【短編】BACK 〜裏垢男子の徒然
男は裸の背中に4本指でそっと触れると、女は身じろぎした。
そのまま、触れるか触れないかのタッチでうなじから背筋に指を滑らせると、女は仰け反らせ声を漏らした。
腰のくびれの辺りまで下りた時、今度は手を逆手にして撫で上げていく。
「あぁん、レイくん」
女は声を挙げたが男の表情は変わらない。楽しんでいる様子はなく、ただ冷静に反応を見ているだけ、という風な目。
女は背中が性感帯だと言う。だから背中を舐めて欲しいのだ、と。白くツルツルしていて、背面にも脱毛で金をかけるのだろうか