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白い街 オルベラ

スペイン馬の旅で滞在していたところから比較的近くにある白い街オルベラ。ここまで外乗、つまり馬に乗って行くこともあるそうだが、行くだけで4-5時間はかかるそうで(往復したら大変だ!)、そう若くはないメンバーも多いことだし、今回はフィンカの周辺を長めに外乗をした後、車でオルベラまで行き、タパスランチを青空の下で食べよう!と言うことになった。(事前に決められた通り、時間通りに動くのではなく、柔軟な旅程がうれしい。)

まずは外乗

敷地内周辺といっても、変化に富んでおり、起伏もあるし、馬一頭しか通れない狭い道もあれば、数頭並んであるけそうな広い道もある。のんびり常歩で日陰に入るたびにひんやりと気持ちの良い気候を堪能した。

安野光雅の『旅の絵本』みたいだ
陽ざしは強いが、乾燥していて、汗をかくことがなかった
空がとにかく青い。雲がこの世に存在することすら忘れてしまいそう
同じ場所をぐるぐるしているのではないんです。黄色のお花畑がたくさんあって、何度も通った

猿山ならぬ、ヤギ山みたいなところがあったり(本当にヤギで埋め尽くされていた。その農家ではヤギチーズを作っているのではないかと思う)、隣接する別のフィンカ内も許可を得て通っているらしく、ゲートの開け閉めが何回もあったし、家の人に声をかける場面もあった。3時間くらい乗っていたと思う。ただただ気持ちが良くて、幸せな時間だった。

オルベラへ

円錐状の丘の一番上にイスラムが立てたアラブ城があるオルベラ。てっぺんまで登ると360度見渡せる。イスラムのグラナダ王国の国境防衛のために重要な役割を果たしていたそうだ。

アラブ城を見上げる

その円錐状の丘を白い家々が埋め尽くしてる。青い空に白い家が映えて、美しい。

路地も美しい。シンプルな赤いゼラニュウムの鉢植えがおしゃれ。
歴史ある古い石の道は中央に浅い溝があって、ちゃんと水が流れるようになっている

イスラムがここを治めていたのは14世紀まで(ネットで調べた)。オルベラで見た下の写真の展示は黄色の線でいつまでイスラムに治められていたかを示しており(スペイン語で書かれているので全くわからない。Google Translationを使えば良いのだけど、背景知識がないので、わかる方の解説を小耳にはさんだところによると←なので聞き間違えているかも)、一番下のGRANADAとあるのがグラナダ王国(クリーム色に塗られたところ)で1344年になっている。

その後、キリスト教の支配となったのだろう。アラブ城の隣には聖母教会がある。

アラブ城の上から見た聖母教会

この聖母教会を眺めつつ、タパスランチを食べた。どれもすごく美味しかった。スペイン料理って魚介類もよく食べるし、肉も豚肉の料理があって、それも親近感を覚えるし、パエリアに代表されるようにお米も食べるし、野菜も多く、コロッケとか、日本人にはなじみやすい。タパス、つまり小皿で頼めるから、量もいい感じにできるのがうれしい。とっても気持ちの良いひと時だった。

左のパラソルの下でランチ
中世の見張りも同じ景色を見たのだろうか
アラブ城の上からは360度見渡せる。きれいに並んでいる木はオリーブ
白い外壁に赤い屋根が隙間なく丘を覆う

人口は8000人(浦河より2000人少ない)の小さな街だが、このアラブ城と教会は遠くからでもすぐわかり、何度見ても、あんな高いところによく建てたなぁ、資材をすべて運んで建てたんだなぁと建てられた当時に思いをはせてみたり、地震国日本では考えられないなぁなどと思ってみたり、遠景も美しいこの街の景色に飽きることはなかった。


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