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S-WORKS VENGE 勝手にインプレッション
1.前置き
昨年12月にこれまで乗っていたロードバイクにクラックが入っているかも、ということが判明。中古で譲ってもらったバイクで、かなり年季も入っていたが、軽くてよく進むフレームだったのでカーボンドライジャパン(CDJ)で検査・修理するかをとても迷っていた。躊躇してしまったのは以下のような理由があったから。
・CDJに出すにしても、検査料、修理となった場合それなりに費用
(数万円)、送料が掛かる。
・古いフレームにそこまで費用を掛ける必要があるのかという思い。
・10速で乗り続けていたので、新しいトレンドにも興味ある。
・5年くらい新車を買っていない。
・スペシャライズドの新しいバイクが欲しい!
実は最後の理由が一番大きかった。何を隠そう、自分は無類のスペシャライズド信者で、ロードバイクに乗り始めて13年、これまでロードはスペシャライズドしか乗ったことがなかったのに、2019年春に縁あって別メーカー(上述の中古で譲ってもらったフレーム)に乗り換えてしまい、自転車人生で初めて自宅からスペシャバイクがなくなることに。譲ってもらったバイクはとても体に合っていたものの、心の中は常にソワソワ、情緒不安定になっていた。そんなタイミングでのクラック疑惑だったため、自分でも思っていた以上に悩んでしまう。
悶々としていた2019年の年末、ネットサーフィンをしていたら、あるショップでスペシャライズドのS-WORKS Venge Sagan Collectionがセールになっているのを発見!これは好機と家族に相談することもなく購入を決定してしまった。
組み上がるまでの紆余曲折は読んでくださっている方々にはどうでもいいことなので、さっそくスペックからご紹介する。
2.パーツ構成など
フレーム:SPECIALIZED S-WORKS VENGE Sagan Collection
コンポーネント:Shimano ULTEGRA R8050(Di2です)
※クランクはS-WORKSカーボンクランク
(167.5mm、50-34T)
ホイール:ROVAL CLX50
VENGE自体は電動・ディスクブレーキ専用フレームなので、これまで持っていたパーツ類は基本的に流用不可となってしまい、ほぼすべて新調することになった。S-WORKS VENGEは完成車で買うと137.5万円、フレームは同じでコンポーネントのグレードを下げたVENGE PROは約80万円。S-WORKSに乗りたいという見栄を張りつつも予算を抑えるため、ドライブトレインはアルテグラにしつつ、クランクは中古でS-WORKSを探し、お店にも値引きをしていただいて何とか100万円は切る価格にすることができた。
3.インプレッション
ここから先はかなり個人的な感想であり、あまり参考ならないかもしれない。でもVENGEに興味がある方、購入を検討してる方の参考にすこしでもなればと思う。筆者は大学生の頃はレースに出たりもしていたが、社会人になり14年で体重は約30キロ増加したポンコツであることを考慮いただいて読んでいただきたい。
(1)重量
見出しの写真が今回組んだそのままの状態で、実測7.6kgだった。エアロロードとしてはかなり軽い部類に入るが、正直なところ「やっぱりこんなものか」と思ってしまった。こう感じたのには理由があって、それまではFELTのF1というかなり軽いフレームにBORA ULTRAなんていう反則ホイールを組み合わせたバイクに乗っており、7800系デュラエースで組んでいながら6.75kgと軽量に仕上がっていた。この経験をもって比較してしまうとどうしても重いなと感じてしまう。
VENGEの名誉のためにも繰り返しお伝えするが、VENGEは世にあるエアロロードの中でも軽量なほうである。ただ世の中は軽量バイクに溢れているのでここに期待しすぎるとちょっと残念な感じになってしまうかもしれない。
(2)走行インプレッション
VENGEに乗り始めてから約1300キロ走った感想です。
①平地
一番最初にまたがってサクッと走った時は「え?なんか普通。」という感じで、本当に100万もかけたバイクなのか?という印象だった。でもその印象はすぐに塗り替えられることになる。
日を改めて、ちゃんとサイクリングロードで走ってみると、とても快適なバイクであることに気づかされた。いくつかの切り口で述べていきたい。
(ア)剛性について
