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私がこの人生の主人公になる

2月4日 午前3時4分
何を思い立ったか、私は自分が過ごす毎日を執筆してやりたくなった。

何を突然。
今日(と言っても日付が変わって昨日だが)
映画「花束みたいな恋をした」を観た。
冴えない人生を送る大学生2人が、互いに惹かれ合い恋をしていく。


互いに小説が好きであり
そのためか自分の人生をとある物語の主人公のように豊富なボキャブラリーで語るのであった。

羨ましくも切ないラブストーリーを目の当たりに感動する一方で


「いや待て。私の恋愛も、語りようによっては小説にできてしまう人生なのではないか」と思ったのだ。

浅はかすぎる。


しかしどんな平凡で冴えない人生を送っても
豊富なボキャブラリーで良いように描写すれば
それっぽいエモい人生になるのではないか、と。

私が過ごしたしょうもない今日1日を文章に起こし
「私」が主人公の物語を
他人に読んでもらいたいと思った。

そして私が「私」を客観視することで
大きく頭を悩ませていた出来事も
「筆者」として、「読者」として、の立場で見ていたら案外些細なことであったり、今まで気づくことのなかった友人や家族や愛する人の思わぬ優しさ隠れる行動に感動することができるかもしれない。


よく巷で「人生の主人公はあなた」という。
こんなフレーズいったいどれほどの曲に埋め込まれたのだろうと思うくらい、聞き慣れたフレーズだ。

今までは、右耳から左耳へ筒抜けていたこのフレーズが、なんだか今になって響くようになった。

だから私は
しょうもない人生という物語の主人公に
私を抜擢することにした。


2月4日


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