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安くて美味しい生活

朝からインスタグラムのストーリーに、#本日の一曲 とハッシュタグをつけて好きな曲のジャケットのスクリーンショットを載せるところに、自分の俗っぽさを感じる。

穏やかな日々が続くと、それはそれで眠たくて、突然いろんな人に連絡を取りたくなる。

そんな時、軽率な飲み会に誘われてふわふわ行ってしまう。
はじめての立ち飲み屋さんで、ただ雑に煮込んだだけなのにこの世の終わりに食べたくなるくらい美味しい魚を食べた。
本当はサクっと9時に帰るつもりがダラダラと飲んでしまって終電近くなる。

夜風が冷たくなってきたから、空気が澄んで都会でも星が見える。
様々な日本酒がごった返した体がゆっくりと冷えていく。

片付けなきゃいけない洗濯物のことを思い出してしょうもない後悔をする。
とりとめもない生活を、飾られた美術品を眺めるのように丁重に向き合って生きる。
いや、ほんとに向き合えている、のかな。

意識が空に飛ばされそうになるなか、ただ会いたいと思う人が1人浮かんだこと、その人に気軽に連絡を取れなくて幸いだとおもった。


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