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今更だけど、ユンギの肩を保護したい

ミン・ユンギの肩はどうして痛かったのか、手術をして今の肩がどんな状態なのかを、病院で働くユンギペンが色々考察してみました。
私は診断できる立場ではないし、専門の科として看てきたわけではないので、間違ったことを書いているかもしれません。
そしてユンギが手術をした時期は、私はARMYでもありませんでした。
でもどうしても推しの肩のことは考えておきたかったので、調べてnoteにまとめることにしました。

2020年11月21日、手術後にユンギ1人で行ったVライブでは、自身に起きたことや考えを話していた。50分ほぼ肩の話だったことにちょっと笑ってしまったのだけど、ユンギは自身の症状も治療も手術のこともよく理解し考えた上で、きちんと受け止めて決断していた。物事の細部までこだわるところもユンギらしかった。


アルバイト中の事故で脱臼

2012年、配達のアルバイト中にユンギの乗っていたバイクと車が交差点で衝突
2013年、左上腕骨の脱臼と診断
2019年、左側後方関節唇損傷と診断
2020年、11月3日に左肩手術

ここからは私の推測。
時期は2012年のおそらく年末頃。事故では左肩を下にして転倒している。
この事故でユンギの左肩は後ろ側に脱臼していた。しかし事故直後のレントゲンでは診断できず、時間が経過した2013年1月に脱臼の診断がついた。
数年後に診断される後方関節唇損傷もこの事故での脱臼が起因となっている。

前方脱臼の説明を反転しているのでちょっと骨が変かも
【脱臼】
腕の付け根の骨が、強い衝撃により肩関節から外れてしまう状態のこと。
脱臼後は整復し3週間程度は固定が必要。
ちなみに肩関節脱臼時の年齢が若いと再発するリスクは高く10代では80~90%ともいわれている。
また、後ろ側への脱臼は珍しく(ほとんどが前側へ脱臼する)、レントゲンで判別しにくいため診断が遅れることがある。

当時のユンギには事故後に焦り・不安・メンバーやスタッフへ心配をかけたくないという気持ちがあっただろう。痛みに加えて、この怪我が原因で練習生を辞めなければならない、デビューを諦めなければならないという恐怖を1人で抱えていたと思うと堪らない。
またデビュー前の練習生が3週間も休むことは心身共に難しかったと思う。
事故後しばらくは安静にしていたかもしれないが、整復してから3週間を待たずに何食わぬ顔で活動を再開していたのではないか。

それに加えてあのダンスと運動量。
パフォーマンスによっては、かなり肩(肩だけではないけれど)に負担がかかる動きがある。パフォーマンスを続けることで、不利のあるユンギの左肩の状態が悪くなることは、明らかだった。

「Black Swan」は肩に悪いと話していたユンギ。
羽根を表現するために関節を大きく動かすので確かにそう。肩の角度がエグい

負荷をかけながら活動をしていくと、最初の脱臼で傷がついた箇所は徐々に悪化する。痛みが出た肩に対してリハビリや様々な治療を行なっていたようだが、状態は改善しなかった。
BTSが世界的に人気になるにつれスケジュールはよりハードになり、さらに身体への負担が大きくなっていたことは想像できる。
Vライブでも語っていたけれど、末期には左手で500mlのペットボトルが持てなくなっており、かなり深刻な状況だったことがわかる。
もしかしたら日常的に脱臼を繰り返していたかもしれない。

2020.11.21 라고온 민슌가
【関節唇損傷(かんせつしんそんしょう)】
腕の骨を受ける受け皿のようなものが肩の関節。その関節のふちに付いている、関節唇と呼ばれる軟骨のような組織部分のこと。この関節唇と靭帯が繋がっている。
関節唇が何かしらの原因で、ずれたり剥がれたりすると、腱が剥がれたり、肩が脱臼しやすくなる。

ユンギはVライブで〝MRIで関節唇が切れているのが見えた。関節唇が切れているから肩の骨が固定されずに(注釈:靭帯も伸びていた?)動いて周りの組織が炎症を起こしていた。短い頻度で痛み止めの注射を打っておりツアー中も注射をしていた〟と話していた。
この注射は、肩の関節の中に直接打つもので、痛み止めのほかにステロイド薬も入っている。(ちなみに個人的な経験では、関節内にする注射はとても痛い)。
その注射を短期間のクールで打ちながら、痛む左肩を庇って世界中でパフォーマンスを続けていたユンギを思うだけで、もう泣けてくるのだ。


ちなみにVライブの翻訳で「リバースバンカルト」と出てくるけれど、「リバースバンカート=後方関節唇(損傷)」のことです。
野球選手が肩の故障で手術をしますが、ユンギと同じ関節唇損傷が多いようです。野球選手の肩は「バンカート損傷=前方関節唇損傷」がほとんどです。肩を壊し手術をした選手の復帰状況を見ると、この怪我が現役の選手にとって苦しいものだと理解できます。

今のユンギの肩はというと

2020年11月に手術を受け、術後1年半が経過。
2022年5月のVライブでも肩の話が少し出ていた。痛みはだいぶ良さそう。
だけどバンザイをしても右と左で稼働範囲(注釈 ・可動範囲)が違う、肩が固定されている感じがすると話していたが、これはなぜか。

ユンギだけ肘が上に伸びていない(肩が上がらない)ように見える
That Thatは膝が痛かったユンギさん


これまで緩んだまま使ってきた肩を手術したので、固定されている感じがするとは思う。また話を受傷直後に戻すと、受傷後の安静や正しいリハビリを受けていたか?ということになる。
上でも書いたように、それは難しかったのではないか。残ってしまった肩のクセ(拘縮もあるかな)や、これまで庇って動いてきた筋肉の硬さなどもありそう。
リハビリも続けているようだし、通院もしているし、サポート体制は十分だと思うので悪くなることはないはず。でも重い荷物を左手に持つ姿を見るとちょっと心配してしまう。やっぱり負担は少ない方がいい。

おわりに。
カムバック「Proof」と「Born Singer」

2022年6月10日に「Proof」でカムバックをするBTS。
アルバムの1曲目に収録されるのはデビューして一ヶ月後に発表された「Born Singer」。ユンギのバースには以下のリリックがある。

몸이 아파도 버틸만 해(身体が痛くても耐えられる)
BTS「Born Singer」

〝身体の痛み〟に肩を含んでいるとしたら。
いつも1人でじっと耐えているユンギが、歌のなかで「痛い」ことを表現しているとしたら。
Agust Dの「The Last」で語られるまで、メンバーも知らなかったユンギを悩ませる「痛み」の片鱗が見えた気がして、カムバックまでにわたしはユンギの肩について自分で理解しておきたかったのです。

本当は手術をしないでおこうとしたユンギ。
でも将来のことを考えてやはり手術をすることに決めたという。
ユンギの感じる痛みや辛さが1日でも少ないといいなと思っています。

★Special thanks to Dr.Izumi Dr.Sato OT.Shibata  
☆参考文献:「病気がみえるvol.11運動器・整形外科」MEDIC MEDIA/「標準整形外科学」医学書院/論文「外傷性 肩関節後方脱臼骨折に対する治療法の検討」/論文「陳旧性肩関節後方脱臼の1手術例」

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