愛されているのだと
君に愛されることで僕は僕自身を愛せるんだ。
だから僕はいま二人から愛されているんだよ。
君もたくさんの人に愛されているんだよ。
古い文学小説から抜粋したかのような美しい言葉だと思った。そう思いながら、わたしは小さな布団のなかで君の愛にくるまって肩を丸めて小刻みに震わせながら泣いた。涙がとめどなく溢れてはその人のシャツの胸元に染み込む。
この優しい人が幸せになれればいいのに。どこまでも幸せであってほしい。幸せにする権利が私にあればいいのに。
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