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コラボビールを作りました🍻w/文京区カンパイ!ブルーイング

この度わたくし、ビアトラベラー【oasobier】として、東京都文京区の【カンパイ!ブルーイング】さんと、コラボビア【菊坂 Hazy IPA】を醸造させて頂きました!!!!!!!(やばっっっ)

先日完成して飲んでみたら信じられないくらい美味しくって、感動して泣きそうになったので、このわたしの愛しの我が子、菊坂Hazyちゃまへの愛を、親バカメッセージを、ここにしたためさせてください。

「なんかビアオタクが早口で捲し立てているな〜」くらいで適宜読み流していただくために、目次を設定しています。飛ばし飛ばし、読んでいただけたら嬉しいです。

親バカすぎてフリーペーパー風PR作ってみた★

カンパイ!への愛💖コラボの経緯

今回コラボさせていただいた【カンパイ!ブルーイング】といえば、超小規模ながら、国内のクラフトビアギークで知らない人はいないブルワリー。地方にビア旅した時に名前を出すと、ギークは必ず名前くらいは聞いたことある、という印象(※わたし調べ)。

ありとあらゆるビアスタイルどれを作らせても、定番もコラボでもなんだって、確実に美味しくてバランスよいビールを作る最強のブルワリー。ビールの名前が全て「〇〇坂」なことが特徴です。

わたしは、カンパイ!ヘッドブルワー荒井さんの、ビール造りに至るまでのバックグランド、ビール名に坂名をつけている理由に感銘を受け、ビールへの愛と真摯な姿勢を心から尊敬しています。(詳しくは『Japan Beer Times 2021年夏号No. 47』のカンパイ!の記事を読むべし…!)
それでいて、親しみやすくて少し捻くれたちょっとウザ面白いお人柄も大好きで、超仲良し(ってかマブダチ)でもあります。

ブルワリーのコンセプト・作るビール・ブルワー、全部ひっくるめて最高すぎて大大大ファンなので、時々、イベント等の人手不足の時にはお手伝いさせてもらったりしています。

そんな関係性もあって、この度はなんとビックリありがたいことに【oasobier】としてコラボをさせて頂くことになったというわけです。

菊坂 Hazy IPAのプロフィール

菊坂の公式プロフィールは以下の通りです。

飲みやすいけど飲みごたえもある、華やかだけど甘くない、おかわりできる Hazy IPA できました!クラフトビール初心者でも飲みやすい軽やかさがありながら、Hazy好きも満足させるシトラシーなホップの芳醇な香り、キリッとした苦味も感じられます。とってもエレガントで春にピッタリなHazy IPA!

口あたりの柔らかさと、程よい濁りを生み出すためオーツ(モルトとフレーク)をたっぷり使っていま す。また、シトラス系ホップを大量にトリプルドライホップして、ホップが華やかに多重奏しちゃって ます!
カンパイ!ブルーイングの大ファンでありビアトラベラーのオアソビア(IG:@oasobier)とのコラボビアです。

使用ホップ:Citra, Simcoe, Idaho7, Falconers Flight, Cascade
ABV:6%
SRM:4
IBU:21
Untappdはこちら

なんか褒めちぎっててちょっぴり恥ずかしい…でも全部事実っっっ!!!

以下では大変長々と、菊坂Hazyができるに至る経緯を記したいと思います。

菊坂 Hazy IPA 〜醸造まで〜

醸造までのすり合わせ(その1:菊坂のイメージを伝える)

まずはどんなビールにしたいか・味のイメージを荒井さんに伝えるところから、この菊坂プロジェクトは始まりました。

わたしは今回コラボ醸造が決まるより全然前から、「もしもわたしがオリジナルビールを作れるなら…?」という妄想をしまくっていたので、イメージを伝えること自体はスラスラとできました。

まず、ビアスタイルは絶対Hazy IPA。濁ったビールのスタイルです。
わたしがクラフトビールにハマった最初のきっかけであり、色んなスタイルを開拓して飲むようになった今でも、結局やっぱり一番好きなスタイルだからです。