まずバイクの評価でよくある剛性については、ガチガチではなく踏み込むとワンクッションおいて伸びる感じがする。これは推進感と紙一重という面もあると思う。ガツンと踏んだ瞬間パーンッと進む感触が好きな人はおそらく同じスペシャライズドの中でもTarmacを選んだほうが良いかもしれない。
まだ長くても120キロほど一日で乗っていないが、ハイエンドのフレームにもかかわらず、体にダメージが残るということもないので、サンデーライダーにもかなり良いのではないかと思う。200キロくらいのツーリングで速く試してみたいと思う。
(イ)乗り心地について
乗り心地はいろんな要素が関わってくるので何とも言えない部分があるが、個人的にはかなり良いのではと思う。ただそれがフレームのおかげなのかはよくわからないというのが正直なところである。
カーボンホイールが衝撃を吸収してくれているだろうし、タイヤも24Cとある程度エアボリュームがあるものを使っている。足回りが乗り心地に寄与している部分は大きいと思う。
乗り心地については、アルミのローハイトのものを入手したので1日の中で乗り比べをして引き続き考察をしたい。
(ウ)エアロロードについて
エアロロードというジャンルに乗るのはVENGEが初めてだが、お世辞抜きに「速い」と感じた。のんびりと20㎞/hあたりで流しているときはただ足を回しているだけで漕いでる感覚はなし。加速していって35㎞/hを超えて徐々に高速域に入っていくと、突然フッとペダリングが軽くなる。そこからは40㎞/h超えまで一気に加速していく。この加速感は感動的でさえある。そしてエアロ形状が功を奏しているのか、向かい風でも以前のバイクよりもよく進んでいると思う。
低速域でもよく進むというのはホビーライダーにとってはありがたい。疲れているときに20㎞/hが超えているということはとても大事だ。20km/hを切ったとたんに進んでない感がかなり出てきてしまう。しょぼい話だが同じことを感じている人も多いのではないだろうか。
②上り
恥ずかしながら、VENGEでは2月に伊豆大島へサイクリングへ行ったときに三原山へ上ったくらいしか上りを経験していない。
いろんなライダーのインプレではVENGEは結構上るといわれているが、自分の実力では、まだ自分の体重の重さが悪さをして上りでのメリットを感じられないというのが現実だろう。ただ2~3%の緩斜面は平地の強さを活かして一気に上ってしまえる印象はある。上りについては、少しダイエットをしてからインプレしたいと思う。
(3)ここからどうカスタムしていくか?
VENGEは専用パーツが多くて、正直いじれるところが少ない。せいぜいコンポ、サドル(カーボンレールにするとか)の変更くらいしか思い浮かばない。ただDi2→Di2のアップグレードはあんまり劇的な変化は感じられないだろうし、軽量化も劇的には難しい。
VENGEの専用パーツの中で厄介なのはステム。これが結構重い。ただこれを変えてしまうとハンドル周りのケーブルのおさまりが悪くなってしまい、せっかくのエアロロードのまとまりの良さが失われてしまう。またスペシャライズドの専用のDHハンドルを使うこともできない。この部分はちょっと残念だ。(これはあわせてスペシャライズドのエアロハンドルを使っていた場合となっている。他メーカーのハンドルであればクリップオンタイプのDHハンドルを使うことはできる。ただスペシャライズドの専用DHバーはかっこいい)
(4)まとめ
まだまだ距離が乗れていないし、サイクリングロード程度しか走っていないのでちゃんとしたインプレができているかどうかは疑問が残るが、VENGEは良いバイクであることは間違いない。大金をはたいているので、よいバイクではなくては困るということもあるが(笑)
性能とは関係ない部分なので触れなかったが、今回手に入れたのはSagan Collectionというプロロードレーサーで世界チャンピオンにもなったペテル・サガン選手をフューチャーしたモデルでとにかくド派手でかっこいいのだ。もちろん他のカラーリングもかっこいいので、所有欲も満たしてくれる。
S-WORKSじゃなくても、PROならばフレームが同じなので、ほぼ同じ感想を得られると思う。予算を抑えてVENGEをゲットするのもいいと思う。
VENGEは今の形になって結構年数が経つ。おそらくモデルチェンジも近いと思われる。デビュー以来改良を重ねてきたバイクであるし、今のモデルで究極となったともいわれているが、今後の進化が楽しみだ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
また何か気づいたことがあれば追記していきます。
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