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少ないものでは済ませられない手作りの暮らし =道具は持つべき物=

私もミニマルに暮らしているとは思うけれど、世にいうミニマリスト的な少ない持ち物では生きられないなあとつくづく思う手作りの暮らし。

今我が家は先日買った土地にどんな家を建てるか、そこでどんな暮らしをしていくかの話が毎日の会話の中心となっています。
今住んでる場所は標高2200m程の高地のため、寒い土地向けの家として作られています。例えば暖炉があったり、天窓があったり。
しかしこれから住む予定地は標高1200m程の暑い土地なので、涼しく過ごせる家作りをしなければいけない。
風通しを良くしたり、屋根を工夫したり。
それでも、「とりあえず」をテーマに、私達建築に関してど素人なんですが、自分達の手で建てられるものとりあえず建ててみようかねってな具合で話を進めてます。
やってみなければ分からない、やる前にあれこれ考えても仕方ないので、「なんとなく」手探りで施工方法を模索中です。

「いやいや!ちゃんと大工さんに頼んで理想的な家を建ててもらおうよ!」とも正直一瞬思いましたが、

大工さんに家を建ててもらっちゃったら私たちの「家を建てたい!」っていう夢を人にお金と引き換えに叶えてもらうことになって、
私達が実際するのはお金を作って、家に住む事だけで、「家を作った」という経験は残らないじゃないか!と思い直しました。

私の夢は稼いだお金で建ててもらった家に住みたいんじゃなくて、

「家を手作りしてみたい」これに尽きるのです。

さてさて家を1から作るには一体どんなことから始めたらいいのでしょうか。
サイズは?素材は?
いろんなこと考えてたら辿り着いた今日のお話。

数年前、ミニマリストという言葉を初めて聞いて、その生き方を知ったばかりの頃、なんてスマートな生き方なんだろうと思い、色々と荷物をミニマルにしていく方向に進んでいた時期があって、色々物を整理しました。
最小限の物の管理はとても楽だし、空間がスッキリしてその瞬間は気持ちが良かったです。
その後、「ゴミを出さない暮らし方」を考えるようになってから、
ミニマリストって所有物こそ少ないけれど、
行き過ぎたミニマリストは一歩間違えると、出すゴミの量に至ってはマキシマリストだよなって思ったんですね。

私の目指すはゴミのミニマル化なので、何度も何度も使えるものは所有すべきもので、ゴミを出さないために自分で作るようになったものを作るための道具は絶対的に必要で、それは決して少なくないです。

先日パントリーを整理していて、うちには5リットルや6リットルサイズのホーロー製の寸胴鍋が3つもあって、使ってない時はパントリーのスペースを狭くするだけのもののようにも見えますが、味噌を仕込んだり、酒を仕込んだりするのに時期が来れば毎年長期間使用します。

他にも、手芸用品類。ミシンなども、例えば今日も布ナプキンを縫いましたが、これを作る事で使い捨てナプキンを買う必要がなくなりますし、既製品の布ナプキンを買うと出てしまう梱包のゴミも出さずに済みます。

かと言って全世界の皆さんに、味噌は作りましょう!ナプキンは縫いましょう!なんて今日言いたいわけじゃないんです。

道具があれば自分じゃ作れないと思ってたものも作れちゃう!ってことだなあって思ったって話です。


実際私の縫った布ナプキンは決して人に見せられるような、ましてプレゼントしたり出来るような見た目じゃなく、ちゃんと機能するので良しとされてるような代物なんですが、ミシン、いや手縫いでも出来るので針と糸さえあれば出来る。

家も、要するに家を建てるために必要な道具をそれなりにしっかり揃えて、あとは準備とイメージ、そして体力さえあれば、他の今まで手作りしてきたものと同様、それなりに完成を遂げるんではないかなと思うんです。

味噌を作るのに寸胴鍋が必要なように、布ナプキンを作るのにミシンが必要なように、マクラメを編むのにボードとクランプが必要なように、

家を建てるために必要なものを見極めて揃える。
これ結構大事な一歩目かなって思います。

もちろん原始的な考えで言えば、なんの道具も使わずにとか思うかもしれないけれど、「寝るところ」を作るとか、そういうんじゃないので、私達の建てたい家を建てるための道具を知らなくてはいけない。

オーブンで焼いたパンを食べたいと思って作るのに、電子レンジを使っても絶対同じものは出来ないのと同じように、道具には道具の用途と仕上げられる物の違いが必ずあります。

そう思うと、やっぱり大事なのは自分が何を求めてるかしっかりイメージを持つことだよなってつくづく思うのです。

じゃないと危うく必要ないものまで買ってしまったり、間違った道具でうまくいかないまま物作りを進めていつまで経っても理想的な仕上がりにならなくなってしてしまいます。

衣食住、自分の思い描く暮らしが出来るかどうかは思い描く自分次第。
物が多かろうが少なかろうが、自分に必要なら使ったらいいし、例えばそこに後ろめたさや疑問があるようなら、それは自分の思い描いた暮らしじゃないと気がついて、その度に修正していけばいいのかなって思います。

ものを減らすことで暮らしが豊かになるとか、時間が増える、っていうけれど、1番大切なのは、その豊かな時間で何をして何を想うかなのではないかなと思います。
結局のところ何の道具もなかったら私の普段作りたい物って作れるものがかなり限られてしまいます。


ミニマリストに惹かれ、一旦は物を少なくしたことがあるからこそ、
本当に大事な愛する道具達に気づき、その偉大なる必要性を知れたのは本当に良かったなって思います。
そして今回のこの気づきのおかげで、また一つ、作ったことがないものを作るときの最初の一歩の出だしが軽くなったかなって思います。

魔法使いじゃあるまいし、物作りには道具って大事!!ってお話でした。

今年私は自分の家の大工になるぞー!


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