WAITING AT THE BUSSTOP

(この日記は、僕が一瞬で止めたLINE BLOGに2016年12月10日に投稿した記事に加筆・修正を加えたものです。)

バスという乗り物が苦手だ。
元来僕は乗り物酔いしやすい質で、中学生の頃くらいまではバスに乗れば酔い、飛行機に乗れば酔い、父の運転する車に乗せられ祖父母の家に向かう道中で山道を走られようものならカーブを曲がる度にひどい吐き気に襲われていた(当然堪え切れずに"戻す"ことも多々あった。)
とりわけ苦手なのはバスで、車内のあの独特の臭いと激しい揺れにどうにも慣れず、父が車に置いている悪趣味な臭いの芳香剤に耐えられるようになった今でもバスに乗ると吐き気を覚えることが多い。

僕の住む福岡では西鉄バスというバスが県内の至る所を走り回っているが、そもそも福岡市内に暮らしているとどこへ出かけるにもだいたい電車で事足りるため、バスに乗る機会自体ほとんど無い。
僕の場合はせいぜい博多から天神や福岡タワー方面へ行く時にたまに使うくらいで、どちらかと言うとバスは旅行する時などに利用する特別な乗り物というイメージもあるくらいだ。

少し話がそれるが、僕は新卒で就職した会社で働いていた時、一時期長崎へ異動させられ市内で暮らしていたことがある。
長崎の主な移動手段は路面電車やバスで、休日にはよく長崎駅方面までバスで遊びに行き、帰りは暗い山道を抜けて明かりの少ない社宅の近くまで帰っていた。
不思議なもので、バスが苦手な自分でも長崎で暮らしている間は何故か吐き気を催すことなく普通にバスを利用できていた。

今日は出先から西鉄バスで帰ってきた。
揺れるバスの中から白味がかった冬の月を見上げつつ、何故か長崎駅前からバスで社宅に帰っていたあの頃の気持ちを思い出した。
ふと思ったけど、電車で家の最寄り駅に着いた時より、バスで家の近くまで帰ってきた時の方が「帰ってきた感」が強い気がする。

僕はバスは苦手だけど、正直嫌いではないかな、と思った。今日の発見。

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