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本当にお金持ちになりたいのなら「正直さ」と「正しさ」を大切にしなさい

タルムードのお話、君たちはとっても気に入ったようね。

今回もタルムードで紹介されているお話について一緒に考えましょう。

「正直な仕立て屋」のお話よ。


「タルムード」がユダヤ人の知恵をぎゅっと集めた大切な書物であることや、この教えによって育ってきたユダヤ人が、どの民族よりも成功者が圧倒的に多いということはもうよく知っているわよね。

⇒「タルムード」ってなに?

そんなユダヤ人の知恵を学んで、君たちもかしこく・豊かで・幸せな人生を送りましょう。

大切なのは、物語を通して、君自身が一緒に考えることよ。


考えることは、確実に君の生きる力になるわ。

さぁ、しっかり君の頭をフル回転させ、想像し、考えましょう。



「正直な仕立て屋」のあらすじ

ある国で大干ばつが起こりました。

農作物は枯れて、ヤギや羊や牛などの家畜は死んでしまい、国中の人がとっても困っていました。

そんな時、あるラバイが夢の中で神様からのお告げを受けました。
※ラバイは、ユダヤ教の牧師様のことね。


「仕立て屋に祈りを捧げさせなさい。そうすれば大地に雨を降らせよう。」


ところが仕立て屋は、学問の知識がない人で、
神様に祈るための言葉も分からず、
聖書の内容もよく覚えていませんでした。


そのためラバイは「きっとこの夢は間違いだ」と思って無視しました。


そしてラバイは、かしこい人たちを集めて神様に祈らせましたが、
一向に雨は降りませんでした。

その間も「仕立て屋に祈りを捧げさせよ」というお告げは、
繰り返し何度も夢の中に現れました。


そこでとうとう、ラバイは仕立て屋に祈らせることにしました。


人々の代表として祈り台にのぼった仕立て屋は、
いつも使っている巻き尺を持って祈りました。

「神様、私は仕立て屋を始めて40年になりますが、
ただの一度も人を騙したり、ずる賢い商売をしたことはありません。
この巻き尺もご覧のとおり、
全く狂いのない正確な巻き尺を使っています。

ですが、他の人は違います。

わざと目盛りを狭くした巻き尺を使って生地を多く使ったように見せかけ、高い料金を要求する仕立て屋


わざと秤を狂わせて、粉の量をごまかす粉屋


同じように秤を狂わせて、油の量をごまかす油屋など、不正をしています。


でも私は違います。そういう不正は一切していません。

この私の正直で適正な商売を評価して頂けるならば、
どうか雨を降らせてください。」


するとついに、雨が降り出しました。

その雨で、国中が救われたのでした。

これを知った人々は、自分の店に飛んで帰り、
秤や巻き尺を正しいモノに直しました。


学問よりも正直さが豊かさを手にした


このお話のどういうところにポイントがあるかしら?

神様は
・学問の知識のあるかしこい人たちの祈りは聞いてくれなかった
・学問はできないし聖書も覚えていないけれど正直な仕立て屋の祈りは聞いてくれたわね。


つまり、学問よりも「正直な心」の方が
神様は大事だと思っているということね


もちろん、学問やスキルは大切よ
だけどね、一番大事なのは「正直さ」だということを気づかせてくれるわ。


どんな時でも正直であり続けるのは簡単なようで難しいこと。


だけど、「正直」であることを、
自分の生きる柱にしてほしいと思うの。


正しい商売こそ神様が味方してくれる


そして、もう一つのポイントは、正しい商売よ。

当時その国は、商売人がみんな悪い商売をしていたようね。


・わざと目盛りを狭くした巻き尺を使って生地を多く使ったように見せかけ、高い料金を要求する仕立て屋

・わざと秤を狂わせて、粉の量をごまかす粉屋


・秤を狂わせて、油の量をごまかす油屋など


みんな、分量をごまかして、
多くお金をもらっても受けていたというじゃない。


そんな中にあって、悪い方向に流されることなく
40年間ずっと正しい商売をし続けたこと
を、
神様は高く評価してくれたのね。


皆が悪いことをしていたら、自分もやってもいいかも。。。
って思ってしまうのだけど、
この仕立て屋さんは本当に立派だわ。


商売は、「売る人」も「買う人」も「世の中も」
皆がハッピーになれる、正しいやり方でやらなくちゃいけないのよ。


これを、日本の教えでは「三方良し」というのだけれど
君が大人になって、自分の商売をするとき
このマインドを絶対に忘れないで



ママが君たちにはしないでほしいと思ったこと


ただね、ママはこのお話の仕立て屋さんで
嫌な部分があったわ。

君たちには絶対にしないでほしいと思ったことよ。


それは、
「自分は正しいのだけど、皆は正しくない」
という風に神様に言ったこと。


これを「告げ口」とか「チクリ」と言うわ。


わざわざこんなことを言わなくても、
神様は誰も気に留めなかった仕立て屋さんの40年間の正直さを
ちゃんと見ていたからこそ


「仕立て屋に祈りを捧げさせなさい」
と言ったんじゃないかしら?


人の悪い部分をわざわざ言いつけなくても
自分が知らないところで見ている人はちゃんと見ています


だから君たちは、
この仕立て屋のように人の悪いことを言わないでほしいの


正直さは、人と比較するものではないわ


誰に何を言われなくても、自分の心の中で守り続ける事
それが正直さであるはずよ


「僕は正しいけど、皆は正しくない」

なんて言った日には、周りを敵だらけにしてしまうだけで
君に何の得もないわ


だから、自分の心に、自分自身だけに
「正直さ」を求め続ければそれだけでいいのよ


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タルムードって、こうして自分の考えを持つことが大事よ

他の物語も何度も読み返して

「僕だったらこうするのにな・・・」とか

「僕ならこんなことしないのに・・・」っていう感じで

自分事として考えてみてごらん。


「魔法のザクロ」

「難破船の3人の乗客」

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また君の考えを聞かせてね!



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