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“雨”が人の名前だったら良かったのに。

いつから雨を好きになったかな❓

いつから人を好きにならなくなったかな❓

興味のないふりしてるだけ。

雨には最近予定狂わされてばかりなのに。
でも嫌いになったりしない。
むしろ予定変更して楽しんでる。

そんな自分のことが好きだったりする。

昔は雨に好き嫌いなんてなかった気がする。
靴がグチョグチョになったり、傘さしながら自転車乗らないといけなかったりしたから、めんどくさかっただけ。

今でも覚えてることが、ひとつ、ある。

小学校の帰りにすごい雨が降ってきた。

傘なんて持ってなくて、走ってたけどべちゃべちゃで。
しかも信号待ちをくらった。

その時、隣にいた自転車のおばあちゃんがそっと傘に入れてくれた。

「大変だね」って、言ってくれた。

青になって、お礼も言わずに走って帰った。

名前も何も知らないあの人。

あの時のこと。

なんだろう、うれしいって言うかなんて言うか。

幸せ色に溺れる感じ。

ずっと浸りたくなるような。

それがあるからかな、雨が好きだと思えるのは。

だけど、今では本当にそんなことがあったのかどうかさえ、おぼろげで。

夢だったとしたら...、

いい夢だったなって、そう思う。

“雨”が人の名前だったら良かったのに。

そしたら、きっと。

人のことも、好きになれるのに。

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