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後ニケーア古代教父・資料

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2018年4月の記事一覧

『教会史』第3巻 第3章 使徒たちの諸々の書簡(エウセビオス)

第3章 使徒たちの諸々の書簡

1節

一[書]のペテロの書簡、すなわち第一と呼ばれるものは、真正なものと認められている。そしてこれを古代の長老たちは自由に彼ら自身の著作において異論なき[真正な]著作として用いている。しかし彼の残りの第二の書簡は正典に属さないということを我々は学んできた。それでも、それは多くの者たちに有益であるようであったので、他の諸々の聖書と共に用いられてきた。

2節

しか

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『教会史』第3巻 第2章 聖ペテロのローマにおける第一の継承者

第2章 聖ペテロのローマにおける第一の継承者

パウロのそしてペテロの殉教の後、リヌスが第一にローマにあっての教会の監督職を獲得した。パウロは、ローマからテモテに書き送る際、その書簡の最後の挨拶において彼に言及している。

『教会史』第3巻 第1章 使徒たちがキリストを宣べ伝えた世界の地域について

第3巻

第1章 使徒たちがキリストを宣べ伝えた世界の地域について

1節

そのような[状態]がユダヤ人たちの状態であった。その間、我らの救助者の聖なる使徒たちと弟子たちは世界に渡って散らされた。伝承に従えば、パルティアはトマスにその労苦の地として割り当てられ、スクティア[スキタイ]はアンデレに、アジアはヨハネに[割り当てられた]。[ヨハネは]そこでしばらくの時生きた後で、エフェソスで死んだ。

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『教会史』第2巻 第26章 ユダヤ人たちが、数え切れない悪事に悩まされ、ローマ人に対する最後の戦いを始めた次第(エウセビオス)

http://www.newadvent.org/fathers/250102.htm

第26章 ユダヤ人たちが、数え切れない悪事に悩まされ、ローマ人に対する最後の戦いを始めた次第

1節

ヨセフスはまた、ユダヤ国家全体に対して臨んだ惨事と関連した多くのことを語った後で、多くの他の状況に加えて、以下を記録している。すなわちフロールス[Florus]によってユダヤ人たちの間で極めて名誉ある非常に

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『教会史』第2巻 第25章 ネロの下での迫害、すなわちパウロとペテロが宗教を代表してローマで殉教によって名誉を帰されたものについて

http://www.newadvent.org/fathers/250102.htm

第25章 ネロの下での迫害、すなわちパウロとペテロが宗教を代表してローマで殉教によって名誉を帰されたものについて

1節

さてネロの支配が 堅く据えられた際、彼は不浄な追求へと突入し始め、宇宙の神の宗教に対抗してさえ自身を武装した。

2節

彼の腐敗の大きさを描写することは本著作の計画内には無い。確かに

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『教会史』第2巻 第24章 アンニアノス、すなわちマルコの後のアレクサンドリア教会の第一の司教について

http://www.newadvent.org/fathers/250102.htm

第24章 アンニアノス、すなわちマルコの後のアレクサンドリア教会の第一の司教について

1節

ネロがその統治の第八年にあった際、アンニアノス[Annianus]がアレクサンドリア教区の管理において福音記者マルコを継承した。

『教会史』第2巻 第23章 主の兄弟と呼ばれたヤコブの殉教について(エウセビオス)

http://www.newadvent.org/fathers/250102.htm

第23章 主の兄弟と呼ばれたヤコブの殉教について

1節

パウロが、そのカエサルへの上訴の結果としてフェストゥスによってローマに送られた後で、ユダヤ人たちは、彼に対して敷いた諸々の罠によって彼を計略にかける彼らの望みについて不満を持って、ヤコブに対して向き直った。[ヤコブ]はすなわち主の兄弟で、彼にはエルサ

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『教会史』第2巻 第22章 パウロがユダヤからローマへ縛り送られ、その弁明を為し、あらゆる告発について無罪宣告されたことについて(エウセビオス)

http://www.newadvent.org/fathers/250102.htm

第22章 パウロがユダヤからローマへ縛り送られ、その弁明を為し、あらゆる告発について無罪宣告されたことについて

1節

フェストゥスがネロによってフェリクスの後継者となるべく遣わされた。彼の下でパウロはその弁明を為し、ローマへ縛り送られた。アリスタルコスが彼と共にあり、[パウロ]の書簡のある場所でも非常に自

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『教会史』第2巻 第21章 かのエジプト人、すなわち使徒行伝も言及する者について

第21章 かのエジプト人、すなわち使徒行伝も言及する者について

そして他の諸々の話題の後に彼[ヨセフス]は以下のように続ける。…しかしユダヤ人たちはこれらよりも大いなる疫病に悩まされていた。かのエジプト人の偽預言者による[疫病]である。というのもその土地で預言者として自分自身への信仰を喚起する詐欺師が起こったのである。[彼は]彼が騙した者たちのうちおよそ三千人を集めて、砂漠からオリーブ山と呼ば

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『教会史』第2巻 第20章 ネロの治世にエルサレムにおいて起こった諸々の出来事

http://www.newadvent.org/fathers/250102.htm

第20章 ネロの治世にエルサレムにおいて起こった諸々の出来事

1節

ヨセフスはまた、彼の『古代誌』の第二十書において、ネロの治世、フェリクスがユダヤの法務官である間に、祭司たちの間で起こった論争について語っている。

2節

彼の諸々の言葉は以下の通りである。…そこで論争が起こった。一方は大祭司たち、もう

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『教会史』第2巻 第19章 過越の日にエルサレムのユダヤ人たちに降りかかった惨事について

http://www.newadvent.org/fathers/250102.htm

第19章 過越の日にエルサレムのユダヤ人たちに起こった惨事について

1節

まだクラウディウスが皇帝であったころ、過越の祭の際に、エルサレムにおいて非常に大きな暴動と騒乱が起こり、神殿の門のところに追い込まれたユダヤ人たちだけで三千人の[人々]が、互いの足で踏み付けられて惨死した。それゆえ祭は全国にとって喪

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『教会史』第2巻 第18章 我々に継承されたフィロンの諸々の著作について

http://www.newadvent.org/fathers/250102.htm

第18章 我々に継承されたフィロンの諸々の著作について

1節

言語において豊かであり、思考において網羅的であり、神の聖書についてのその視点において気高く高尚であったフィロンは、神聖なる諸書の多種多様な解説を生み出した。一方では、『神聖な諸律法についての諸々の寓意[Allegories on the Sac

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『教会史』第2巻 第17章 エジプトの修道者たちについてのフィロンの報告

http://www.newadvent.org/fathers/250102.htm

http://remacle.org/bloodwolf/historiens/eusebe/histoire2.htm#XVIII

第17章 エジプトの修道者たちについてのフィロンの報告

1節
また[アレクサンドリアの]フィロンはクラウディウスの統治[下]においてローマで、そこで宣教していたペテロと知り

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