シティポップ

竹内まりやのPlastic Loveが流行っているらしい。友人から聞いた。
シティポップと言えば、1980年代に高校生だったわしは、高校の放送部で番組を持っていた。テーマ曲は山下達郎の風の回廊(コリドー)だった。
三国ヶ丘にあったレンタルレコード店の常連でレコードを借りまくり、カセットテープに録音して、深夜、テレビの音声をステレオに繋いでMTVをエアチェックしていた。
高校の放送部の番組で校内のリクエストをリクエストボックスで募っていたので定期的に回収してリクエスト曲もかけていた。クワイエットライオットの曲がリクエストされて、三国ヶ丘のレンタルレコード店で探し出して放送部の番組でかけたこともあった。
高校生というはなぜかわしの世代くらいは洋楽と言われた音楽を聴いていて、その素地からシティポップが出てくる。
杉山清貴とオメガトライブとかの曲や山下達郎、竹内まりや、確かにそうだった。杏里とかもそうだった。菊池桃子のラ・ムーの楽曲で特徴的なサウンドメイクと同種のものは竹内まりやのPlastic Loveで顕著だが、竹内まりやは中山美穂に提供した色・ホワイトブレンドや、涙をふいてなどの曲調で表現されたもっと地方都市の感じが山下達郎のシティポップに飲み込まれていったのであろうと思う。Plastic Love のアレンジは山下達郎で、山下達郎の楽曲で使われがちなサウンドメイクが流されていく。FM山陰は涙をふいてをよくかけていた。角松敏生はむしろその後の時代のことである。明るい曲調のハイテンポのポップソングが多く、山下達郎はJR東海のシンデレラエクスプレスのCMソングでクリスマスにきっと君は来ないと歌い、その後ケンタッキーフライドチキンの店内では夫の山下達郎はクリスマスに君は来ないと歌い、妻の竹内まりやはクリスマスは誰にもやってくるとずっと歌っていた。
韓国人アーティストのジャーナルで竹内まりやのPlastic LoveがYoutubeで流されて、いまカリフォルニアとニューヨークで流行っているという。
少年ジャンプにまつもと泉のきまぐれオレンジロードが連載されていて、シティポップの曲調とともに明るい時代の空気を放射していた。
わしのいた高校は温泉と呼ばれていたのでゆるく暖かい日々であった。
1980年代ミュージックとも呼ばれていた。今では昭和歌謡だそうだが、わしの世代が昭和歌謡というと美空ひばりのことを言った。
江口寿史がストップ!ひばりくんを少年ジャンプに連載した後にシティポップの時代はやってくる。
山下達郎と言えば日曜日午後3時のFM番組である。
よく時代の体感というものを話題にするときに1970年代の文化をオマージュしたものをシティボーイシティガールが話題にしていた時代があってシティポップはその後の1980年代の文化を語っていた。経済も好調だったのでシティポップは明るい曲調であった。

追記 2021年3月17日
2021年3月3日に大滝(大瀧)詠一の君は天然色のMusic Videoがyoutubeに公開された。シティポップの元祖はどうやら大滝詠一のナイアガラレコードのようである。ナイアガラトライアングルといえば大滝詠一、伊藤銀次、山下達郎である。君は天然色の収められているアルバム、A LONG VACATION のリリースは1981年のことで、2021年に40周年アルバムが出たのである。そのアルバムのジャケットは江口寿史が描いているのである。