2023年天皇賞秋最終追い切り全頭評価

おはようございます。
いよいよ天皇賞ですね。
今年はすごいメンバーで、普段は競馬をやらない後輩たちも話をしてくるくらいです。世間でも話題になっているみたいですね。
加えて今年は、エイシンフラッシュが勝利した2012年以来11年ぶりに天皇陛下が天皇賞を観戦されるようです。天覧競馬となりました。
間違いなく歴史に残るであろうこのビッグレース、
まずは追い切りで調子の善し悪しをじっくり見比べてみせます。

追い切り評価の基準

S→絶頂期と比べて、さらに上積みがある状態。
A→絶頂期と比べて、遜色ない状態。
B→絶頂期と比べると、少し落ちている状態。
C→調子が落ちている状態。
は他の調教映像がないため縦の比較ができていません。
この最終追い切り映像だけの評価になります。

全頭評価

・アドマイヤハダル・・・A
栗東ウッドチップ良。
直線半ばまでよそ見をしているが、促されてからは反応してスパート。前脚がよく伸びていて鼻先までくる。促されてからの走りはストライドも大きく、ノースザワールドと併せてしっかり追われていた前走毎日王冠時と比べても見劣りしない。中2週だが状態の良さがうかがえる。好気配。

・イクイノックス・・・A
絶頂期:2022年有馬記念(美浦ウッドチップ良。3頭併せ。内側のオープンクラス一杯に0.1秒先着。2頭の間を走っている。直線に入ってあえて仕掛けを遅らせた感じ。内外の馬がやや抜かしたくらいのタイミングで合図を送りスパート。抜群の瞬発力を見せ2頭を置き去りにした。意欲的な追い切り。特に上腕から肩端にかけての筋肉の発達具合は目を見張るものがある。前走時から比べてもスパート前は我慢できているし、精神面の成長も見られる。格の違う仕上がり。)
美浦ウッドチップ良。3頭併せの中。
モヤがかかっていて見づらいが、他の2頭に気を取られることなく走れている。促されてからの反応も良く、内側の馬にまったく遅れを取らなかった。走りへの集中度と反応は今年の宝塚記念時よりも間違いなく良い。前走時よりも高いパフォーマンスを期待できる。後ろ脚もだいぶどっしりしてきた印象。ジャパンカップが大目標だと思うが、すでに仕上がっている。

・エヒト・・・B+
栗東坂路良。
ややよそ見する癖もいつも通り。促されてからは集中してまっすぐ走れている。勝った小倉記念時と同じようなストライドと脚の出の速さ。もともと坂路は走る馬で時計は信用できないが、此の馬なりに状態は良い。

・ガイアフォース・・・S
絶頂期:2023年読売マイラーズC(栗東坂路良。まっすぐ駆け上がれている。クビをカクカクさせながら走ってくるので毛色も相まって異様な存在感がある。乗り役が促さずとも後半ピッチを上げて走りきった。トビが大きく、坂路にしては前脚の搔き込みが大きい。前進気勢と馬力の強さを感じる。)
栗東坂路良。
この馬らしいクビをガクガクさせる目立つ坂路の走り方だが、走りへの集中度合いは今までで一番か。よそ見もなく、後半促されることなく自らスパートして坂路を駆け上がっている。相変わらず前脚のかきこみも大きい。馬場の中央を通して駆け上がれている点も高評価。一週前では珍しくウッドチップで追い切りされている。この動きも圧巻で、3勝クラス馬2頭を後ろから追走、外を回して直線あっさりと抜かしている。一杯表記だが実際には強め程度の追い。最終とあわせて、過去一の出来なのは間違いない。相手は強いが激走に期待できる。

・ジャスティンパレス・・・B
絶頂期:2023年天皇賞春(栗東ウッドチップ重。1勝クラス馬の内を通して半馬身ほど後ろから追走、0.2秒先着。上腕部の張りが明らかに増している。古馬となっての成長が明確。終いは流しているがストライドは大きく、不調には見えない。コーナー地点の時点から前進気勢が強い。)
栗東坂路良。
珍しく坂路。この馬の坂路は初めて見るので比較できないが、クビは終始下がり気味。馬場の中央を通しているのは良いが、クビの向きが定まっていない。促されていないがスパートしているともいえず。ただこの馬らしくストライドは大きい。長距離輸送への影響を考えて坂路で抑えたというコメント通り、効果のある調教はできていない。なお、一週前ではいつものウッドチップで追い切りされていて、良い反応を見せている。春天時は最後流していたが、今回は最後まで一杯に追われており、かなりしっかりやり込んでいる。この分最終は抜いたということだろう。この一週前のみテン乗りとなる武史が乗りに来ている。

