【読書記録】「困ってるひと」を読んで

先日同僚の勧めで「困ってるひと」という本を読んだので、考えたことをシェアします。

https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8000742.html

元気に研究活動していた大学院生が、突然難病患者になった経験をエッセイにした一冊です。

この本は主に、次の3点において、自分にとって意義を持つ良い本でした。



1.難病患者の実態を知ることができた

 
自分の身の回りには現在、難病患者はいません。そんな自分にとって、難病患者の日常、気持ちの浮き沈み、等を当人の書いた文章で読めるのは、とても貴重な経験だと思いました。難病患者の大半はおそらく、毎日を生き抜くだけで大変で、自分の日々を発信するなんてできない人がほとんどでしょう。そんな中、本を何冊も出されている著者には敬意を表します。生活は、本当に毎日がサバイバルだ...と感じました。また、リアルな声を知ることの大切さを知りました。


2.患者の「生への意欲」を高めることの重要さを感じた



この著者自身、かなり強い方だと思います。が、それでも、本の中で、何度も絶望しそうになった様子が描かれていました。なぜここまでして生きなければいけないのか、と問う場面もあったように思います。
 病状は医療でどうにか対処できるけど、患者個人の生への意欲は、医療では提供できません。そしてその生への意欲こそが、患者の人生にとっても、医療を施す意義としても大切ではないかと考えました。患者が生きたくない、死んだ方がマシだと考えているなら、その方に施す医療の意義が薄れてくる気がします。
※生きていることそのものに意義があるという前提で、今の医療は提供されている、ということは理解はしています
 では、生への意欲はどうすれば持てるだろう、と考えました。私としては、ちょっとした楽しみや心の安らぎを届けることが患者の毎日を豊かにし、生への意欲を持つきっかけになるのではと考えています。



3.「制度」の重要性を知り、自分の仕事に少し自信を持てた



 本の中で、著者が友人の好意を頼り続けた結果、友人と距離ができてしまうシーンがありました。それ以降、著者は基本的には公的サービスを軸にした生活設計をしています。
 制度は、悪く捉えれば融通のきかないものですが、良く捉えれば気持ちや思いやり、好意のようにムラのないもので、条件を満たせば誰でも利用することができます。
 課題や改善点は常に山ほどあり、制度を対象に仕事をしている身としては、ダメなところが目につきます。が、著者の経験を読んで、実際に意義はあるものなんだと捉え直すことができました。少し、自分の仕事に自信を持つことができ、嬉しくなりました。

4.これからに活かしたいこと



で、本を読んで、どのように自分の今後に生かすかですが、次のようにやっていきたいです!

①自分の仕事に、今まで以上に取り組む
 この本を読んで自分の仕事の意義を感じられたので、今まで以上により良い仕事ができるようにしていきます。

②自分がどうにかしたい「困ってるひと」をハッキリさせて、彼らを助ける場に入る
 本を読んで、自分もこんな「困ってるひと」のために、何かしたいと考えました。いくら本で読んでも、本当にひとりひとりの「困ってるひと」のために、何かしないと意味がない気がしました。また、「困ってるひと」当人と直接関わらないと、何が課題か、自分は何ができるか、はずっとわからないままです。それらを知るためにも「困ってるひと」を助ける場に入りたいと思いました。
ただ、「困ってるひと」は多岐にわたります。自分の微力と限られた時間で、本当に誰の力になりたいか、少し見極める時間を持って、何かできるようになります!

以上

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