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MacOS SonomaとAudio Hijackの相性が悪そう

先週からMacOSをSonomaにアップデートしてからずっとトラブっている事がありました。

インターネットでストリーミングされているDJ MIXをAudio Hijackで録音して通勤時に聴いているのですが、
先日Macbook ProをSonomaにアップデートしたらGoogle Chromeブラウザからの音声を全くキャプチャしなくなってしまったのです。
Safariブラウザでは問題ないし(と最初は思ったが、実は違っていた)、
他のアプリからも問題ない。

Audio HijackはROGUE AMOEBAという設立20年以上のアメリカのMac専用の老舗ソフトウェア会社です。
Audio Hijackがおそらく一番有名で、その名の通りMacのアプリケーションから出力されるオーディオをハイジャックするオーディオキャプチャです。
例えば、Safariブラウザでインターネットラジオなどのストリーミングを視聴していて、録音もしたいと思った時には音声出力とは別にレコーディング用ソフトウェアにも音声をルーティングしてやる必要があるのですが、MacOS標準の機能では出来ません。

そこで登場するのがAudio Hijackです。

https://rogueamoeba.com/audiohijack/ から抜粋

上図の通り、
音声をキャプチャしたいアプリケーションを入力デバイスとして登録して(ここではSafariブラウザ)、
モニタリングするためにヘッドホン出力に音声をルーティングしつつ、
過入力で音割れしないようにレベルメータをセットして、
最終段でAudio Hijackのレコーディング機能でフォーマットを選んで録音します。
超簡単。

Audio Hijackの次に有名なのがLoopbackという仮想デバイスを自由自在に設定することができるツールです。
音声レコーディングは別途DAWなどでやるので、音声のルーティングだけをしたい場合に重宝します。

Macの仮想デバイスといえば、SoundFlowerという無償で使える大変便利なツールがありましたが、今は開発ストップしてしまいました。
その後、同じく無償のBlackholeが流行しました。
ただし、Blackholeは自身のUIを持たないため、仮想デバイスが増えてくると若干管理が面倒になってきます。
そこで出てくるのが商用版のLoopback。

https://rogueamoeba.com/loopback/ から抜粋

仮想デバイスはいくつでも用途に応じて作成することが出来て、Audio Hijackと同様に画面上で入力ソースと出力チャンネル、そしてモニタリング用のデバイスを自由自在にルーティングすることができてメチャクチャ便利なツールです。
音声関係のルーティングでおよそやりたいことはほとんど出来ると思います。

他にもMacOSのオーディオ関連の便利ツールを開発しているベンダーがROGUE AMOEBAです。

さて、このSonomaアップデート後に起きたAudio Hijackのトラブルですが、何をどうやってもChromeからの出力をキャプチャしてくれないということで、サポートに連絡して何度かメールでやり取りをしていました。

どうやらSonoma以降でアーキテクチャが変わったみたいで、それに対応するためにAudio Hijackはバージョン4.4にアップデートされていて、それまでのバージョンに含まれていたオーディオキャプチャエンジンACEというコンポーネントが4.4以降はARKというコンポーネントに刷新されているそうなのですが、
どうも以前のバージョンのACEと新しく入れ替えたARKが何らかの理由で競合してしまっているんだということになりました。

そして、色々テストした結果、現状Safariだと音声キャプチャされるのでしばらくSafariを使うということにしたのですが、結局こちらも上手く動かず。

DJ MIXのストリーミングなので1時間くらいはあるのですが、2回に1回くらいは途中で録音が止まってしまうという現象も見つかりました。
何らかのオーディオ系のインタラプトが入ったせいなのか全く引金になりそうなところが分かりませんでした。

最終的には、1つ前のAudio Hijackバージョン4.3.2をサポートから提供してもらって、再セットアップしたところChromeブラウザからの音声もキャプチャ出来ていて、しばらく様子見しています。
(なんや!?Sonomaで前のバージョン使えるやん)

Ableton Liveももちろん純正のLogic ProXもDAW関連はほとんどSonomaも対応されたようだったのでバージョンアップしたのですが、まさかこんなところに落とし穴があったとは。
やはりMacOSのバージョンアップは相当慎重にいかないと駄目だなと改めて思いました。

<了>

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