「相手の立場に立つ」
自分と他者の重なりを探ってゆくとき、相手の言葉の表層と裏側を計り知ることが大切であると思いながらも、こと裏側を計り知ることは簡単ではないどころか、完全に計り知ることなどできないほどの奥行きがある。
たとえば芸術作品を鑑賞するとき、その作品を「直観」することが、その奥行きを察することの入り口になるかもしれません。作品に付随する背景的な説明や歴史などを先に入れずに、ただただその作品の「ありのまま」を受け取るということ。
表面から入らずに裏側から入ってゆくこと。
身体を形づくる細胞は、他の細胞とのシグナル伝達において、どの様に表層と裏側を見分けているのだろう。あるいは表層=裏側なのだろうか。
やはりシグナルの「かたち」に深層が隠れているように思えてなりません。