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過剰適応について

私がADHDだと指摘される前に、「過剰適応です」と言われていました。
今の主治医に転医する前の話です。
正直、ピンと来ませんでした。

勤務先でも家でも、「まず自分を大事に」と言われていましたし、
自分でも無理はしていないつもりでした。
苦手なことは無理にやろうとせず、自分のペースで過ごしている気でいました。
が、いま思うと、実際、当時の主治医に言われた通りでした。

私は、私に合った環境や生きかたを、そもそも全然知らなかったのです。
決して無理強いを会社でも家でもされていたわけではなかったのですが、私という人間を軸に考えると、実際にはミスマッチな環境で自分に全然合わない生きかたをしていたのだと思います。
自分でも気付かずに、自らむしろ率先して。

もともと好奇心と衝動性が強いことも影響していました。仕事をすることも、誰かの役に立てることも好きなので、自分のエネルギー配分を自覚しないまま、嬉々として動いていました。しばしば誉めて頂きもしていたので、尚更です。

しかし、結局休職するに至ってしまうくらい、自ら身を滅ぼしていました。
私の障害特性は、直接見えないことに加え、調子の悪い時ばかりでなく良い時もあるので、
他人からは当然ですが、自分でも自分のどの辺がマイノリティーなのか、またその度合いなどがなかなかわからないので、他人も自分もどうすれば妥当なのか目星をつけるのが難しいところに最大の難点がある、と思っています。

気が向いて動く時には、周囲から驚かれるくらい動いてしまうことが多いです。その時は、そもそもテンションが上がっているのでいつも以上に自分の疲れにも気付けません。少なくとも、リアルタイムでは無自覚です。つぶれてから、後になって気付きます。
この状況を、医学的観点から言えば「過剰適応」と呼ぶのだと思います。

過集中、と重なっている部分もありますが、過集中はあくまでも本人の精神状態であるのに対し、
過剰通応は、社会的な適応の度合いが本人にとって過剰で結果として体調を崩してしまっている状態のことを言うのだと思っています。

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