなりにも分かっていたと思う。

それでも、
父は父だった。

何度も入退院を繰り返し、
何度も手術をしたが

釣りにも行ったし、
パチンコも行ったし、
もちろん(母よりも大事な)麻雀もしたし、
旅行にも毎年行った。

父はいつも楽しそうだった。

私の目には
そう、映っていた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?