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ペラギウス派に関連する諸文書

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ペラギウスは5世紀のブリタニア地方の神学者であり、有徳の人として知られた彼に追随する勢力がローマを中心に栄えた。原罪論、全的堕落を強調するヒッポ司教アウグスティヌスと対決し、人が… もっと読む
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記事一覧

『手引書』26章「神の主権的善意志の勝利について」(ヒッポのアウグスティヌス c. 420)

Enchiridion on Faith, Hope and Love

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これらは、「主の業は偉大であり、主のすべての意志的行為において熟慮されたもの」である。
それで、その賢明な熟慮は [以下のようなことを可能に]した。すなわち彼の天使と人間の創造物が罪を犯したとき(つまり、彼の意志ではなく、それが意志したことを為した時)、それでも彼自身の意志したことを成し遂げることができたし、これ

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『弁明』(アクイレイアのルフィヌス)

アクイレイアのルフィヌスは、オリゲネスなどの著作の翻訳でしられる5世紀の著述家である。異端視されたオリゲネスの思想を紹介したことなどから異端の嫌疑がかけられることがあった。以下はローマ教皇アナスタシウス(在 AD 498-503)へ宛てたルフィヌスの弁明。

…以下、英訳からの重訳…

(1)

私の知るところとなったことによると、聖下が信仰に関する議題やその他の諸々の点において起こしてきた一連の

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『ローマ書注解』8章18-30節(ペラギウス)

https://docs.google.com/document/d/1z0z1WvscKkkGr7nX-p5vj7DRYUSmhs4Csfm0aF_RsyY/mobilebasic?pli=1

より。英訳からの重訳。

聖句引用は新共同訳を参考にしている。

[]内は邦訳者の補足。

:::::以下訳文:::::

18節
「現在の苦しみは、取るに足らないとわたしは思う。」
彼は将来の栄光を称

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ペラギウスによる信仰告白

http://seanmultimedia.com/Pie_Pelagius_Confession_Of_Faith.html

より。英訳からの重訳。

:::::以下訳文:::::

我らは信ずる。全能の御父なる神、見えるものと見えざるもの万物の造り主を。我らはまた信ずる。主イエス・キリスト、この方によって万物が創造されたところの方を。この方はまさしく神であり、唯一生まれし、真実に神の御子、造

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