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”うれしい"記念日

見逃し配信のドラマを見終えて、
なぜだかふと「書きたい」と思った。

これまでも何度か書きたいと思うことはあった。
でも、時間も心の余裕もない日々だった。
毎日必死だった。
いったい何に必死だったんだろう。
「必死で生きる」ことに必死だったのかもしれない。

そんなことを思いながら開いた画面。
最後にここに書いてから、
いつの間にか2年という月日が流れていた。

ドラマは、主人公が自分のコンプレックスと対峙する回だった。
周囲からの心ない言葉に負けないように、
心を閉ざしていく姿が少しだけ自分と重なった。

『耳をふさげば、お腹は痛くならないけど、大切な言葉も聞こえなくなってしまう』

本当、その通りで。
人からどう思われるかとか、
この先の人生どうなるんだろうとか、
嫌なことや不安なことから目を背けようとしすぎると
大切なものも見えなくなってしまう。

雲が多くて見えないと思っていた満月が見えたり、
お昼に作ったカオマンガイがナンプラーなしでも意外とおいしくできたり、
似合わないと分けていた前髪を下ろしてみたらけっこうイケてたり、
自分じゃ買わないチョコをもらってそれがおいしかったり、

そんなささいな、小さなことなんだけど
そういう小さな「うれしい」がじわーっと心に広がって

「あぁ、私こういう"うれしい"をちゃんと気付ける私でいたい」って。

そう思ったらどうしても書きたくなった。

手に入らないものはいっぱいあるし、
不安なんて毎日生まれるし、
コンプレックスだって消えたりしない。

でも、こういう「うれしい」に気付ける私でいたらなんとかなる気がする。
必死に生きなくても、耳をふさがなくても、
なんとかなる。

それがストンと腑に落ちて、
どうしても誰かに伝えたくなった。
今日は、そんな記念日。

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