【朗読】今だけを、ください。【ひとり声劇】

☆所要時間：2分
☆人数 ：1人用

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誰かを
愛しく思うことが
こんなにも
苦しくて
痛いことだなんて
知らなかった

誰かを
好きだと迷いなく思えることが
こんなにも
嬉しく
幸せなことだなんて
知らなかった

楽しかった記憶を辿って 数えてみても
ワタシが知っているアナタのことなんて
両手の平で収まるほどしかなくて

時折
アナタとの
距離のほど遠さに
目眩（めまい）がしてしまう

今だけでいい

この先もずっとなんて
望まないから

今だけ
ワタシを見ていてくれませんか

今だけ
アナタの特別で居させてくれませんか

胸の痛みを拭うように
ワタシは言葉を絞り出す

使い古された言葉でもいいから

どんな言葉でもいいから

「今のアナタの想いを
アナタの声で
聴かせて下さい」

End

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〜マコのひとりごと〜

それはまるで
夕日が沈むことをはばかる様な
消えないでと線香花火に祈るような

刹那の願い