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ツールじゃねえんだ、やれることを訴求しろ。

 皆様、こんにちは。ITであなたの課題を解決する、中小企業診断士/ITコーディネータの井上誠です。

【名刺で何を主張するか】
 先日、都内某所の集まりでこんなことを言われました。

「よく、『××(肩書)やってます○○(名前)です』っていう人いますけど、ちょっともったいないですよね。肩書って結局、ツールですよね。クライアントが知りたいのは『何をしてくれる人なのか』であって、『どんなツールを持っているか』ではないと思うんですけど・・・。井上さんの名刺も『中小企業診断士/ITコーディネータ』が一番主張してますよね。これだと、何ができる人なのか伝わりにくくて、もったいないですよ。」

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 言われるまで、なんも考えてなかったですね。実際の名刺はこんな感じです。

 中小企業診断士も、ITコーディネータも決してメジャーな資格ではないので、言葉だけ聞いても何ができるのかよくわかりません。もちろん、多少のニュアンスは伝わると思います。ただ、渡された人の気持ちは、それほど魅かれないかなと考えます。少なくとも、第一声で、「この人に何かお願いしてみようかな・・・・」とは、思わない可能性の方が高いですよね。

【ツールじゃねえんだ】
 我々コンサルタントって、ツールとかメソッドとか大好きですよね。SWOTとかVRIOとかAIDMAとか。もちろん、ツールの使用を否定するつもりはありません。ただ、クライアントが興味があるのは、この人は「どんなツールを使う人なのか」ではなく、「何を自分にもたらしてくれる人なのか」ですよね。仕事を一緒にしている時は、「どんなツールを使ったか」ではなく、「ツールから導かれた結果」であり、それを踏まえた「コンサルタントの意見」ですよね。

 10年以上前、会社の仕事で、「こういう手法を使ってこういう結論を導き出しました」的な、話をクライアントにしたのですが、「こういう手法」のところは全く響きませんでした。質問すらされませんでした。そのおかげか、結論に対するリアクションも今一つでした。なので、それ以来ツールの話をするのは、一切やめました。

 実際に、打ち合わせの中でクライアントが興味を持ってくれること=熱心にメモを取ってくれることは、「結論」だったり、そこから派生するコンサルの「意見」だったりします。

 ちょっと本題から外れますが、実務補習とか、診断士の皆さんの報告会みたいな時は、ほぼ分析(特にSWOT)から入りますよね。あれ、嫌いです。報告している時間も辛くてしょうがない。自分が話す時は、ここぞとばかりにガンガン端折ります。ツールの話はできるだけしたくないので。
 某協会の診断報告フォーマットとか、最悪ですね。最初にSWOTがでかでかと・・・・・・。って、あんまり書くと怒られますが(笑)。

【さて、名刺で何を主張するか】
 話をもとに戻します。繰り返しになりますが、訴求するのはツールじゃなくて、「何ができる人なのか」。これを訴求しないといけないなというのが、最近の自分の実感です。

 ということで、名刺、プチリニューアル中です。『中小企業診断士/ITコーディネータ』の肩書すら外そうか考えてます。ただ、自分の場合は、肩書外しちゃうとただの酔っぱらいのおっさんにしかならないので、悩んでます(笑)。

 ちょっと言葉は汚いですが「やれることを訴求しろ」。伝わりましたでしょうか?

ITベンダに勤務する、中小企業診断士です。得意のITを活かしつつ、常に楽しく前向きに、中小企業の方々と一緒にいろいろ考えていきたいと思っています。