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新入社員オンボーディングと組織成長を支えるBacklog|JBUG京都#1レポート前編

こんにちは、ヌーラボのマコリーヌこと藤本です。

プロジェクト・タスク管理ツールBacklogのユーザーコミュニティ「JBUG」が京都で開催されました。

「Backlogを活用した効果的な業務改善とチームビルディング」をテーマに、5名の登壇者にBacklogの活用事例についてお話しいただきました。

この記事では、イベント前半のセッション内容を詳しくご紹介します。


フルリモート企業の急拡大を裏で支えたBacklog

株式会社Helpfeel 山田さんより、「案件管理レベル0のデザイナーが月50件以上の制作依頼を管理できたわけ」をタイトルに、組織の急拡大を裏で支えた「Slackワークフロー×Backlog」の活用事例についてお話しいただきました。

学生時代からデジタルファブリケーションが好きで、大学祭でFabcafeや子ども向けワークショップをされていた山田さん。実は、今回の会場スポンサーFabcafe Kyotoさんでも、デジタル刺繍ミシンの講習も受けたこともありました。

組織の急成長に生じた課題

2021年の社員数24名から現時点まで約150名まで成長したHelpfeelさん。創業時からフルリモート・フルフレックスを取り入れ、在籍している従業員は、北は北海道から南は沖縄までいらっしゃいます。

社員数が30名規模の時は、基本的に依頼はSlackチャンネル、また依頼数も多くはなく、タスク管理は自分自身がわかるメモ程度で完結させていました。

その後、社員数も100〜130名まで増え、色んな人や場所から粒度の違う依頼が発生します。組織の成長に伴い、個別で対応するのが難しくなる、またデザイナーの人数も増えて各々のリソース状況の把握が大変になりました。

組織の急成長に生じた2つの課題

Slackワークフロー×Backlogで実現する「起票と管理の自動化」

組織の急成長に伴い課題に直面した山田さんは、「このままではいけない!」と考え、解決策を模索し始めました。そこで見つけたのが、Slackのワークフローを活用した制作依頼に関する記事です。この記事を読んだ山田さんは、SlackワークフローとBacklogを組み合わせることで、現在の課題を解決できると確信し、早速実装に取り掛かりました。

まず、依頼用のSlackワークフローを作成します。依頼者がフォームに必要事項を入力すると、収集した情報を基に、自動的にBacklogにタスクを起票されます。その後、Backlog上で担当者アサインします。

これにより、依頼プロセスが一元化され、Backlogに起票・管理されるようになりました。SlackワークフローとBacklogの連携により、業務の効率化と管理の自動化が実現したそうです。

約10ヶ月の運用で見えた業務改善とモチベーションの向上

Backlogを導入したことで、チームへの依頼が明確に可視化されました。依頼内容や進捗状況が一目で分かるようになり、タスクのアサインもスムーズに行えるようになりました。また、案件を一覧で確認できるため、優先度の調整も以前より簡単になり、重要なプロジェクトや急ぎの依頼に迅速に対応できるようになったそうです。

さらに、山田さんのチームは月50件以上の依頼を2〜3名で対応しており、そのような環境でも、Backlogを使うことで各メンバーの頑張りが可視化され、それがモチベーションの向上に繋がっています。

この10ヶ月間で得た最大の収穫は、業務の効率化だけでなく、チームのモチベーション向上にも大きな効果があったことです。今後もBacklogを活用し、デザイナーの工数管理などの業務改善を進めていきたいと話していました。

1日1冊のマンガ読破、Backlog初心者から中級者に成長した話

株式会社ロフトワーク 川竹さんより、Backlog初心者にBacklogの活用法を教えるための実践的なお話を伺いました。今回は、ユニークなアプローチとその結果についてご紹介します。

川竹さんは、後輩社員にウェブ制作に関わる用語に親しんでもらうために、一日一冊のマンガを読ませるという方法を取り入れました。このプロジェクトの管理にはBacklogを使用し、驚くべきことに、後輩社員は気づいたときにはBacklog初心者から中級者にまで自然とレベルアップしました。

「夏休みの宿題完遂」のようなシンプルなプロジェクトでオンボーディング

川竹さんは、Backlogを活用する際に、ちょうど良い難易度の課題を設定することが重要だと感じました。例えば、「夏休みの宿題完遂」のようなシンプルなプロジェクトをBacklogに起票することで、後輩社員の行動を促しました。

川竹さんは、Backlogを利用することで、「緊急ではないが、重要なこと」を行動に移しやすくなると述べています。Backlogがあることで、普段は後回しにされがちな重要なタスクも見える化され、適切に管理できるようになります。

後輩社員は、毎日マンガを読むというシンプルなタスクをBacklogで管理することで、自然とBacklogの使い方に慣れ、初心者から中級者へと成長しました。

短期間で確実に完了するプロジェクトを設定し、課題に集中させる

Backlogを活用して業務を効率化する際、短期間で完了するプロジェクトを設定し、課題に集中させることが非常に重要です。

Backlogを使って課題に期限を指定し、ガントチャートで先の予定まで見えるようにすると、チーム全体が課題に集中しやすくなります。視覚的にスケジュールを把握できるため、何を優先すべきかが明確になります。

以下の二つのシナリオを比較してみましょう。どちらが課題に集中できるでしょうか?

①修正依頼の課題100件
とにかく なるはやで!どれも優先度高・至急!追加の課題あるかも?

②修正依頼の課題100件
1日10件ずつ10日でOK!優先度の高いものから、課題の追加なし。

明らかに、2つ目のシナリオの方が課題に集中しやすくなります。具体的な計画があることで、各メンバーが自分の役割と目標を理解しやすくなり、効率的に作業を進めることができます。

間違えても問題のないプロジェクト設定

プロジェクト管理において、シンプルさと柔軟性は非常に重要です。

例えば、「1日1冊マンガを読めたら、課題を完了にする」「読みきれなかったら期限日を延ばす」といったシンプルな設定が効果的です。このような設定なら、プレッシャーを感じずに取り組むことができます。

子供にサッカーを教える時のアプローチと似ています。

例えば、あなたが子供にサッカーを教えるなら、「ルールから教えますか?それとも、ボールを蹴ることから教えますか?」という質問を考えてみましょう。

ほとんどの場合、まずはボールを蹴る楽しさを教えることから始めるでしょう。同様に、Backlogを使ったプロジェクト管理でも、最初はシンプルなタスクから始めることが重要とお話しされていました。

Web参考本の読書をBacklogで管理した後輩の社員さんは、Backlogの直感的なUIで進捗を可視化でき、課題達成へのモチベーションを高く保ち、読み進めることができたそうです。

JBUGとは

Backlogのユーザーコミュニティ「JBUG」は、Backlogを活用した仕事の効果的な進め方やタスク管理、チームのコミュニケーションに関する課題や悩みを抱える方々と共に語り合い、悩み解決のヒントやノウハウを学び合う場となっております。

■こんな方におすすめ

  • 他社の事例からBacklogの活用方法を学びたい方

  • プロジェクト・タスク管理に悩んでいる方

  • チームコミュニケーションを活性化させたい方

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