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ゴジラの見方(あるいはメカゴジラ)

SF投稿も、今回は少し趣を変えて特撮怪獣物とします。
日本で最も有名な怪獣はゴジラであり、そのライバルと言えばガメラです(多分)。自分は多少ガメラびいきですが、今回はまずゴジラの話をします。

ゴジラとは何か?

ゴジラがこの世に登場したのは、この映画です。まだ白黒でした。太平洋の核実験で、日本の漁船が被爆した事件があるのですが、それを風刺した様な設定の映画です。恐竜の生き残りが、核実験で更に強大化/凶暴化したということになってます。

水爆大怪獣だったらしい 70円

映画のシリーズ体系

大きくは、3つの体系+1になります。
1昭和ゴジラシリーズ(第1期)
1954〜1975年の、15作となります。古き良き、昭和映画です。「ゴジラ対???」というタイトルが多いのが特徴。500万人近い人が見る、東宝の看板映画でした。身長は50m。
2平成ゴジラシリーズ(VSシリーズ・第2期)
1984〜1995年の、16〜22作までの7作です。「ゴジラ VS ???」というタイトルが多いです。平均350万人ぐらいですね。身長は80〜100mに成長。
3ミレニアムシリーズ(第3期)
1999〜2004年の、23〜28作までの6作です。いわゆる21世紀(ミレニアム)のシリーズです。動員数は200万人を切ってきます… 身長は50〜60m に縮んでます。
4 シン・ゴジラ
2016年の、29作目です。庵野さんが作った、新しいゴジラ。550万人を超えたヒットです。120mに大成長(作中のNビルが156mですが)。

50m〜120mまで。

基本セット

まず、ゴジラ入門としては、1作めの「ゴジラ」は押さえて頂きたく。今更の白黒映画ではありますが、作中 山の向こうからゴジラが頭を出すシーンや、芝浦に上陸してくる辺りが妙にリアルです。ここから歴史は始まったのであります。

目が逝ってます

ゴジラ対初代メカゴジラ!

ゴジラのライバルとしては、是非メカゴジラに注目して頂きたい。
メカゴジラ1作めは「ゴジラ対メカゴジラ」で、宇宙人がゴジラを模して対ゴジラ用ロボット メカゴジラを作ってきます。何故か沖縄観光も盛り込んであり、キングシーサーという味方怪獣も出てきます(おいおい)。
およそ半世紀ぶりにゴジラとメカゴジラが沖縄に上陸!スタンプラリーやメカゴジラのスーツ展示などが行われる「ゴジラ対沖縄」が開催決定! | 電撃ホビーウェブ (dengeki.com)

かわいいゴジラと、シロクマ?
き、キングシーサー

2作目は「メカゴジラの逆襲」で、再度宇宙人がメカゴジラを再生し、ゴジラと再戦を果たします。

MG2なのだ 腕に書いてある

残念ながら、昭和ゴジラはここで終わり… す、数字が。

ゴジラvs二代目メカゴジラ!

時代は平成、20作目でメカゴジラ復活です。ついでに対ゴジラ組織Gフォースが登場します。遂に人類対ゴジラという展開が始まり、その象徴としてメカゴジラが人類の手で作られます(胸熱)。しかも「海底からメカキングギドラを引き揚げ、23世紀のテクノロジーを解明、分析。そこから得られた技術を元に究極の対ゴジラ兵器メカゴジラが完成」と、未来人が持ってきた怪獣をリバース・エンジニアリングして作ってます。
そもそも、キングギドラは金星人が連れてきた怪獣です。

二つ名は「金星の業火

ゴジラに敗れてオホーツク海に沈んだキングギドラを、2204年に地球連邦機関が回収し、23世紀の技術でサイボーグ化手術を施して改造したのがメカキングギドラ。

金星+未来人=メカキングキドラ

なので、金星人+未来人+現代人類の合作=メカゴジラ となります。

ガルーダと合体するぞ

ゴジラ X メカゴジラ → 三式機龍!

さて、21世紀になって始まったミレニアムシリーズにも、メカゴジラは登場します。このシリーズ、過去は1作目以外リセットなので、誰もメカゴジラは知らない前提となります。

高機動メカであります 飛びます

別世界線なので、G-FORCE は存在しませんが、対特殊生物自衛隊=通称「特生自衛隊(JXSDF・Japan Counter-Xenomorph Self Defence Force)」が作られています。
今度は初代ゴジラが海中に沈み、骨となっているのを特自が発見して、骨髄の細胞を元にメカゴジラを作ります。ほとんど「とんこつラーメン」みたいな感じですが、ゴジラシリーズでは「ゴジラ細胞の利用」は割とポピュラーな技術です。ビオランテなんて、沢口靖子ちゃん細胞とゴジラ細胞を融合させて作ってますし。
# VS メカゴジラに比べると、かなり開発が省略されている感はあります

さて、このメカゴジラ、作中のほとんどの人が正式名称=三式機龍と呼びますので、本稿もそちらで。ポスターの言う「起動」「共鳴」「氷砕」は、それぞれ以下の意味合いです。
「起動」は、今回 三式機龍できた!ちゃんと起動する! 2003年のお正月映画だから三式だ。
「共鳴」は、ゴジラ細胞使った DNA コンピュータ使ったら、なんだかゴジラと感じあって暴走した?八景島があ…
「氷砕」は、主力兵装が「アブソリュート・ゼロ」という、絶対零度の光弾を発射するから。直撃した物体を一瞬で凍結し、わずかな衝撃で分子規模まで破砕する[194]。結果、ゴジラを退散させることに成功する。

アブソリュート・ゼロ
機龍のパイロットは、釈ちゃん

機龍の良い所は、パイロットが釈由美子さんだという点ですね。しかも、お客様ではなくリーダーとして操縦しています。

怒るとゴジラより怖いです

再度、ゴジラ/メカゴジラとは何か?

第五福竜丸の被爆から、生まれたゴジラ。それ故、口から放射能火炎(のち放射熱線に改名)を吐く様になり、原発を襲う様になっていきます。人間が制御できない、台風の様な自然災害です。ゴジラは特に意思も持たず、人間の都合を超越した存在で、とにかく人間側は黙って嵐を過ぎるのを待つだけ。
一方メカゴジラは、金星人や未来の技術、ゴジラそのものも流用した「とにかくベストを尽くす」「ゴジラを倒す」という、人類の決意の現れ。自然災害に立ち向かい、いつも勝てる訳ではないのですが、とりあえず日本から追い返す事ができる守り神でもあります。SF 好きの自分が「メカゴジラ」に惹かれるのは、ゴジラに敢然と立ち向かう人類が好きだから、なのでした。
共通の敵を持つ人類が粘り強く超兵器を作っていく事が、メカゴジラの神髄なのでしょう。

  1. 初代は、宇宙生まれの外人

  2. 二代目は、金星人(キングギドラ)と未来人(メカ化)とGフォースの合作

  3. 三式機龍は、ゴジラ幹細胞と釈ちゃんのガッツ

人類が作る故に、時々予算不足とか 設計ミス?とかに困るのですが、メカゴジラ誕生から48年。次の「続シン・ゴジラ」では、再登場を期待するのであります。

人類代表の守り神




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