悲しみの日々

両親が亡くなって、二人がいない二人が建てた家に兄と暮らしている。
兄は会計事務所で働いているので、確定申告前のこの時期はいつも仕事に追われている。
現在は介護を終えた私も昼間働くようになり、日中は家には誰もいないし、帰宅するのは大抵私の方が早いので、家に着くと灯りは無い。

慣れたけど、慣れない。

仏間には二人の遺影が飾られ、主人をなくした部屋がひっそりと残っている。


もうそれだけで涙が出てくる。


生前、自分が寂しくなるだろうことは想像していたが、本当に寂しい。
あったはずの温もりがなくなってしまったこと、両親のの不在は大きい。
生き物の宿命とはいえ、遺された者の心は本当に傷を負うのだなと思う。
その傷口が見えるのなら、私の傷はまだどくどくと鮮血が流れ出ているに違いない。


一人だから
パートナーがいないから、そして友達もいないからこうやって悲しむ時間が多いのだろうか。


もっと予定を入れて隙間をなくせばいいのだろうか。


悲しい
寂しい
二人のもとへ行きたい

生きがいを、失ってしまった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?