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読書ノート ID-POS マーケティング

はじめに

「ID-POSマーケティング」を読了したので、覚えておきたい内容を備忘録。

感想

ID-POSを利用する・利用できる環境にある方には必読書だと思いました。執筆されているのは2015年ですが、全然色褪せない内容になっています。ID-POSと言う日本ではかなり発達しているリッチなデータを使用して、どうマーケティングに活かしていくのか、多数の実例を通して解説されているので、簡単に使い方を想像できますし、何度も繰り返し読みながら実際に手を動かしてみたくなりました。もしこちらの次回作があるのであればぜひ読みたいです。

ただ、IDPOSではWhatは定義できない点は気に留めておきたいなと思いました。IDPOSは大量のデータから顧客の購買行動を追うことができますが、顧客の潜在Jobを発見することは難しいのではと思います。IDPOSは市場理解・消費者理解を進めたり、正しいターゲティングができているかの確認を行うことができるツールという立ち位置を忘れてはいけないなと思いました。

ざっくり重要ポイント

本書の内容と知っている知識を踏まえての自分のためのノートです。

マーケティングの基本プロセスについて

ここら辺のマーケティングについては石井さんの記事が一番しっくりくる気がします。

マーケティングの段階的アプローチ

1. Marketing Research(市場理解)
2. Market Segmentation(市場を集合に分ける)
3. Targeting(ペルソナ)
4. Positioning(PoDを考える)
5. Marketing Mix(Product / Price Place / Promotionの戦略、Communication方法等)
2~4 --> フィリップ・コトラーのSTP理論(Segmentation / Targeting / Positioning)

このうちIDPOSができること

1. 市場理解 :カテゴリ特性
BC(Brand Commitmentブランドへの執着)とVC(Vatiety Seeking:比較検討)を散布図にすると、各カテゴリがどのような特性を持っているのかがわかる。

2. Segmentation 3. Targetingの検証
製品開発の際に定義したことが正しいか・正しくアプローチできているか下記の指標を用いて確認できる。Segmentationについては消費者調査などの定性調査の方が強い気もする。

Attribute - 性別・年齢・ブランド
Measure - 買上率 / リピート率 / 流入元・流出元分析

基本指標:リピート率は超重要

人口が減少一途の日本市場において、ロイヤルティ・マーケティングを行うことは非常に重要であり、リピート率はその指標になりうる。ただし、期間設定は注意が必要なので消耗頻度から考えて設定すべき。

ブランドの将来性の図り方

1. PPM(Product Protfolio Management)を使う方法
2. 性年代別に購入者と買上率をプロットする方法

真の競合商品の見つけ方

流入分析・流出分析を使用する
これらの分析は、ブランド内でどのSKUからTrialがどれからきてRepeatはどのSKUから来ているのかを分析にも使用できる。

販売機会の見つけ方

1. リフト値を用いた方法で併売傾向を判断する
2. 購入人数・購入金額をカテゴリごとにベン図でプロットして、優良顧客などのフィルタリングを入れて消費者集団を理解する
3.1 小売視点
 売上 = 来店人数×1人あたりの購入金額(来店頻度×買上点数×買上商品単価)で因数分解する
3.2 メーカー視点
 売上 = 買上率×1人あたりの数量×平均売価
 買上率 = 人口 × Top of mind 認知率 × Physical Availability

5Aモデル
Aware(認知)・・・ブランドを知っている
Appeal(訴求)・・・ブランドを好きだ
Ask(調査)・・・比較・検討した結果良いと思う
Act(行動・購入)・・・使う・購入する
Advocate(推奨)・・・他者に推奨する

4. トライアル・リピート分析を行う
 (トライアル率・リピート率・合計購入人数を週単位でプロット)
5. 年代別来店時間をプロットして時間帯ごとの購買年代を理解する
6. 購入金額を元に顧客のロイアルティを定義して優良顧客分析を行う
7. 新規顧客のみに絞って、新規顧客を獲得しやすいカテゴリを特定する


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