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子どもの受験と親の心境

 弟の息子、つまり私にとっての甥っ子が、先日志望の高校に合格した。

 甥っ子は3月11日生まれの15歳。いいことなのか悪いことなのか、震災の日と同じ誕生日であるため、毎年彼の誕生日を忘れることはない。

 うちの娘が中学一年生なので、甥っ子とは2学年差。そもそも甥っ子は3月中旬の早生まれで、娘は年度が明けてすぐの4月7日に生まれているので、1年ちょっとしか生きている期間は違わないのだけれど。

 弟夫婦は栃木の県北に住んでいる。甥っ子は県立高校が第一志望だが、正月に会った時は受かるかどうか自信がなさそうだった。とりあえず滑り止めの私立には合格したという話を聞いていたけれど、できれば第一志望のところに合格して欲しいと思うし、親にとっても私立と公立では費用の面で雲泥の差があるので、弟夫婦にしてみれば、きっとやきもきしながら合格発表を待っているような状況だっただろう。

 誕生日の翌日、12日が第一志望の県立高校の合格発表だったため、誕生日のお祝いと合格祝いを一緒に送ることができず、とりあえず前日に誕生日のお祝いを送って翌日の合否連絡を待った。昼頃に同居している母が「まだかしら」「メールしてみたけど、返事がないのよね。駄目だったのかしら」などとそわそわし始めたのをきっかけに、私もなんだか落ち着かなくなってきて、部屋の片づけなどを始めてしまった。

 夕方になり、母の携帯に甥っ子から直接連絡があった。
 結果は、見事合格!
 私も電話を代わってもらい話したが、少し照れながらも嬉しそうな声で、誕生日のお祝いのお礼を言ってくれた。

 なんともホッとする、胸のつかえが取れたような気分。

 夜には弟から誕生祝が届いたという連絡とともに、合格発表を見に行き受験番号を指さして誇らしげに映っている写真や、誕生日と合格祝いのプレートの乗った見事なデコレーションケーキを前に、キャンドルを吹き消す動画などが送られてきた。
 動画の中で当の本人は、ケーキの写真を撮るのに夢中で、はにかみながらもわりと冷静なのだが、息子の門出を喜びながら動画を撮影している両親の喜びいっぱいのはしゃぎっぷりといったら、それはもう可笑しくて、母も私も大笑い。

 そうなんだよね。受験って、もちろん本人が一番大変なんだけど、親も本当に大変なんだよね。

 邪魔をしないようにしなくては、環境を整えてあげなければ、風邪をひかないように体調管理してあげなければ、機嫌を損ねたり縁起の悪い言葉を口にしないようにしなければ、眠くならず集中できるような夜食を食べさせてあげなければ、などと、本当に気を遣うものだと聞いている。私も自分が受験期だったころ、ちょっとしたことで気が散って集中できなくなったりしていたので、親がとても気を使ってくれていたであろうことは、想像に難くない。

 子供以上に親が子供の合格通知に舞い上がり、はしゃぎたくなる気持ちは、とってもとってもよくわかる。身内にこういう機会が訪れて初めて、身に迫る実感として受け止めるものなのだ。よかったね、楽しい高校生活になるといいね、そんな風に微笑ましく動画を眺めていたときに、ふと母がつぶやいたことに私ははっとした。

「再来年はうちも同じ感じになるんだね」

 ・・・・・・おうふ。そうだった!

 再来年はうちの娘が中三になるんだった。

 今年中学に入学したばかりだったから、全然油断してた。

 あんまり仕事にばかりかまけているわけにいかない時期になるし、これはフルスピードでフリーランスへの比重を重くしていかなければならないと、さらに決意を固くしたわけなのです。

 3学期の期末テストが頑張った割にふるわなかったようで、珍しく英語を教えてくれと頼んできた娘。残念ながら文法を全く理解していないので、教えても時間が無駄に経つばかり。文法は自分で復習するしかないし、それからどうしてもわからないところを教わりに来なさいと返したけれど、しょげ返る娘の姿をみてしまったら、親として一抹の罪悪感のようなものを感じて、娘の勉強スペースに使っているダイニングのカウンター上を整理して教科書を広げたりできる範囲を広げたり、掃除をしたりして罪滅ぼしをしてみた。

 勉強する環境って大事だし、その親の気持ちが子供に伝われば、もうちょっと頑張ってくれるかななんて思ったり。

 さしあたっては、小学校入学前から続けている公文だが、最近全く進級しなくなってしまったし、部活があって勉強の時間も取れないことから、受験に向けて続けるかどうかを考えなければと思案中。
 3教科合計で月2万以上かかっているのに効果が出ないなら、いったんやめてみた方がいいかしら?

 3年生になったら、長期だろうが短期だろうが学習塾に通わなければならなくなるだろうし、どこかいいところないかなー?

 やっぱり栄光ゼミナール?(笑)

 

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