・ジャックドール・・・A+
絶頂期:2023年大阪杯(栗東ウッドチップ良。一杯。3勝クラス馬一杯に0.4秒先着。絶頂期と比べて、上腕部は相変わらずゴツい盛り上がりだが、大腿部はさらに発達が見られた。筋肉が肥大しており蹴り足も明確に強くなっている。乗り役が追い出してからの前進気勢も変わらず健在。また、併せ相手の馬をまだ追い始めていない時点ですでに抜き去っているのも好印象。これで力負けするならもう何も言い訳できないレベルの仕上がり。格が違う。)
栗東ウッドチップ良。強め。
相変わらずとても見栄えが良い追い切り。単走だが終始集中して走れている。さすがにもう馬体の成長はないだろうが、特段落ちている気配もなくストライドも変わらず。もともとウッドチップでの出来が良すぎる馬なので比較がしづらいが、一杯に追われていない割には前進気勢も見せているし、安田記念時より良い出来。一週前では藤岡佑介鞍上で、併せ相手OPクラス馬ヴァンケドミンゴを馬なりで抜き去っている。完全に仕上がっている。

・ダノンベルーガ・・・B+
絶頂期:2022年日本ダービー(美浦ウッドチップ良併せ馬・乗り役が追っていないが集中して走れている。トビが大きく、特に後ろ脚は良く発達していて蹴りが強い。)
美浦ウッドチップ良。
モヤがかかっていて見づらいが、終始よそ見はない。ヒシイグアスを後ろから追走して外を回して併入。前腕部の腕節は昨年JCのときより上がっている。その他ストライドや馬体などは大きく変わらない。

・ドウデュース・・・A
栗東坂路良。
中央をまっすぐ駆け上がれている。促されていないが、ピッチがかなり速い。前腕部も太く発達していて前胸部も割れているが、前腕の左右が割と距離がある。横に開きがちで迫力がある。いつも最終はポリトラックで行われているため比較しづらいが、京都記念時に見せていた行きたがる部分は今回見られず気性面の成長があったか。一週前ではウッドチップで一杯に追われて、OPクラス馬フライライクバード・ユーキャンスマイルを相手にもしなかった。クビが大きく前に出る走り方で前進気勢がかなり強い。馬体も筋骨隆々でこのメンバー内ではジャックドールを抜いて一位か。長期の休み明けだが仕上がっているように見える。

・ノースブリッジ・・・C
絶頂期:2023年大阪杯(美浦ウッドチップ良。1勝クラス馬に0.1秒先着。併せ方は前走時と変わらないが、内容は充実している。併せた馬が直線で追われてノースブリッジの前に出ると、乗り役が促さずとも馬が反応、自ら追い上げにかかり併せ馬に先着した。強い前進気勢を感じる意欲的な追い切り。相変わらず蹴る力が強く、跳ぶように走っているのも好印象。この馬の中で一番良いパフォーマンスを見込める仕上がり。美浦の馬だが、1週前も最終も岩田が調教をつけに来ているという点も勝負気配を感じる。)
美浦ウッドチップ良。3勝クラス馬の内を通して0.1秒先着。
靄がかかっていって見づらいが、よそ見はしていない。モヤがあるうえ、手前の併せ馬で見づらいが、この馬特有の跳ぶような走りができていないように見える。後ろ脚の蹴り上げは大阪杯ほど強くない。また、馬が自ら抜かしにかかった大阪杯時と比べても、今回は促されてもいないが長い区間並ぶこともなく最後ようやっと頭一個分抜かしただけ。前進気勢にもおおきく欠ける。良い追い切り内容でも今回のメンバー内では厳しいと思っていたが、この出来では掲示板内も厳しい。

・ヒシイグアス・・・B
絶頂期:2023年中山記念(美浦ウッドチップ良。3勝クラス馬と併入。外を回している。直線に入ってからうるさいところを見せ、前に行きたがっているのを抑えられている。前進気勢の強さは見られる。時計は遅く追い切り内容自体も緩いが、この馬は最終を緩くすることが多い。)
美浦ウッドチップ良。ダノンベルーガの内側を先行して併入。
最終は緩くやることが多いこの馬にしては時計が出ている。駆け足は相変わらず目立たないが、ダノンベルーガと長い区間並べているのは高評価。もう朝晩は寒いはずだがクビに発汗が見られるのは気になる。暑さに弱い馬というのは知っているが、代謝がかなりいいのかも。一週前で高いパフォーマンスを見せる馬だが、今回は新馬戦を勝った2歳馬と併せて直線一杯に追われるも抜かせず併入。あまり良い調教内容とはいえない。

・プログノーシス・・・B+
栗東ウッドチップ良。
よそ見しがちだが、終い促されてからは伸び伸びとストライド広めに走れている。後ろ脚の蹴り上げはさほど強くないが、前脚は鼻先まで来る。特に上腕部の盛り上がりは良く発達している。一週前では川田騎乗で追われており、ストライドも大きく反応もできている。休み明けだが十分力を発揮できる状態。


最終追い切りベスト5

1位:ガイアフォース(S)
2位:ジャックドール(A+)
3位:ドウデュース(A)
4位:イクイノックス(A)
5位:アドマイヤハダル(A)

以上です。

執筆時間:2時間

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