アフターコロナを考える

アフターコロナの投資戦略について毎日1時間、下手をすると午前中いっぱいは情報収集しながら考えている。もう300時間も考えている。あんたには資産があるからだと非難されそうだが、じつは若い頃から投資しかしたことがない。

社会人になってから生命保険に入ったことは一度もない。そのおカネをすべて投資に回した。乳飲み子を抱えた30代で死んでいたらと思うと冷や汗がでる。そもそも定期預金残高は40年間ゼロだ。普通残高も日常生活レベルだ。あとはすべて投資に回している。いまでもクレジットカードを使いすぎると、銀行残高が危ないことがある。

投資といってもアメリカ企業以外の個別銘柄を売買したことがない。すべて金融商品だけだ。通貨、株式、債券の投資商品を分散して買うだけだ。つまりドル建ての株式ファンド、円建ての債券ファンドという普通のそこらにいるおぢさん投資家と変わらない。

アメリカ企業の個別銘柄もIT企業には投資をしたことがない。知りすぎていて心の中でダメ出ししてしまうので投資などできなかった。ほとんどバイオ関連だった(いまは手仕舞いをしている)。2000年頃にはジェネンテク、アムジェン、ナノジェン、フュエルセルテクノロジーあたりを買っていた。これは少額投資だったが、恐ろしく儲かった。万馬券を当てたようなもので、逆に個別銘柄は恐ろしくなってやめたのだ。そもそもこの頃の本業はサラリーマンだった。ちなみにこれを会社でやろうとして2000年に設立したのがインスパイアだ。

とはいえ、この投資でキャッシュで小さな家を買った。デフレ経済では住宅ローンなどの借金することは逆投資、つまりただただ損をすることになるからだ。

したがって、投資にあたってはまず国際情勢把握が第一。各国の経済指標が第二。技術トレンドが第三という具合だ。しかも目的は儲けることよりリスク分散である。投資をしているのは基本は小心ものだからなのだ。通貨などいつ暴落するか判らない。紙くずになるかもしれないのだ。

なぜこんな話をしているかというと、どうしてもアフターコロナでスタグフレ−ション気味になるという疑念が拭えないのだ。2020年は各国ともデフレになるであろう。すべての産業で2020年の第1第2四半期の期待売上を取り戻そうと供給過剰になるからだ。いわばミクロデフレだ。

問題は2021年春あたりからだ。各国の新型コロナの外出規制は第2波、第3波でストップアンドゴー+限定的消費規制(たとえば40人定員のレストランに20人しか入れないなど)になるだろう。供給者が減る。しかも市中には補助金などが還流して貨幣がだぶつく。しかし投資するべき不動産は少子高齢化と直前のデフレで見つからない。それゆえに景気低迷とインフレが同時におこり、スタグフレーション気味の経済が世界を覆うのではないかと予測しているのだ。マクロインフレだ。

これは過去50年間日本人が経験してなかったことだ。日本と欧米の消費者物価の乖離、つまり日本の物価が全世界にくらべて異様に低かった理由は、過去20年間のGDPデフレータの違いだけだ。

日本人が安くて美味しいものを作ったわけではない。安くしなければ売れない美味しいものを作っただけだ。アフターコロナで飲食店が減ると、普通の値段で美味しいものを売り始めるというわけだ。たぶん、このあたりについて日本人のほとんどは経験もしてないし、想像もできないのだと思う。

さて、スタグフレーション気味になったらどうするべきか。ちょうど時間となりました。本日はここまで。

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