新野将之君と藤澤仁奈さんが、演奏会で私の曲を演奏してくれた話

今日は、この二人の事を皆さんにご紹介しようと思います。ちなみに見出し画像が少々横長になっているのは、私がパソコン原始人のせいです。すみません許してくださいね。本当は二人とも、もっと細身でカッコイイです。今や日本を代表する打楽器奏者のお二人です。

お二人の共通項は、すでに数々の国際コンクールでの優勝経験があること。国立音大打楽器科主席卒業、CDもすでに複数リリースしていること、でしょうか。少し調べるとすぐにわかることですが、わざわざ紹介する必要がないほど、有名かつ大活躍中の、お二人です。

2014年、お二人はパーカッション&マリンバ・デュオ「ニーノニーナ」を結成、2015年にデビューリサイタルを開催。そして今回のCDリリースに至りました。CDの内容は下の写真の通りです。あ、今回はちゃんと細身に写りました(笑)。いよいよ7月10日に発売となります。

そのCD発売記念コンサートが、昨夜の杉並公会堂での演奏会だった訳です。CDに収録されている曲の多くが、このCDのため、というか、この二人のために書かれた委嘱作品。そしてその中の1曲が私の「Madagasikara」です。ほうら下のほうに、ちゃんと曲名と「風間真」の名が見えますね(笑)。

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こんなハイレベルなプレイヤーが、私の曲を演奏してくれるなんて光栄かつ恐縮です。私も意気込みました。私が考えたことをご紹介させてください。「マリンバ・デュオの曲を書いてください」という依頼でした。はじめに、マリンバという楽器がどのような楽器なのか、考えました。調べました。

マリンバは木製の音板を叩いて鳴らす楽器です。木でできた音の板、つまり木の板。木を叩くのだから、木の音がします。主に木製のバチで叩きますが、手で叩く場合もあります。バチの先っぽは、柔らかい布、固い布、木、様々です。バチの選び方により音色を意図的に変化させることができます。

ああ、興奮! 木の音、好きなんです。金属の音も、革の音も、羊の腸の音も、亀の甲羅の音も好き(ほぼ変態ですね(笑))ですが木の音は何か特別の美味しさを感じます。変な表現ですが、「美味しさ」という表現がぴったりなのが「木の音」です。ああ、おいしい!(完全に変態ですね(爆))

マリンバの起源は西アフリカのバラフォン。木の板を木のバチで叩く楽器。そもそも人間はアフリカで発生。原始時代、地面の穴に木を渡して叩いたというグラウンドドラム。ドロドロと低く不気味な音がしたそうな。これを曲にしたら、人の原始の感性に訴えることができるかも、と考えました。

もう一つ考えたのは、マリンバが2台ということ。すべての楽器は、近くで鳴ると、共鳴という現象を起こします。楽器は、近くの楽器を振動させるので、木の板同志が近くで鳴ると、叩いてもいないのに鳴り始めます。叩くと更に増幅が起こります。特に低い音でこれをやるとドロドロ、ドロドロと。

更に考えました。アフリカのリズム。2拍と3拍を同時進行させルリズム。これだけでかなりアフリカンです。更にそれを低音でやるとドロドロ、ドロドロ、さらにその共鳴を効果的に鳴らすために、私は彼ら二人に二つの楽器を可能な限り近接させて演奏してくれるよう、頼みました。これで更に、

ドロドロ、ドロドロ、うわあ興奮! でもそれは机上の空論になる恐れもあります。やってみないとわからない部分でもあります。実際にどんな音になるかは置いといて、曲を書き始めました。アフリカ。夜の森を徘徊するアイアイやホロホロ鳥の鳴き声、草原の夜明け、そんな光景を。マリンバで。

折しも新野君の妹御は、3年間、マダガスカルに行っていたと聞きました。これで曲名決定。マダガスカル。正確にはマダガシカーラ。アフリカ、マダガシカーラの情景を、音楽にしようと思いました。上手くいけば、聞いてくれる人々の本能的感性に響く音楽ができるず、だと思いました。

今日はここまでにします。それでは実際のマダガシカーラがどんな曲か、実際に音でご紹介します。CDの彼らの演奏ではありませんが、パイロット版として作ったDTM のマリンバ2重奏です。次の記事で投稿したいと思いますので、どうぞお楽しみに。短縮ではなく、全曲版です!

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