見出し画像

イベントで撮影スタッフを依頼される時に思うこと

※このブログは ヌーラボブログリレー2023 for Tech Advent Calendar の23日目の記事です。

こんにちはMakkyです。

突然ですが、私の趣味の1つに写真撮影があります。
学生時代から写真を撮ることが好きなので、素人ながらも撮影の知識や機材に自然に詳しくなってしまい、それもあってか、テック系のイベントで写真撮影のスタッフとしての参加をお願いされることがたまにあります。
一時期はオンラインのみの開催が多く、私も写真撮影する機会はめっきり減りましたが、最近はオフラインのイベントも増えて、イベントの撮影をやってほしいという声も頂くようになりました。

京都の竹林の小径の写真。道の両端に仕切りがあり道を挟むように竹が生い茂っている。
この記事とは全く関係の無い、先日京都に出張したときに撮った竹林の小径の写真

イベントでの撮影を何度かやっていくうちに、撮影の知識がある人とそうでない人で結構気にする点が違うなと思うようになり、そのあたりブログ記事になっているのが少ないなあと感じたので、今回ブログにしてみました。
なお、個人が感じたことですので、イベントで撮影経験がある人全員が同じことを思っているわけではないと思うのであしからず。

※記事中に「イベント」という単語が出てきますが、基本的にテック系のイベント、カンファレンス、セミナーなどを想定しています。


なぜイベントの写真が欲しいのか

いきなり大きな話題なので難しそうに聞こえますが、端的に言うと「なんでイベントの様子の写真が欲しいのか(撮って欲しいのか)」ということに尽きると思います。

「ただ、思い出として残したい」「記録用に写真を残しておきたい」「イベント中忙しいので写真撮る役目の人がほしい」「次回開催するときに写真をプロモーションとして使いたい」など、写真が欲しい理由は様々ですし、複数ある場合もあります。
ここに特に正解とかはなく、イベント規模の大小も関係なく、運営しているメンバーがどういう写真を必要としているかで決まると思います。

なぜこんなことを気にするのかというと、撮影する目的によって、撮影する被写体・どういう構図の写真を撮るのか・最終的にはその写真を撮るにはどういう機材が必要なのか、みたいなところまでつながってくるからです。
「次回開催するときのプロモーション」であれば、気合を入れて撮影する必要があることも多いので、機材の準備も色々想定したものが必要になるので、結構な機材の準備が必要になります。
しかし「思い出として残したい」程度であれば、そんなに気合い入れて準備する必要もないので、ちょっとした機材や準備で済んだりしますし、もっと言ってしまうとスマホで十分な場合もあります。なんなら撮影スタッフも要らないかもしれません。

また、依頼される側も、撮影を頼まれること自体は非常に嬉しいことでもあり、撮影技術などをある程度信頼してくれていないと依頼自体こないので誇らしいことなのですが、一方で特に撮影の目的が共有されずに撮影してしまうと、どういう目的で使われる写真なのか分からずとりあえず手当たり次第に撮影してしまい、準備などが過剰になってしまいがちです。
「この写真いるのかなあ」とうっすら思いながらとりあえず撮影した写真は、ただただSDカードの容量を食い、最終的に出来の良い写真を選定するの時にも邪魔になったりするので、このあたりの期待値調整とすり合わせは結構大事だったりします。

機材の準備が必要になると言われても、機材に詳しくない方からするとどのぐらいの準備が必要なのか想像出来ないと思うので、しっかり準備した時の僕の例を挙げてみると

  • メインカメラ(本体のみ)

  • サブ(本体のみ)

  • レンズ(広角、中望遠)

  • ストロボ or 照明機材

  • 三脚

  • 予備のバッテリー

  • バッテリー充電器

  • 各種アクセサリなど

とまあ、更に細かいのを挙げだすときりが無いのですが、この時点で大荷物ですし重量もかなりの重さになります。最近ではリュックタイプのものでは背負うのがしんどいのでキャリーケースタイプのものに入れて運ぶことも多くなりました。
この内容だと写真のみですが、動画も撮影するとなると更に多くなる感じですね。

