フィンランドの教育を知って

最近Youtubeを見ていると書きましたが、その中でフィンランドの教育について取り上げたアメリカのドキュメンタリー番組の一部らしきものを見て、衝撃を受けましたので記録します。
動画リンク

フィンランドの教育の、日本と違うところ

いろいろと違いがありすぎたのですが、衝撃を受けた点を列挙しておきます。
・授業時間は1日3時間
・宿題は1日10分~20分
・遊びながら学ぶ
・選択式の問題があまりない(らしい。登場人物の発言による)
・学校ごとの格差がない(例えば有名私立、底辺校に相当する学校)

ことごとく日本と反対です。番組制作者の国と思われるアメリカともほぼ真逆ですね。この教育で、フィンランドの子どもたちの学力がとても高いことは、よく知られています。(学習到達度調査

思ったこと

・単純に「質より量」じゃないことへの驚き
 学習到達度調査の結果をざっと見たところ、わが国・日本も学力は高く、フィンランドより上の項目もありますが、下の項目もあります。
ただ、教育方法が全くといっていいほど違います。「学力の伸長」ということにどれくらい時間をかけているか、という量の観点で見ると、日本の子どもたちの方がかなり上でしょう。が、同じテストを受けて、結果がそう変わらないわけです。もちろん、子どもたちへの負担は、フィンランド式教育の方が少ないでしょう。言い換えると、子どもたちは、フィンランド式教育を受けて過ごした方が、楽しい時間を過ごしながら、学力を獲得できるでしょう。詰め込み式の教育を受けてきた自分にとっては驚きでした。

・「教育」という言葉の幅の広さ
 日本で生まれ育った自分にとって「教育」とはなんとなく、「机に座って先生の話を聞いて、言われたとおりにできるようにするもの」という意識がありました。が、この動画を見ると、フィンランドで考えられている「教育」というものは自分の考えとは全く違います。動画に登場する先生たちの発言をつなぎ合わせると、教育は「人生を幸せにする方法を子どもたちに教えるもの」であったり「子どもたちの脳を活性化させるもの」であったりします。少なくとも、自分は、学校教育が人生の幸せと結びついているな…と感じたことはありません。教育とは何か、日本の先生たちに聞いたらどんな答えが返ってくるのだろう、と思いました。

印象的だった部分 教師の視野の広さ

 動画の最後の方で、数学の先生が、自分の願いは子供たちが幸せに生きることだ、と言っている部分があり、そこも驚きました。数学を伝えることが子どもたちの幸せにつながっているとはっきりと信じている様子を感じ取ることができました。私が今まで受けた教育では、生徒の幸せを願って授業をしてくれているなと感じる先生は、いませんでした(もしかしたらいたのかもしれないですが)。また、そのあとの別の先生は「学校以外の場所にも人生は山ほどある」とはっきりと言っていました。この動画で発言しているフィンランドの先生たちは、学校が通過点であり、社会のほんの一部でしかないことを理解しています。そして、学校において子どもたちがベストであること(例えば、問題行動を起こさず卒業すること等)ではなく、子どもの人生が全体を通じてベストであるために教育を提供している、という印象を受けました。日本の教師達は、もちろんそういう素晴らしい先生もいるとは思いますが、あまりそういった子どもの人生を踏まえた考え方をしていないのか、できる環境がないのか…そういった姿勢の先生が多くないように思います。だからいじめがあっても都合が悪いので見て見ぬふりをしたり、学校の評判のために、子どもがやりたいことで大学を選ばせるのではなく、偏差値が少しでも上の学校を受験するよう生徒に薦めたりするのではないでしょうか。子どもにとっては、悲しいことです。
最後はエビデンスのない話ですが、自分が日本の学校教育に対して今、抱いている印象と、フィンランド式教育があまりにも違って衝撃的でしたので、素の気持ちを記憶しておきます。自分の子どもにも、「幸せな人生を送る手段」として、提供できる教育を考えていきたいです。

以上

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?