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交流戦が終わって BIGBOSS野球を振り返る

プロ野球は交流戦が終わって、明日から再びリーグ戦が始まる。
BIGBOSS率いるわが日ハムは8勝10敗と負け越したが、それぞれの試合に、選手にとって大きな学びと成長を得るために必要なことばかりだったのではないかと思う。

死闘と呼ぶにふさわしかった、あまりにも劇的なヤクルト戦から幕を開け、中田が移籍してから初めての巨人に勝ち越したジャイアンツ戦、超アウェーな甲子園の虎ファンに呑み込まれた阪神戦、負け越したカープ戦、今永にノーヒットノーランを喰らったベイスターズ戦、有終の三連勝を飾ったドラゴンズ戦など、どれも波瀾万丈のドラマが続いた。

時に、なぜパ・リーグ最下位なのかと訝しがられ、かと思えば、無残な完封負けを喫したゲームもあった。。

特に阪神戦では、大量リード後の大逆転負け、青柳に手も足も出ず完封負け、リードされたまま逆転できず、という異なる3つのパターンの3連敗で、現在の日ハムの悪い部分が全て出てしまった。甲子園特有のアウェーで平常通りのパフォーマンスを発揮することがいかに困難なことか、思い知らされた。

一方で、目を見張るのは、清宮の打撃スキルが大きく向上したことだ。中日戦における技ありのタイムリーのようなバッティングは驚いた。何よりもホームランの軌道があまりにも大きい放物線を描くことだ。これは他の選手ではお目にかかることができない、途方もなく美しい放物線だ。とはいえ、清宮の実力はまだまだこんなものではないだろう。どこまで成長をスピードアップできるのか、本当に楽しみだ。

首位打者の松本剛は、今もなお打率3割5分台をキープしており(.358)、中日戦では一試合4安打を放った。あまりにもバッティングが巧みすぎて、ただただた感嘆のため息が出てくる。一体どこまで数字を伸ばすのか?未知の領域を突き進んで欲しい。。

先発陣では、伊藤大海が早くも戻ってくる。先発は伊藤、上沢、加藤の3本柱に加えて、上原、杉浦、根元とさらにもう何人かローテーションで回せるピッチャーが欲しいところ。そういう意味でも、生田目の成長がいち早く望まれる。姫野といった将来の有望株も1軍に上がってきて欲しい。また、金子もこれで終わる器ではないはずだ。金子のような経験豊富なベテランの力は必ず必要になってくる。

中継ぎ陣では宮西の復活が急務だろう。二人とも連戦の疲労がたまっているのかもしれない。谷川、鈴木、福田、望月ら中継ぎ陣は、さらなる高みを目指して欲しい。

吉田輝星は秋田での凱旋先発登板が決まった。今後の起用方法を決定づける試金石となる登板となる。かつての谷元(現中日)のように、先発からロングリリーフ、抑えまで、何でもこなしたユーティリティー的なポジションを担うのも面白いのかもしれない。そして、柿木が待ちに待った一軍昇格を果たした。本番はこれからだ。今後の活躍に心からエールを送りたい。

守護神の北山はヤクルト戦でのサヨナラ2連敗以降、吹っ切れたような感じで、ルーキーとは思えない風格を感じさせてくれる。石川直也とともに終盤の要として相手チームに立ちはだかって欲しい。

自力優勝が消えても、全く悲壮感がなく、選手が本当に楽しんでプレイしているのは、見てこちらも楽しい。最下位に転落したチームは葬式のように暗く、コーチが選手を恫喝するような空気に陥りがちなものだが、日ハムのベンチはそのような不穏な雰囲気と無縁なのが何よりも嬉しい。
これはBIGBOSSが明るい雰囲気を醸成して、選手のメンタル面をうまくコントロールしているのだろう。

これは決して簡単なことではない。

連敗しても選手に避難の矛先が向かわないように、BIGBOSS自ら避雷針としての役割を引き受けているようにも見受けられる

はたして下剋上なるか?楽しみだ。

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