見出し画像

私の子育ての軸。

普段、ドラマをまったく観ない夫と、先週から始まったドラマ「こっち向いてよ向井くん」を一緒に観ることにしました。

私はこの間までやっていたドラマ「日曜の夜だけは」が好きすぎて、かなりロスになっていたので、それに出ていた岡山天音さんが出ると知ってこのドラマを観ようと思いました。

初回、先に私がひとりで観て、これはぜひ夫と一緒に観たいと思い、共有することにしました。

夫は、主人公である向井くんに、「これ俺のことやん…」と重ね合わせて、波瑠さん演じる坂井戸さんの言葉に胸をぐさぐさと刺されまくっていました笑。

でも、私も観ていて初回からものすごく考えさせられるドラマだなと思いました。

なんとなくみんながそうしているから、で人生を選んできた主人公が、
「本当に自分が望んでいるものは何か」
「自分が欲しいものをちゃんと自分で分かっているか」
波瑠さんからの言葉で、はじめて自分に向き合う場面があって。

それは、まさに私が今までさんざん苦しんできて、今もなお探し求めていることだな、と観ていて思いました。


私は今まで生きてきたなかで、とくに「これは軸を持たないと大変なことになるぞ」と強く思ったのは、子育てでの体験でした。

私は、息子を出産した産院が自然なお産と母乳育児を推奨している産院で、産後すぐからのスパルタ指導と、たまたま私の母乳の出が良かったことから、母乳育児をスタートさせることができました。
いつでもどこでも、母乳をあげればこっくり寝てくれた息子の姿を思い出します。

私はその時間が、とてもとても好きでした。
できれば長く母乳をあげていたいなと思っていました。


やがて離乳食の時期になり、離乳食をまったく食べてくれない息子と試行錯誤の日々が続きました。
何を作っても口をかたくなに開けず、口には入れてもベルトコンベアのように上手にべーして離乳食を吐き出す息子。

栄養も気になるし、作っては捨てる行為に心が折れまくって、検診で相談をすると、
「それはおっぱいをやめた方がいい。そしたら食べるようになるから」
と断乳をすすめられました。


そもそも、私はそれまでの人生で、自分がどうしたいかという軸がほとんどなく生きてきて。
あの人がこう言っているから。親がこうしなさいって言うから。彼氏がこう言うから。友達がこう言ったから。と、さまざまな情報に振り回されて、「わーー!もういったい、どこに自分を合わせていけばいいの?」と完全に自分迷子になっていました。


そんな私が始めた子育ては、まさにさまざまな人が、自分の経験からさまざまな「良きこと」を言う世界でした。

職場の栄養士をしている先輩にも相談をしたところ、「それは栄養面で問題だから、もっと食材の調理方法を工夫したりちゃんとしないとあかんよ」と指導されて。

私はなかばパニックになりかけて、急遽断乳を決意しました。

本当は、息子にも言葉は分からなくてもカレンダーをみせて「この日からおっぱいばいばいするからね~」とちゃんと説明して親子で心の準備をしてからやめたかったのですが、ほんとに急に思い立って断乳をしました。
断腸の思いでした。
でも、本当の私の気持ちは、息子とのしあわせな時間をもっと楽しみたかった。
その日は、とても悲しかったです。

そんな思いで断乳をした結果、息子は離乳食を食べるようにはなりませんでした。笑

今もまだ食にはとても慎重で、いちいち前歯の先で1ミリくらい小さく噛んでオッケーなものだけ食べてくれる程度です。笑
ひどいときは作ったおかず全部イヤと言われて、塩ご飯しか食べないこともあります。
でも、こども園では給食を完食しているようなのでそんなに心配はしないようにはしています。

その経験から、やはり子育ての基本的なやり方は大事だとは思いますが、子どもはひとりひとり違うし、なにより自分自身が親としてやりたいなと思う子育てをした方が、後悔もないし楽しめるのではないかと思いました。

子育ての軸は、子どもが生まれて、母である私も右も左も分からないところからスタートして、少しずつできてきたかなと思うし、これからもいろいろな経験を通して太くしていければいいなぁと思います。


とりあえず、今の私の子育てにおけるいちばんの軸と言えるものは、「母である〈わたし〉が機嫌よくいること」かなと思います。

仕事と家事育児の両立が大変そうで、いつも忙しくピリピリしていたお母さんの機嫌をつねに伺い本心を言えなかった過去の自分がいて。
それを反面教師にすることが、今の自分が子育てをがんばる「原動力」になっている気がします。

自分が出す波動をできるだけおだやかにして、子どもと一緒にリビングでごろごろして、いつか「おかん、いっつもごろごろしてるやん」と息子に思われるのが、私のひそかな目標です。

そんな息子が、今度は私たちの育児を反面教師にして子育てをするだろうし(母がだらだらしていて嫌だったとか笑)、それもまた原動力になるだろうと思うと、私は私の大切にしたい軸で子育てをしていきたいなと思います。
子育てを楽しむために、そして後悔しないために。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?