【赤い公園】「夜の公園」を聴いて音楽の聴き方がかわった

ちょっと前に書きかけていたnoteを、せっかくなので仕上げます。

私はかれこれ25年以上、日々音楽を聴いています。
いい曲に出会うと嬉しいです。

「いい曲」と言ってもいろいろあると思います。
さらりと聴いていい曲だと思えるキャッチーな曲。
通勤のBGMにしたい軽やかな曲。
心の琴線に触れすぎて、聴きたいけど簡単に聴けないくらい染み渡る曲。
これは今まで聴いたなかでもいい曲だなと感じられる、自分の感覚にバッチリはまった曲。

今年の8月くらいに、それらの「いい曲」の中でずば抜けて好みな曲に、久々に出会いました。
それがタイトルにもある、赤い公園による「夜の公園」です。 

個人的には、だいたい5年~10年周期で、このレベルで好みな曲が登場する感覚を持っています。
ちなみに前回はBase Ball Bearの「不思議な夜」という曲で、2016年。実に5年ぶりに、衝撃的に好みな曲に出会えました。(その後スピッツがめちゃめちゃにその記録を塗り替えてくるわけですが...)

この曲のどこがそんなに素晴らしいのか、素人目線ではありますが、記録します。記録したいと思うくらいに素敵な曲です。

2日で50回くらい聴いてわかったこと

この曲が好きすぎて、出会って2日で50回くらい聴きました。

というのも、このnoteへの記録に辺り、ちゃんと、何が好みなのか、言語化できるレベルで理解したいと思ったからです。この曲を「めちゃめちゃ好きな曲」の一言で片付けるのは勿体ないと思いました。

はじめは、詩が素敵だなと思いました。
状況描写から、この曲のモチーフの女の子が、ちょっと望み薄っぽい恋をしている、あまつさえ相手の辛い恋の話を聞いてあげちゃったりしてるもどかしさが伝わってきます。

でも50回聴いているうちに、この曲の最大の素晴らしさは、アレンジなんじゃないかと思いました。

歌うギター

まずギターが思い切っているなと感じました。
特に1番のAメロ、ほぼ出てきません。
が、ボーカル石野さんの歌声の合間合間に、補うように登場するギターフレーズがとてもいいアクセントになっています。

そこからBメロで少し出てくるようになって、サビや感想ではがっつり弾いています。

2番のAメロでは、1番のBメロくらいの音の入り方ですが、そのフレーズも素晴らしいです。ちなみに1番と2番ではメロ部分のギターフレーズが結構違うので、注意して聴き比べてみると楽しいです。

歌うベース

今書いたように、メロの間はギターが鳴りを潜めているので、ベースの音が自然と目立ってきます。そしてこのベースラインがまたすごく素敵だなと思います。

長めの弾き(何て言うのコレ?)ですがちょっと跳ねるような切り方で、ポップな印象を受けました。1番のAメロの中でも最初の2フレーズと次の2フレーズで、たぶん少し違っていて、ベースの単調なイメージが全くありません。まさに見出しにした通り、歌っているようなベースラインだと思いました。

特筆したいのは2番のBメロのベースラインです!ここの音は歌声と、ストリングス?かシンセ?と、ベースのみなのですが、ベースが、歌声に華を添えつつもメロディアスで、とても印象的なんです。

※のちのち、赤い公園のベースが基本的に好きだということに気付きました

ドラム

ギター、ベースと書いたらドラムにも触れたくなります。ドラムのことは楽器のなかでも特にわからないのですが、この曲ではメリハリがよく聴いているなと思っていて、一例としてBメロを挙げます。

1番と2番のサビ前Bメロを聴き比べると、ドラムの入りかたが違っています。2番Bメロに注目すると、1番にはなかったバスドラム(たぶん)が入るのですが、1番より華やかな2番のサビに向けて、だんだん強くなっている気がします。この音に繋がれて、2番のサビが幕を開けるのがドラマチックで良いです。

ストリングス?シンセ?の使い方も良い

さらにさらに、合間合間に登場する、ストリングスなのかシンセなのか、の使い方も素敵です。

実は私は本来、ストリングスやらシンセやら管楽器やらが入った瞬間ロック要素が薄まる感じがして、ギタードラムベース以外の楽器音はそんなに好きじゃないです。が、夜の公園に登場する塩梅は抜群に好きだなと思います。

ギター、ドラム、ベースを消さずに、サビなどでうまく盛り上げるために使われていて、邪魔せず調和しています。1番の「部屋着に着替えてる」のあとなんかはむしろ好きです。

1番と2番のBメロを聴き比べると、1番には使われていない一方、2番ではドラム同様、サビへの繋ぎとして効果的に使われている気がします。この、どの音をどこに使ってどこに使わない、という采配?センス?がすごく好きだなと感じました。

盛り上げ方にも注目

さらに聴き続けて気付いたのですが、サビに向けての盛り上げ方(何て言うのか...展開とか?)、繋ぎ方にもバラエティがあり、そこにもメリハリを感じました。

夜の公園には、サビが3回登場します。
貧弱な語彙で表現すると、
1番 オーソドックス
2番 たっぷり助走をとって華やかなサビへ繋げていて、きらびやか
最後 Bメロは直前までかなりシンプルで、急激にサビに持っていく、メリハリ

という感じで、同じサビでもこんなに細かくアレンジ変えているんだな~と感動しました。

まとめ

「夜の公園」は、どの部分にも意匠がこらされ、全てのフレーズが自分のストライクです。
メリハリを感じる華やかさ、ドラマティックさがすごいです。
もう生で聴けないのが本当に惜しいです。

聴き方が変わった とは?

ここでタイトル回収になるんですが、恥ずかしながらこの「夜の公園」に出会ってから、
お!これはいい曲だなーと思ったときは、歌詞とメロディだけでなく、ひとつひとつの音とか、曲全体の流れみたいなものにかなり注意を払って繰り返し聴くようになりました。

この曲のどこがこんなに自分に刺さるのだろ?と探しながら聴いている感じです。そこでまた新たな発見があったり、聴けてなかった音を捕まえたりすることもあります。

今までもちゃんと聴いてはいたのですが、より、1曲から受けるもの、気付きが増えた気がします。
相変わらず素人ですが、一生懸命作ってくれたものを自分も一生懸命受け取りたいなと思います。

素人すぎて、曲を作りも演奏もしないけど音楽理論とか楽器のこととか勉強したいくらいです。自分の気付いたことを文章にするのに必要な背景知識が少なすぎると感じます...。

今日はここまで。お読みいただきありがとうございました。赤い公園の『夜の公園』ひいてはその曲が入っている、赤い公園最後のフルアルバム『THE PARK』、良かったら聞いてみてください。、


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?