大橋牧人(ジャーナリスト、元日本経済新聞編集委員)

日本経済新聞社で社会部や日経ビジネス記者、シンガポール支局長、長野支局長、大阪地方部長…

大橋牧人(ジャーナリスト、元日本経済新聞編集委員)

日本経済新聞社で社会部や日経ビジネス記者、シンガポール支局長、長野支局長、大阪地方部長、編集委員などを歴任。2024年9月に『それでも昭和なニッポン 100年の呪縛が衰退を加速する』(日本経済新聞出版)を上梓しました。なぜ、日本は凋落しているのか、どうすべきか、探っていきます。

最近の記事

  • 固定された記事

『それでも昭和なニッポン 100年の呪縛が衰退を加速する』を上梓しました

ここ1〜2年に日本で起きている様々な不祥事やおかしな出来事の多くが、昭和時代や戦後高度成長期以来、ふたをしてきた問題が破裂した結果ではないか、という問題意識に基づいて、『それでも昭和なニッポン 100年の呪縛が衰退を加速する』(日本経済新聞出版 1050円)を上梓しました。様々な時事ニュースを取り上げながら、「昭和100年」と「戦後80年」が交差する2025年を前に、この国の抱える課題の本質と打開策を探りました。 この本は、以前、ネットメディアに寄稿した記事『さっさと昭和を

    • 文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ!」にゲスト出演します

      11月6日(水)午後に放送される文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ!」にゲスト出演します。 拙著『それでも昭和なニッポン 100年の呪縛が衰退を加速する』(日本経済出版)や最近の世相などについて話します。 番組名:「大竹まこと ゴールデンラジオ!」 放送時間:平日13:00~15:30 ※生放送  パーソナリティ:大竹まこと  パートナー:水谷加奈・文化放送アナウンサー 出演コーナー:「大竹メインディッシュ」 (14時25分頃~14時50分) 当日の放送は聴き逃しても

      • 総選挙③ やはり2025年はニッポン大転換へ 惨敗自民、公明も、躍進立民、国民も戸惑う予想外の激震

        国民の審判が下った。メディアの予想を大幅に上回る衝撃を伴って。 10月27日投開票の衆院選の結果は、惨敗した自民、公明の与党にも、議席を大幅に増やした野党の立憲民主党や「手取りを増やす」を大看板に大躍進した国民民主党にも巨大な衝撃をもたらした。自公の過半数割れは民主党政権が誕生した2009年以来、15年ぶりだから、各党ともどう動けばいいのか、右往左往している状態だ。現職閣僚や公明党の代表まで落選したことも混乱に拍車を掛けている。 だが、戸惑っている余裕は与野党どちらにもな

        • 総選挙② 中盤から終盤へ、変わる情勢 与党過半数割れも 日本は大波乱の時代に入る予兆

          政権交代を含む政局激動が現実味を帯びてきた。 公示直後の全国紙や通信社、NHK、民放の世論調査では、「自民過半数割れの可能性、与党では過半数維持へ」が大勢だった。 しかし、10月20日のラストサンデーを挟んだ中盤情勢では、「与党を中心とした政権より野党を中心とした政権」が多数派の調査結果が相次いで出てきた。 ベテラン政治記者も「これまで見たことのない動き」と驚く。序盤は様子を見ていた無党派層が、投票日が近づくにつれ、野党への投票に傾いているのだろうか。 このトレンドが続け

        • 固定された記事

        『それでも昭和なニッポン 100年の呪縛が衰退を加速する』を上梓しました

          プレジデントオンラインに抜粋記事が掲載されました

          拙著『それでも昭和なニッポン 100年の呪縛が衰退を加速する』(日本経済新聞出版)の抜粋記事がプレジデントオンラインに掲載されました。 この記事は、拙著の第1章「デジタル化に乗り遅れた日本」の抜粋です。

          プレジデントオンラインに抜粋記事が掲載されました

          総選挙① 衰退からの逆転シナリオが描けない各党

          総選挙が始まった。 今回は、投票率が高まり、最大勢力の無党派層の投票動向次第では、政権交代もありうるという久々の激戦になるとみられているが、その割には、総選挙特有の熱気がない。 結局、選挙に至った原因が、自民党派閥による裏金問題という後ろ向きのテーマで、これまでの党首討論でも、昭和の悪弊を引きずって30年余りを無駄にし、経済でも外交・安全保障でも福祉でも教育でも、世界的にみてどんどん衰退する日本をどうするのかという大きなピクチャーを描く競い合いになっていないからだと思う。

          総選挙① 衰退からの逆転シナリオが描けない各党

          シンプルかスカスカか――石破新首相の所信表明演説 ポイントは防災庁と避難所 

          石破茂新首相が10月4日、衆参本会議で就任後初の所信表明演説に臨んだ。評判は上々とは言えない。立憲民主党などの野党は、自民党総裁選中に、訴えていた外交・安保や経済政策、社会政策のうち、かなりの部分が抜け落ちていた点を突いて批判する。それ以前に、首相になったら、野党とじっくり国会論戦し、国民に判断材料を与えた上で信を問う、と言っていたのに、就任したら、臨時国会の会期はたったの9日間、10月15日に衆院を解散し、27日に投開票と決定。手のひら返しだと、野党は追及する。 総裁選の

          シンプルかスカスカか――石破新首相の所信表明演説 ポイントは防災庁と避難所 

          したたかな自民党 それでも2025年、日本は曲がり角に

          自由民主党というのは、したたかな政党だ。つくづく、そう思う。 2024年9月27日に投開票された今回の自民党総裁選では、最終盤まで、「石破茂氏は党員・党友票で人気を集めても、人付き合いが苦手で同僚の国会議員の支持が弱い。相手が小泉進次郎氏でも高市早苗氏でも、最後は負けるだろう」というのが多くの政治記者や評論家の読みだった。 だが、結果は全く違った。 小泉氏が1回目の投票で3位に落ち、高市氏が1位、石破氏が2位という結果も予想外だった。1回目で1位とみられていた石破氏は、

          したたかな自民党 それでも2025年、日本は曲がり角に