そして菊坂Hazy IPAのコンセプトは、
❶クラフトビール初心者に間口を広げつつ、
❷Hazy好きも満足できるホップの芳醇な香り満開のビールにすること。


とにかく、誰にとっても飲みやすいユニバーサルデザインビアにしたい!
他方、ただただ飲みやすいだけでなく、Hazyはわたし自身一番飲んできたスタイルであり、好みが明確にある以上は、自分の好きも追求したい!
ハイ、わがまま!!!笑

この❶❷を満たすために、荒井さんにした注文は、以下のような感じ。

❶クラフトビール初心者に間口を広げる
・アルコール度が高くなりすぎないように(7%以下希望)
・でも、クラフトビールってこんな感じなんだ!と感動してほしいから、ホップの芳醇さが感じられるような、ボディを軽くしすぎないもの
・スタンダードを知って欲しいからフルーツなどの特定の副原料の味がするのはなしで

❷Hazy好きも満足できるホップの芳醇な香り満開のビール
→これについては私の好みを追求した味になるようにイメージをお伝えしました。

・わたしの大好きなシトラ(ホップの種類)がしっかり香る
・ラクトースの甘い味はさせないで(バランス整える目的でラクトースを少々入れるのは勝手だが、ラクトースの味がするくらいにはしないで)
・とにかく甘ったるくは絶対しないで、ちゃんとビールの苦味がするやつ
・Hazy疲れしないような、軽やかでおかわりできるくらいの感じに

改めて文字にするとちょっとわがまますぎて我ながら引いちゃった…「注文の多いオアソビア」?

わたしはただただ勝手に言い放題言ってますが、大変なのはこのわがままを聞いた上で、具体的なレシピ化をする荒井さんです。可哀想に、、、

醸造までのすり合わせ(その2:理想に近い、既存のビールを探す)

その1で、ブルワーの荒井さんと私の間で、なんとなーく似たような味のものが想像できている…かも…?位にザックリとすり合った後は、荒井さんと一緒に同じビールを飲んで、既存のビールの中から「理想の菊坂Hazy」を探すことで、より精度の高いすり合わせを試みました。

というのも、そもそも異なる人間の異なる味覚をベースとして、言葉で味を説明している以上、同じ言葉でも違う味を想像していることや、同じ味を違う言葉で表現することも多々あるからです。(確かに他の人のいう「〇〇っぽい味するね?」に共感できないこと、ありますよね?)

そこで、神田のびあマで怒涛の試飲会をしたり(右上・左)、行きつけのビアバーに場所をお借りして持ち寄った「理想の菊坂Hazy候補」ビアの試飲会をしたり(中)しました。

ところがどっこい全然見つからない!!!!

Hazyは人気で種類も多いスタイルなので、バラエティが豊かすぎるのです。

それでも、同じ味を実際に経験しながら、
「コレの、ボディ軽いバージョン」
「あーこの味をもって『辛い』って言ってたのね」
「Aのシトラの感じで、Bのスッキリ感が希望」
「コレはもう、全部が全然違う」
などと言い合うことによって、少しずつ菊坂のイメージの精度が上がっていくのを感じました。

余談ですが、このあとわたしの「理想の菊坂Hazy」は、遠く離れたアメリカ・ボストンにて突然見つかるのでした。この話はまた今度別のnoteで。

菊坂 Hazy IPA 〜醸造当日〜

醸造当日は、4時45分集合。始発もないほど早朝です。
あたりは真っ暗で、わたしは荒井さんに会うなり間違えて「おやすみなさい〜」と言ってしまいました。人は時間帯に適した挨拶を選ぶとき、お空の明暗で咄嗟に判断するのだなと思いました。

本でしか読んだことのない醸造過程を実際に目の当たりにすることができて、モルトやオーツといった原材料を実際に見たり、違う種類のホップを実際に嗅いでみたり、ワクワクウキウキの部分を中心にお伝えしたいところなのですが、、、ちょっと、大変すぎました

設備の性質やオーツの分量等が原因で、濾過の過程で信じられないくらい詰まってしまったのです。
巨大なお鍋の中にある、オーツと麦芽で出来た、レバーパテと羊羹の間くらいのテクスチャーのものを、何度も何度もシャベルでかき混ぜなければならず、それがかなりの重労働でした。(写真参照)

もっと疲れて怒ってる顔の写真もあるけど自粛

荒井さん曰く、今まで散々さまざまなビールを醸造してきた中で、過去一大変な醸造だったとか。
時間も、ランチ前に終わる予定が、ランチ休憩を挟んで16時頃までかかりました。
んもう、なんて手のかかる子なんでしょう!!!いとしすぎ!!!

