間歇性外斜視の手術 in 東京日帰りクリニック

生まれてから患ってきた間歇性外斜視を東京日帰りクリニックで手術し、治療してきたので、その治療の流れをまとめました。斜視がコンプレックスになっている方、治そうと思っているが勇気が出ない方などの参考になれば嬉しいです。

間歇性(かんけつせい)外斜視とは

斜視とは、片方の目は視線が正しく目標とする方向に向いているけれど、もう片方の目が内側や外側、あるいは上や下に向いている状態のことを指します。間歇性外斜視は常にではなく時々片方の目が外側を向いてしまうような状態のことです。

私の場合は意識すれば両方とも真っ直ぐにできましたが、疲れてきたり、あるいは両目で見づらすぎて片目で見るとなると外れてしまう、といった具合でした。

なぜ今更治療しようと思ったか

31歳になり、身体にあちこちボロが出てくるようになりました。そのため元々この31の年は今まで放置してた身体の悪いところを一掃しようという目標を立てていました。その中で斜視を直そうと思った理由は主に三つです。

1. 斜視の角度が60度、つまりデフォルトで60度ずれている目を使って真正面の物を見ようとするので、目の内側にある筋肉をかなり酷使することになり辛い眼精疲労がみられたこと

2. 60度の状態から無理やり真正面をむかせているので、眼球そのものが歪み、ものが見えづらくなっていたこと

3. 息子が大きくなり、親として息子の友人と接することが多くなっていくことが想定される中で、自分の目のことで息子がいじられたりするのは嫌だなぁという思い

正直見た目に関しては本当に人間関係に恵まれてそこまでコンプレックスではなく(特に結婚してからはほとんど気にしてなかった)、どちらかというと実利と息子にまで迷惑をかけたくないなぁという気持ちからでした。

クリニック探し

職場が渋谷だったこともあり、都内の眼科で探していました。大きな大学病院も斜視手術を受けられるようでしたが、手術後に入院が必要なこと、また診察から手術まで1年以上待機しないといけないと言われたことから他のクリニックを探していたところ、東京日帰り手術クリニックさんが該当しそうでした。

一年待ってでも安心と実績のある大学病院の方が良いのではないか、クリニック名とWEBページの出来を見ると本当にここで良いのか...?など相当悩みましたが、まぁゆうて死にはしないだろ的な精神でここに決めました。(後ほど看護師の妻にとても怒られた)

直接クリニックで手術依頼はできないようなので、まずは提携先の病院で診察を受けることに。私は職場からの行きやすさでCS眼科クリニックさんにしました。

CS眼科クリニックさんでの診察(3月〜6月)

3月後半に初診を受け、4月中に二回ほど視力や角度の検査を行い、5月頭に手術、という流れでした。

ただおり悪く緊急事態宣言が発令されてしまったので、6月に検査、7月に手術と延期してもらったため、結果的に初診から3ヶ月ほど経ってからの手術となりました。

医師や看護師さんも優しく、良いクリニックだったと思います。

検査はプリズム(?)のメガネみたいな物を1時間ほどつけて、目が疲れ切ったところで遠くを見たり近くを見たりする物でした。

手術の詳しい流れみたいなのはざっと軽い説明を受け、あとはパンフレットを読んでおいてね、という流れだったかと思います。正直検査で疲れていたのかここら辺の記憶が曖昧で。。パンフレットに詳細が載っていたので、後から詳細を把握した形でした。

手術前に不安に思ったこととして、東京日帰り手術クリニックさんでは外部の外科手術の方を診療報酬請求に応じた完全インセンティブ制で招かれているそうなので、手術担当者が誰になるのかわからないのでは、というものがあったのですが、CS眼科クリニックさん経由であれば宇井先生が担当執刀してくれるようでした。担当者がクリニックで診察してくれた方だとすごく安心感がありました。

また全身麻酔か部分麻酔かを選べたのですが、全身麻酔だといつの間にか終わってるので全身麻酔の方が楽かもと言われたので全身麻酔を選択しました。ただし全身麻酔だと付き添いの方が一名必要だそうです。私は妻にお願いしましたが、友人でも良いそうです。

なお、手術日の詳しい時間はメールにて1週間前に送られてくるシステムでした。

東京日帰り手術クリニックさんでの手術(7月)

当日は以下の流れでした。

1.  クリニックに到着後、診察室で持ってきた寝巻きに着替える

2. 全身麻酔の説明動画を見る

3. 手術前の検査で心電図や血圧などを測る

4. 手術の説明とリスクについて説明を受け、同意書を記載

5. 手術(30分)

