長い弓と短い弓

日本の弓は長い。それと比べて騎馬民族のスキタイやモンゴルの弓は短い。
理由を考えてみたが、弓を引く筋力の種類に理由があるように思う。
筋力の内で持久力と瞬発力とは食生活で明らかな差が出るらしいと明治時代にベルツ博士が飛脚を二つのグループに分けて一方は日本の明治時代まででは一般的な穀物野菜果物中心の食生活、もう一方は肉類中心の食生活をしてもらった後に飛脚のスピードと距離測ったところ、穀物野菜果物中心のグループは足は遅いが長距離走れて、肉類中心のグループは足は速いが長距離走れなかったという実験の結果を報告している。
日本の弓、和弓は弓を引く早さは遅いが引く時間は長く、スキタイやモンゴルの弓は引く早さは速いが引く時間は短いのではないだろうか。
明治時代以前の日本人は穀物野菜果物中心の食生活で瞬発力は低いが持久力はあり、和弓が発達した。スキタイ人やモンゴル人は肉類中心の食生活で瞬発力は高いが持久力は低いので短い弓が発達した。
ネットの発信というのは持久力より瞬発力を必要として、ネットの文章は紙の本より分量は少なくなる傾向にある。ネットで長文の小説が少な目なのはこの瞬発力と持久力とが関係していて、紙の本は持久力を著すのも読むのも必要とするがネットの発信は瞬発力を必要とする。
ネット発信は短い弓で紙の本の発表は長い弓なのではなかろうか。源氏物語の分量をみてもその様である。