部活堕ち
浪人してやっとのことで入学した都会の薬学部、そこで私は弓道に出会った。
袴と白衣とスーツの3大萌えを追いかけるという不純に満ちたものだったが
入部後も不純に満ちていた。
萌えを追いかけ入部したため、どの男性部員も10割増しに見えたのは言うまでもない。ましてや田舎の女子高出身の私には刺激が強すぎた。
骨格が良いとほめられ練習のために授業をさぼり、同じく授業をさぼって練習するエース部員にのめりこむまでそう時間はかからなかった。
のちに長所として仕事に発揮されるのだがのめりこんだら一直線、ただただ素直に学び弓道の腕ばかり上がり成績は落ちていった。
のめりこんだエース部員には部内でこっそり成立していたお相手がいた。
しかし知らないものは仕方がない。猛アプローチの末人生初の彼氏を手中に収めた。
今思い返しても我ながらとてつもない積極性を発揮したものだ。
結果としてその積極性は仕事に引き継がれ、花開いたと思い込んでいるが、、、
恋愛にうつつを抜かした部活だがやっておけばよかったと思い返すことがある。
それは同級生との付き合い方を学ぶことだ。
上下関係および恋愛以外の私の対人スキルはスライム並み
クールキャラを目指そうと思えば周りが気を使っているのがわかるかと先輩に指摘され、
気さくキャラを目指してみれば話題を出すこともできず極度のあがり症と判明
なんにせよすべてに全力だったことは間違いなく
あの全力はあのころあの環境でなければ出せなかったものと思っている
それこそが部活であり今では口に出すこともためらう「青春」というものなのだろう
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