犬たちのこと。
柴犬とヨークシャーテリアのミックス犬がうちには三匹いる。雄、雌、雌の三兄妹である。上から、タロ、ゆず、りんごという名前だ。
見た目は似ているが少しずつ違うし、性格もまるで違う。タロは暴れん坊だが臆病なところもあって、三階から降りられない。他の階に連れて行ってもすぐ3階に戻って行ってしまう。ゆずはおてんばで、タロと違ってどこへでも行くし、なんなら家から脱走し、警察のお世話になったことも二度ある。りんごはおっとりしていて、何故かよく巨大なぬいぐるみと枕の隙間に顔を突っ込んで寝ている。そこが安心するのかもしれない。
三匹はうちで生まれた。
子どもが出来たら大変だねえ、手術するしかないかねえ、とヨークシャーの手術をしたのだが、しばらくしたら柴犬こころさんのお腹がボテっとしている。
あれ?
病院へ連れて行き、レントゲンを撮ると見事に妊娠していた。三匹いると言われた。「いつごろ生まれますか」と訊くと、一週間もしないで生まれると思いますとのこと。犬の出産の本を買い、読んでいると視界の端で柴犬こころが気になる動きをしている。まさに本に書いてある「出産直前の行動」という奴なのである。
結局、その日の晩から翌朝にかけて三匹が生まれた。里子に出そうかと思っていたのだが自分の手でとりあげたので、何となく手放す気がなくなり、今もうちで一緒に暮らしている。
ちなみに三匹が生まれたのは5月5日で子供の日だった。例によって顔を見て直感で名前をつけた。
自分の子供たちのような感じである。
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