【スピッツ】sweet, salty, mild, spicy and...

今度、スピッツ論という本が出るらしく、予約しております。17日の発売です。

その本を読む前に、ファン歴数ヶ月という浅浅な立ち位置ではありますが、自分のスピッツそのものへの感想を記録しておきたいと思います。きっとこの本を読んだら影響されてしまうと思うので、その前に。

sweet and salty におさまらない

英語でsweet and salty というフレーズがあるのをご存知でしょうか。甘いのとしょっぱいのを交互に口に入れると無限に食べられちゃうよねーっていうアレです。
スピッツを延々と聴いていて、あ、正にsweet  and saltyだ、しかももっとバリエーションあるやつ!と、ある時ふと思いました。

・チェリー、ロビンソンのような広く受け入れられるポップソング
・三日月ロックその3やオケラのようなロックなナンバー
・楓のような涙腺を刺激する美曲
・群青のような爽やかさ満点の曲
などなど…いろんなタイプの曲を手持ちカードとしてお持ちです。強い。

アルバム1枚とってもその多面性を感じることができます。例えばアルバム「小さな生き物」の中には、さらさらみたいなシリアスな曲と、野生のポルカみたいに一緒に踊り歌いたくなる明るい曲が同居してたりと、守備範囲の広さを感じます。

バカ売れした曲だけを聴くとそうは思わないのですが、アルバム曲やB面曲含め聴き続けてると、sweet and salty どころじゃなくmildでありspicyであり…とひたすらループして深みに落ちていく中毒性があります。

自分が元気なとき、落ちてるとき、嬉しいとき、悲しいとき、いつ何時でもフィットする曲が絶対にあるので、常に聴きたくなるし、心を掴まれる曲も変わっていくし…と、現在進行系でどんどん魅力に捉えられていってます。

意外とチャレンジしてる

スピッツにハマってるんだーと話をすると、特にファンでない人ほど、いいよね、変わらないよね!と言うコメントを多く聴くのですが、楽曲1曲ずつ、アルバム1枚ずつ追いかけると…変わらない??むしろいろいろ挑戦してるような気がしています。

「醒めない」の収録曲「子グマ!子グマ!」では、おお、なんか大人っぽくてお洒落だなと思ってたら、急に別の曲みたいになる展開に驚きましたし、「見っけ」では重めのバンドサウンドとエレクトロ?キラキラ?を融合しようとしてるような感じがする(個人の感想です)など、1作ごとに変化を感じます。

スタジオアルバムの入り口として「見っけ」を聴いて、30年以上もやってるバンドとは思えないくらいの瑞々しさを感じたのですが、それは、あ、なんか新しいことやろうとしてるな、というのが素人でもわかるからかもしれません。全然守りに入ってない感じで。

"らしさ"もサラッとやる

とはいえ"スピッツらしさ"もキープ、むしろブラッシュアップし続けてるのが、変わらないねと多くの人に言われ続ける由縁かもしれません。
最新リリース曲の大好物は、ミドルテンポな感じとJ-POP王道な曲の構成が聴いていて安心しますし、猫ちぐらから感じる優しさは他のロックバンドには決して出せない、スピッツがスピッツらしさを追及してきた産物たるナンバーだなあと思えます。

バンドによっては、世間的に認知された"らさ"を封印してしまって、今の感じも好きだけど、たまにでいいからアレやってよ!って思う場合もあるし、"らしさ"を大事にしすぎて、ちょっと飽きてきちゃうなーという場合もあります。

スピッツが"らしい曲"を定期的に繰り出しつつもマンネリ感がないのは、実験を続けて常に新しいものを産み出そうとしてるからなのかなーとも思います。いわゆるスピッツ像との距離感がバランス良いなぁというか。

さらに大好物、魔法のコトバなどのタイアップ曲(特に書き下ろし)の"らしさ"と、作品挽きたて具合の両立度は突出してると思うので、バンドを普通の会社のサラリーマンに例えたら、スピッツはめちゃめちゃ仕事できるヤツ!と勝手に思ってます。

結論

つらつら書いたことをまとめますと、守りに入らず、でもらしさも失わずに、正にけもの道を歩いてきた結果、sweet, salty, mild,spicy, ...と列挙しきれない多面的な魅力を備えた、めちゃめちゃフレッシュなベテランバンドだなーというのが感想です。
フレッシュなベテランバンドって無敵かよ…

これからもわが道を歩き続けて曲を届けてほしいし、その姿を五感に焼き付けていきたいです!

これで、取り急ぎ自分の気持ちを事前に整理できたので、スピッツ論読む準備できましたー。
お読みいただきありがとうございました。

また変わっていく自分のスピッツへの認識を、たまに書けたらいいなと思います。

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