見出し画像

放送というビジネスモデル

2024年2月5日
もうすぐ定年を迎える同僚が「新しい人事見た?」やってきた。
「俺は嘱託で関係無いしお前も3月までだろう?」と言いつつも自分の雇い主が誰になるのかは多少なりとも気にかかる。
3月1日解禁の資料によると同期入社の人物が上司になるらしい。(笑)
それはさて置き、技術畑で生きて来た人間としてはショックな事がひとつ。
これまで技術局あるいは技術本部と呼ばれてきた技術セクションが廃止され、報道や制作やネットなどソフト部局の下に配置されてしまった事だ。
かつて放送はテレビもラジオも世界を席巻し、時には立法・司法・行政と並び立つ第4の権力などと揶揄されるほどに栄華を極めた。
しかし実際に放送という行為自体は広く社会に電波を発する設備産業であって、それを可能としていたのは稀少で高額な設備を意のままに操る技術者と無線技術士の資格であった。
国土交通省によって毎年更新される放送免許は厳格な運用報告書を義務付けるし、重大な放送事故や過失があれば、放送免許が取り消される事だってあり得る。だから放送局には技術セクションが必須でそのトップは放送局の役員であった。
来月からスタートする新しい体制では、技術資格を持った役員が残ってはいるものの、技術の部門は無くなってしまった。もし彼がいなくなったら、一体誰が機材更新や保守管理の責任を取るのだろうか?独自の予算も無く、経年劣化する機材の健康を維持できるのだろうか?
なんて事を考えていたら気づいた。
「そうだ、ここ数年ネットに力を注いできたのは、放送をやめてネットで食っていけると本気で考えているからに違いない。」
YouTuberだのプロゲーマーだのインフルエンサーだのが人気を得てソフトコンテンツだけでビジネスモデルとして成立し、子供の将来なりたい職業上位を占めている現状を見れば、この先放送というビジネスモデルが消えゆくのは明らかだ。
「でもな、映画ターミネーターを思い出してみ?」あれは機械であった物が人間を滅ぼそうとする話だったが、現状はもっと怖い事になっていないか?
イーロン・マスクがtwitterを乗っ取ったみたいにyoutubeやGoogleやmetaが支配者の手に落ちたらどうやって広く世間に情報発信するんだ?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?