後日談ですが、醸造当日以降も最後までうちの子は手がかかる子だったようです。
醸造当日は、発酵樽に移して発酵スタートさせるところで終了なので、その後発酵中の面倒や、完成後の樽詰めは荒井さんだけでやってくれたのですが、樽詰め作業も、大量に入れたホップの澱のせいで通常の3倍時間がかかったそうです。

実際の、天才ブルワーと親バカの会話

菊坂 Hazy IPA 〜4回のお味見〜

わたしは菊坂 Hazy IPAを、合計4回お味見しました。

1回目は、醸造当日の午前。まだ菊坂ちゃんが発酵樽に入る前の、麦汁の頃。

この時はもちろんアルコールになる前で、オートミール味の白湯みたいな感じ。毎朝飲みたい優しい味でした。

菊坂麦汁

2回目は、醸造当日の午後。菊坂ちゃん発酵樽移動後、ホップ大量投入後。

発酵開始前なのでアルコールになる前ですが、ホップをたんまり入れたあとなので、ホップの香りがムンムンして、だいぶビールらしくなっていました。
ただ、ホップを入れただけの段階なので、まだホップの粒々が残っていて喉越しが粉っぽく、味もホップバーン(←ホップが浮ついて安定していない感じ。完成系のビールとしてはよくない状態を表現する言葉)しているような味がします。

3回目は、醸造当日から3週間後。完成4日前くらい。

ここだけの話、この時は、あと残りたった4日でそんなに味が変わるとは知らず、これが実質完成系だと思ってしまっており、(うーん大満足の一歩手前くらいなのですが…少し間抜けな味では…)などと思っちゃっていた。
でも、荒井さんが「このあと味がもうちょっとこうなってあーなって云々」と、あんまりよく聞いてなかったけどまだ味に変化がある旨おっしゃっていたので、理想にもっと近づくんだろうな、と思って帰路についた。
楽観的で生きやすい限り。

背後に見えるのは発酵樽

4回目がようやく完成後。カンパイ!の下のタップルームに、繋がりたてを飲みに行きました。

これがもう美味しすぎて、、、
もう、ちょっと、なんでこんなことができるの!?こんなにピッタリ理想の味を実現できちゃう荒井さんって、流石にマグルではないよね、、、?!と、感動しました。
嬉しくて、美味しくて、嬉しくて、笑いが止まらなくなってしまいました。
少し冷静になってから、実際に飲んだ完成版菊坂の味の説明を言語化しようとしてみたら、「いやわたしがすり合わせで伝えたイメージそのものじゃん!?」と再確認し、再感動し、また冷静でなくなってしまいました。

奥が魔法使いアライ。多分ハッフルパフ。

菊坂、次の夢(※妄想です)

いくら書いても親バカベタ褒めの言葉しか出てこないので、菊坂 Hazy IPAの話はこの辺にして(いやもう十分死ぬほど長いぞ!)、次の夢を話させて頂きます。

※わたしが勝手に言っているだけです。カンパイ!の許諾も何もないです。その点お含みおきください。
※でも夢は口に出した方が叶うとよく言いますのでnoteに出させてくださいね。

わたしは、菊坂を、いろんなビアスタイルでシリーズ化したいという夢があります!

今回のコラボビアをHazyにしたのは、前述の通り、大好きなスタイルだからです。
でも、今となっては同じくらいWest Coast IPAも大好きなスタイルなのに、West CoastではなくHazyにしたのは、Hazyはわたしがクラフトビアを飲むようになって最初に好きになったスタイルなので、一番飲んだ経験が豊富で、自分の好きなHazyがはっきりと明確化したためです。

このようにして、自分がそのビアスタイルをたくさん経験して、研究して、自分なりに理解して、そのビアスタイルの中で好きな形が明確になったら、そのビアスタイル修了記念として、菊坂〇〇(〇〇にはビアスタイルが入る)を作っていきたいんです!!!

(実を言うと、カンパイ!のOKも何にもないけど、最近はこっそりそれを意識した上でWest Coast IPAを飲んでいます)

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それでは、Tschüss!

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