初心忘るべからず
真剣に陰陽五行説を考察する人間は、概ね偏見を持たないように心掛けているのではないかと思う。
もし陰陽五行やそれを元にできている東洋占術を語る者が居て、極論ばかり述べていたのであれば、特に陰陽説を確り学び直した方が良いかもしれない。
理由は陰陽五行説がどのようなものなのかを知ると自ずと分かる。
陰は凶、陽は吉など、白黒はっきりつけるもののように思われがちだか、その実は「陰中に陽在り、陽中に陰在り」なので陰と陽どちらも常に存在しているのが世の常で、陰陽の比率で吉凶禍福の程度や波を見定めるのが、陰陽説を使った占いである。
要は吉凶や静動など、相対する物事の比率やバランスを読み解くのだ。
陰陽五行は宇宙や自然の理を読み解くために進化した説である。
自然界において100%純粋というものが存在しないのと同じように、遊びのない見方や偏見を持った見方はどれか1つに固執する事なので異質なものであるか、偏り過ぎて不健全なものであると言えるだろう。
陰陽五行を扱う東洋占術をよくする者は己が他者を過剰に剋する事の無いよう、よくよく注意しなくてはいずれ言動不一致を起こす事を、努々忘れてはならない。
自戒。
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