アフターコロナの生存戦略

HONZメンバーでもある鎌田教授の最新記事。

https://bit.ly/2zXJdt2

もちろん南海トラフ巨大地震、日本千島海溝巨大地震も警報が鳴らされ続けている。大都市では集団免疫形成が疑われ始めた新型コロナの季節性アウトブレイクが数年間以上もつづくであろう。結果的に一部で予想されている近い将来の世界的スタグフレーション。止まらない少子高齢化。まちがいなく時代が大変化するであろう。近世ー近代ー現代の次の時代に入ったかもしれない。

恐怖を煽るつもりは毛頭ない。しかしもしかすると、いまとはまったく別の場所で、まったく別の生活を選ぶ家族こそが幸せに生きることができるかもしれないと思うのだ。地学的時間スパンで考えると、変化に対応するものだけが生き残るという生物としての人類の宿命なのかもしれない。

新型コロナは普通の風邪のごとく、年に最低1回はアウトブレイクを起こすことになるかもしれない。そのたびに政府主導がなくても、個人判断での外出自粛が起こるだろう。飲食業やサービス業、旅行業は恒久的に半減する可能性が高いと思う。

https://www.technologyreview.jp/…/what-if-immunity-to-covi…/

大学も意味がなくなるかもしれない。そもそも学生を採用する企業にとって、大学は教育機関というよりも、18歳時の学力検定機関でしかなかった。大学で何を学んだかを気にする採用担当者などいない。東大・京大などのTier1、医学部・理系学部などの手に職をつけることができる学部以外を卒業するために、東京でアルバイトを探し続ける意味を考えてしまう学生が増えるであろう。都内での就職先がなくなるからだ。

やがて、地震の被害が少ないと予想されている地域への若者中心に移住がはじまり、自給自足型、地産地消型のコミュニティが形成されるかもしれない。なにも農業だけではない。ITやゲーム開発などはそもそも東京である必要はないのだ。東北は1000年に1度の地震が去ったあとだ。とりわけ内陸側、日本海側は安全だろう。

首都圏から地方に移住がはじまると、その地方はまちがいなく勃興するはずだ。たとえば世田谷区のGDPを2倍にするのは困難極まりないが、過疎に近かった地方都市のGDPを5倍にするのは簡単だからだ。人口が倍になるだけで達成できるだろう。なにしろ流入するのは労働力人口なのだ。

ここ数年、東北一周ドライブに3回でかけた。その知識が生きるかもしれない。個人的に相性があうのは岩手県だ。とりあえず盛岡を凝視してみることにする。微弱な変化が見て取れればそれでいい。

 

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