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蛮族PCリプレイ『バルバロス・ルーキーズ』

本作は、「グループSNE」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ソード・ワールド2.0/2.5』の、二次創作です。
(C)GroupSNE
(C)KADOKAWA

GM:今回は『蛮族PCで遊ぼう!』というリプレイ企画になります。

プレイヤーA:いよいよアルフレイム大陸でも蛮族がプレイアブルになる日が来たか。

GM:蛮族PCデータをひと足先に体感できるリプレイ『異端者たちの蛮歌』は来月5月発売です。

本リプレイのシナリオはグループSNE公式シナリオ集『テラスティア冒険録』に収録の『雪原の橋頭堡』を使用します。
性質上、『雪原の橋頭堡』のネタバレが含まれますのでプレイ予定の方はご注意ください。

GM:それじゃあ、キャラクターの作成にはこれを使ってください。
(PL全員にキャラクターシートやコピー用紙にまとめたデータなどを配る。)

プレイヤーA:おお!?『変身後ステータスシート』!?
もしかして、フィジカルマスター技能つかっていいのか?

GM:存分に使え、変身とフィジカルマスター技能は上位蛮族の特権だからね。

フィジカルマスター技能
一部のプレイアブル蛮族のみが習得できる戦士系技能。
種族固有の「変身」を行った際に増えた部位での近接攻撃の命中判定などに用いる。
1レベル取得するごとに魔装と呼ばれる特殊能力をひとつ獲得することができる。

プレイヤーA:うおおお! 変身最高! 俺ドレイクやる。変身型ドレイクやりたい!

プレイヤーB:変身できる蛮族でも必ずフィジカルマスター型にしなくていいんだよね?

GM:そうですね。実際にどんな技能を取得するかは各人の自由とします。

プレイヤーB:なら私はバジリスクで魔法使い系やろ。

プレイヤーC:蛮族領で遊ぶならダークトロールがいいな。街に入れるか気にしなくていいし。

街に入れる
ダークトロールなどの穢れが特に多く溜まっている蛮族は人族の街の多くに設置されている〈守りの剣〉の効果によって街に立ち入ることができない。
そのため、フレイバー的な設定を整えて人族の冒険者と共に戦うことを選んでも街に出入りすることが禁じられる。

プレイヤーD:それいいね。蛮族PCの許可だされてても使ったことない種族だし、この機会にバルカンやってみようかな。

プレイヤーE:ごついの多いな。それじゃ私はラミアやろうかな。

GM:それぞれやりたい蛮族が決まったようですね。それじゃあ各自、初期作成でキャラクターを作ってください。

キャラクター紹介


プレイヤーA:ドレイクのフィジカルマスター、ルパートだ。
魔装は【生来武器強化A】、【部位強化】、【ブレス強化】の3つ。
戦闘特技は【全力攻撃】と【かばう】。
エリート幹部候補生として出世間違いなしと目されているが、まだ若く経験が足りていないので将来のために今は現場を知ることを目的に他のPCたちと組んで上位蛮族からの指令を受けて活動している。
実は戦闘外でやれることがなく、探索活動や知的活動が苦手な脳筋なのだが、「それは俺がする仕事ではない」と偉そうな態度をしていると他のPC達が代わりにつとめを果たしてくれるので困ったことは無い。

プレイヤーB:バジリスクのソーサラー、ペトラよ。
セージとウォーリーダーも兼ねているわ。
戦闘特技は【魔法誘導】。
ルパートの連れの中で知的労働を担当しているのが私。
将来的には、現場に姿を表さず下級蛮族を顎で使い暗躍する黒幕ポジションになるのが夢だけど、今はまだ現場を学ぶ時期だと分かっているので上位蛮族の命令に従いつづけているの。

プレイヤーC:ダークトロールの神官戦士、ゴズだ。
戦闘特技は【防具習熟/金属鎧】で、信仰する神は戦神ダルクレム。
より強い敵を求めて愛用のモールを日々振るい続けている。
ルパートとは脳筋仲間として話が合うし、将来やつが幹部となった時には片腕として仕えるつもりでいる。

プレイヤーD:儂はバルカンの妖精使い、モルデン。
戦闘特技は【魔法拡大/数】。
パーティの最年長で、逆に言うと年を取ってなお現場から離れられない出世街道を外れた下級蛮族じゃ。
自分のチカラではもう成り上がるのは無理なのでルパートの坊ちゃんが出世することで間接的な成り上がりを目指しとる。
利用し、利用される間柄と言う訳じゃな。

プレイヤーE:ラミアのグラップラー、ベアトリスよ。
戦闘特技は【魔力撃】。「格闘」カテゴリの生来武器〈牙〉による吸血と〈尻尾〉で戦うテクニカルな格闘戦士。
他のみんなと違って成り上がろうという意識はあまりなくて、むしろ現場に出て弱者を力で蹂躙し、強者を技で屈服させるのを何よりの楽しみにしているわ。
とはいえ出世の足を引っ張るつもりはないから、上位蛮族からの任務を受けてパーティで活動する時は周りに合わせてしっかり斥候として働かせてもらうから安心して。


GM:うんうん。みんないいキャラクターが出来ているじゃないか。それじゃあ、いよいよセッションに入るんだけど、その前に伝えないといけないことがあるんだ。

ルパート:伝えないといけないこと?

GM:実はこの企画はエイプリルフールのジョーク記事で、君らに配ったデータは既に『ソード・ワールド2.0』で発行された文庫サイズのサプリメント『バルバロスブック』のものなんだ。
そう、未発売のデータの流出は起こっていないし、この企画自体が噓なんだ。
つまりセッションを収録してリプレイを書いているのでなく、青猫あずきがパソコンの前でキーボードを打っているだけで実際に遊ばれてすらいない。それどころかプレイヤーである君たちも現実には存在しない。
すべてGMであり執筆役のこの私、青猫あずきが生み出した幻に過ぎないんだ。

ペトラ: そんな…! それじゃあ私たちは貴方の妄想の産物に過ぎないって言うの!?

GM:残念だけどそういうことなんだ。

この記事を書くにあたり参考にした『ソード・ワールド2.0』サプリメント『バルバロスブック』にはゲームデータだけでなくラクシア世界における蛮族たちの暮らしぶりや生態などをまとめた充実のワールドパートがついている。
5月の新刊『異端者たちの蛮歌』で蛮族を遊ぶことに興味が出たのなら2.5の蛮族サプリが発売するまでにぜひ、『バルバロスブック』で予習しておくといい。

全員が蛮族のキャラクターを作って遊ぶセッションが読みたかった人たちには肩透かしを味合わせてしまい申し訳ない。
そういう人たちには、2.0時代の蛮族リプレイ『バルバロス・ロワイヤル!』がオススメだ。

蛮族PCを人族の冒険者に混ぜて遊ぶセッションの参考になるリプレイが読みたければ『異端者たちの蛮歌』のGMをつとめるベーテ・有理・黒崎 先生の書いたリプレイシリーズである『from USA』が役立つだろう。
kindleではシリーズすべてをひとまとめにした合本版が発売中だ。

『ソード・ワールド2.5』で蛮族PCが使えるようになる日はそう遠くない!
その日まで、あなたの蛮族プレイ欲を紹介した公式書籍の数々が受け止めてくれますように!

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