ケアマネジャーの業務範囲を守ってほしいの

業務範囲を超えて「何でも屋」となってしまっているケアマネジャーは、その苦労話や武勇伝を人に話すのが好きです。誤解されることを恐れずに言えば、彼らはその行動に酔いしれていると思われます。

その結果、地域の利用者やサービス事業所、医療機関、保険者は「ケアマネジャーは何でもしてくれる」と誤解し、業務範囲を超えないケアマネジャーに対して非難を浴びせることがあります。介護報酬の制度内で行わないと、周囲のケアマネジャーにも悪影響が及ぶことがあるのです。自己犠牲と思わせておいて、業務範囲内でやっているケアマネジャーにも犠牲が伴う。困ったものです。

何でも屋になっているケアマネジャーに共通点があることに気付きました。それは法令を理解していない、知ろうとしないことです。漠然と介護保険制度を理解せず、ケアマネジメントをしているためどこまでが業務範囲なのかを把握せずに行動しているようです。これではいくらICTが発達しようとも業務改善に繋がらない。時間がなんぼあっても足りなくなるのです。

時間が足りなくなり、業務過多になり最終的にはバーンアウトになってしまいます。そして担当交代したケアマネジャーは利用者から『前の担当ケアマネジャーは何でもしてくれた』とクレームが入ります。困ります。

ケアマネジャーという素敵な仕事を続けるためにも業務範囲を超えたことは行わないようにし、範囲なのかどうか微妙な場合には一旦事業所に持ち帰って1人で判断しないようにする必要があります。

事業所内でできることは少なくとも『公休・有給の際にはケアマネジメントをするな』という取り決めです。そのルールをもとに24時間電話当番のルール決めをする。休みの日には何でもすぐ動くようではいけません。まずはこれだけでも一歩前進です。そういう事業所は何よりスタッフを大切にしている。スタッフを大切にしている事業所は定着率が良く、結果的に事業運営がスムーズに回るのです。

業務範囲なのかどうかを定期的に見直す仕組みも事業所内で大事です。例えば利用者の救急搬送の場合どうするか?救急車にケアマネジャーが乗るのか?乗らないのか?これも取り決めておくと良いでしょう。私は総合的に判断して乗らないです。この話をするとビックリされるケアマネジャーもいますが、救急車には同乗せず、あとから医療機関に情報を送るにとどめます。

ケアマネジャーが業務範囲を守り、適切なサポートを提供することで、利用者のニーズに応えつつ、自分たちの働き方も改善できることでしょう。業務範囲の明確化と、事業所内でのコミュニケーションの重要性を理解し、実践することがケアマネジャーとしての成長に繋がります😊

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