持ってる機材の限界と撮り慣れ具合

一口に写真撮影が趣味といっても、風景・人物・乗り物・動物・建物など撮っているものは人によって様々なので、それによって普段から使ってる機材や撮り慣れ具合は変わってきます。
なので、持ってる機材の限界というのが人によってある程度は存在してしまいます。例えば野鳥などをメインで撮っている人は望遠レンズをいくつか持っている可能性は高く、望遠レンズの取り扱いにも慣れていますが、広角レンズは持っていないかもしれないので、イベント会場の全体的な感じの写真や、集合写真など広い画角が求められる時に手持ちのレンズだと対応が難しいときがあります。

また、風景・乗り物・建物など人物への関与が薄い被写体をよく撮っている人は人物撮影に慣れてないかもしれないので、イベントなど人物を撮影することが多い場面では、ちょっと戸惑いながらの撮影になってしまうかもしれないです。

撮影する側も、なんとか頑張って撮影したりする方や、そもそも撮影依頼を断ったりする方など、人によってスタンスは様々ですが、趣味で写真撮ってるというだけでお願いしてしまうと意外なギャップが生まれてしまうかもしれません。

初見の会場での撮影は結構難しい

どんなに撮影に慣れている方でも、初見の会場での撮影は勝手が分からず、最初はそんなに良い写真にならないことが多いです。なので何枚も撮って、参加者の方の配置、照明のあたり具合、持ってるレンズの画角と撮影する場所の組み合わせ、など色々な場所や画角を試しながら、良い写真が撮れるようになってきます。

初見の会場での撮影だとありがちなのが、序盤と終盤で写真の出来に差が出やすいところです。終盤になるにつれて会場での立ち回りや撮り方のコツを掴んでくるので、最後の方の感覚で最初の方のイベント内容を撮りたかったと悔しい思いをすることが多いです。

何度か行ったことがある会場などであれば、進行表を見ながら人の配置や照明の感じなどはある程度想像できたりするので、そういうことが少なくなってきます。

もちろん、初見の会場でも頑張って撮影をしていくので、それなりのものは出来ると思うんですが、撮影している側の感想としては「もうちょっと下見出来てたら、もっと良い写真撮れたなあ」と思ってしまうのが正直な感想です。

また、結構あるあるな気がするのが、会場の照明の明るさが肉眼では問題なくても、レンズ越しだと少し暗くなってしまうことが多いです。
その場では撮影を優先して「後処理(RAW現像)でなんとかすればいいや」と思って撮影しても、いざ後処理をする作業に入ると撮影した枚数が多くて意外と大変になるというのがあります。
明るい写真が撮れるレンズや照明を撮影用に準備できれば良いのですが、色々機材を準備しようとすると費用もかかるので、手持ちの機材でなんとかするしかない感じになってしまいます。

自然な表情や笑顔の撮影は、仲の良い人同士のセルフィーに勝てない

これは撮影していてよく感じることですが、趣味で写真を撮っている方は写真を撮ることに慣れているので写真自体はある程度うまく撮れるのですが、被写体の人の自然な笑顔やよい表情を引き出すのは仲の良い人同士には敵わないなと感じています。また、プロではないので場の和ませ方や表情の引き出し方のスキルがそんなにあるわけでもなく、撮影スタッフとしての存在というより初対面の人という存在が大きくなってしまい、そのなんとも言えないぎこちなさが撮った写真からも垣間見えてしまいます。

私は忘年会などの職場のイベントの撮影を好きで何度もやっていますが、よく顔を合わせている人とそうじゃない人にカメラを向けたときの表情の感じは若干違うので、撮影技術がうまいだけでは良い写真撮れず、被写体との関係値なども写真に影響するんだなと感じたことがあります。

なので、イベント登壇者同士の仲の良い様子や運営スタッフの和気藹々な雰囲気のオフショットなどの良い感じの雰囲気を撮りたい場合は、撮られる側の人たちと満遍なく仲の良い人を撮影スタッフに据えるというのも1つの手かなと思いました。

荒業として、メインで撮影する人が持っている撮影機材を、満遍なく仲の良い人に渡して、色んな人の写真を撮ってきてもらうという手もあります。機材によっては本体とレンズで50万を軽く超えたりするので渡す側も渡される側もヒヤヒヤするかもしれませんが、自分では撮影できないだろうなと思う写真が撮れたりするのでやってみると意外な発見があって面白かったりします。

おわりに

イベントで撮影スタッフを何度かやってみて思ったことを書いてみました。
こうやって文字にして見てみると、うっすら説教臭く、そして、なんだか撮影依頼してほしくないがために書いているようにも感じれてしまうのですが、そういうことではないので気軽にご相談ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?