6. 2時間ほど安静にして、退院

実質3時間ほどしかクリニックにはいなかったと思います。

手術前の心境

バンジージャンプを飛ぶ前の心境に似ていました。ハーネスをつけている間、あるいは階段を登っている間に、「なんでこんなことをすると選んでしまったんだろう」と後悔する感じです。とはいえもう理性的に決めたことなので、未来のことは考えずに今何するかに集中するメンタルハックで乗り切れるかと思います。

初めての全身麻酔

全身麻酔では自力での呼吸が弱くなるらしく、喉から管を入れての人工呼吸が必要だそうです。外的要因で意識を奪われる経験をしたことがなかったので不安はありましたが、実施されてしまえばあっという間でした。おそらく麻酔注入開始から10秒意識は保てなかったかと思います。

感覚としてはだんだんと眠りに落ちていくのに似ていました。ただ眠りにつくのとは違い意識が落ちる前に呼吸のし辛さを覚えました。

手術後の心境

手術後割とすぐ(ストレッチャーで運ばれている間)に意識は覚醒しました。全身脱力していたからか、起きた時めちゃくちゃ心地よかったのを覚えています。

1時間ほどボーッとした後、歩行テストをして、術後の説明を受けました。術後の説明は術後2時間は食事は控えること、ただし水やスポーツドリンクなどは飲んでいいこと、夜はご飯食べれたら普通に食べて良いこと、今日の洗髪/洗顔は控えることなどでした。

人によっては気持ち悪くなってしまう場合もあるらしいのですが、私は特になく2時間の安静後そのまま帰宅しました。なんならせっかくの銀座だったので1300円のミックスジュースを飲んで帰りました。(もちろん介助必須でしたが)

退院後〜1日目

目は異物感とチクチクとした痛みがあるものの、そこまで強い痛みはありません。感覚的には親知らずを抜いた時の方が余程痛かったです。痛み止めとしてロキソニンが処方されてましたが、飲まずに済みました。(個人差はあるよう)

外見的には目が真っ赤(黒系の赤)に染まっており、ちょっと人様にお見せできるような状態ではないです。

ひたすら血の涙が出てくるので、事前に清浄綿を購入しておくことをお勧めします。クリニックでも購入できましたが、少し割高でした。

手術後から普通にモノは見えました。(看板なども視認できるレベル)ただ目を大きく開けるのも辛く、瞬きも軽く痛むので薄目を開けてぼんやりあたりを把握する感じで生活していました。

この日はスマホやディスプレイ、本など近くのものを凝視することを禁じられていたので、夜9時には就寝しました。

術後2日目

2日目になると目のチクチクとした痛みはだいぶなくなりました。この日は術後の検診があったので一人で1時間ほどかけてクリニックへいかなければならなかったのですが、特に問題なく移動できました。

ただし目の横移動がかなり厳しく、体を回転させると目が遅れてついてくるような状態です。(しかもちょっと痛い)ちょこまかと動き回る息子氏の面倒を見るのは結構辛いです。

目は引き続き真っ赤です。

術後3日目

目のチクチクとした痛みはほぼありません。とはいえ引き続き目の横移動はかなり辛い状況です。仕事柄ディスプレイを凝視するのですが、その時は目の横移動はほとんどないので、休みながらちょっとずつであれば仕事できそうです。

目は引き続き真っ赤です。

術後1週間経過

経過後に記載します。

現時点での感想

○見た目の部分
先ほど鏡で確認してきましたが、片目で見てみてもほとんどズレはないように思えました。あるとしても10度ほどかなと。今後戻りがあるかもしれないということなので、経過を見守ろうと思います。

○見え方の部分
二つだった世界が一つに統合されたような感覚です。結構衝撃を覚えました。両目で見易さが格段に違い、景色の見え方が今までと異なります。これだけをとってももっと早く手術受けておけばと少し後悔しました。目が良くなってコロナが治ったら景色が綺麗な場所に旅行に行きたいなと思っています。

○その他
だいぶ家族には迷惑をかけてしまう形になるので、あらかじめその件について家族と共有しておいた方が良さそうです。1週間は子供を見るのがきついかと思われます。また、付き添いに来てくれた妻には感謝を。

今のところ個人的には大満足の結果です。とはいえ戻りがある前提ではあるので、今後の経過を見守りつつ、何かあれば追記していきたいと思います。


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