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万貴音ってどんな環境でライブ配信やってんの?(T)【後編】

万貴音のライターT、小田貴音です。前回の記事はこちら。

前編では謎に包まれた(包まれてない)小田の仕事部屋「六畳ラボラトリ」を分かりやすく図解して晒してみました。配信ライブするごとにソファを撤去してたので、うっかりご近所さんが訪ねてきたら夜逃げを疑われるかもしれません。

伝説を作る男(困惑)

ただし前記事を書いた直後に配信ライブをやったので、実験的にソファを部屋に残してみました。ここに置くならアリか。

こんな感じで楽しくライブ配信を行なっているわけですが、大きなトラブルなくライブ配信を行えるようになるまでは結構時間がかかりました。音声や映像などの信号をどう処理して、配信でアウトプットしているのか。ネットで調べればたくさんの情報を得られる便利な時代ではあるんだけど、実際やってみるとなかなか難しい。

今も「これでド安定や!」という状況にはない気もしてますが、現状万貴音が構築している配信方法を公開してみようと思います。我流な部分もあるので、予めご了承いただければ幸い。


・配信における各種信号の流れ。

今回も分かりやすく、ざっくり図解してみました。こちら。

達  筆  。

電気信号の流れはこんな感じになります。ね、簡単でしょ(ボブ感)?

歌もギターもピアノもまきまきじゃんけんも、このような長い旅路を経てみなさんの元に届きます。あんまり細かく書けるほど詳しいわけでもないし、ボロが出そうなんで、各セクションざっくりと解説していきます。


・使用機材、ソフトウェア。

YouTubeでのライブ配信において、使ってるもの一覧。

[オーディオ機材]
・ダイナミックマイク:SHURE SM58、BETA57A
・アコースティックギター:Gibson J-45
・電子ピアノ:CASIO Privia PX-S1100
・モニター用:ヘッドフォン、モニタースピーカー

[コンピュータ関係機材]
・コンピュータ:iMac(OS Monterey、メモリ32G)
・オーディオインターフェース:steinberg UR-RT4
・ウェブカメラ:logicool Webcam C930e

[ソフトウェア]
・音声処理:Logic Pro X(10.7.7)
・配信処理:OBS(26.1.2)
・仮想ミキサー:Blackhole

ちなみにインターネット(Wi-Fi)環境は「ソフトバンク光」です。ライブ配信用に「SoftBank Air」から乗り換えました。エアーだと速度的に相当シビアだったので。この辺は小田のnoteで記事にしてますのでご紹介。

動画のリアルタイム配信をそれなりに高音質・高画質でやるためには、相応の回線速度を確保する必要があります。ここはきちんと設備投資しました。コンピュータにもそれなりに負荷がかかるので(自分の使い方的には特に)、ストレスなくやるにはマシンスペックも考慮したいところ。


・インプット→デジタル変換してコンピュータへ。

ここでのデータはまだ「アナログ」。

まずは音声や映像をコンピュータに送ります。歌声やギターの演奏なんかはマイク、ライン(ケーブル)を通してコンピュータに送る。電子ピアノに関してはMIDIケーブルを通してるので、発音は機材の音ではなくコンピュータ(Logic)から出てるものになります。

入力した音声をスピーカーやアンプではなく、そのままコンピュータに送るとノイズがすごいことになるんで、一旦デジタルデータに変換する必要があります。その際に必要になってくるのが「オーディオインターフェース」と呼ばれる機材。

これね。ツマミいっぱいあるとなんか格好いい。

マイクやライン、MIDIから送られたデータをコンピュータが適切に受け取れるようにしてくれる機材。ヘッドフォンやモニタースピーカーもここにつないでアウトプットします。主たる目的はアナログ音声をデジタル変換することですが、ここの回路やグレードで結構音色が変わるようです。なので安いのは5000円ぐらいから、高いのは100万円オーバーまで。怖い。

音のクオリティも重要だけど、ライブで使う場合にチェックすべきは「インプットが何回線あるか」です。万貴音の場合、インプットに最低限必要な回線は「ボーカルマイクx2、アコギ1、電子ピアノ1」で4回線。バンド規模になるとミキサータイプにする必要があります。手頃なやつはインプット2回線のものも多いんで、配信やりたい場合はご注意を。

映像はイージーにウェブカメラ(買ったデジカメが配信対応してなかった…)で。iMacには内蔵カメラが付いてるんですが、これだと画角がかなり狭くなってしまうので広角のウェブカメラにしました。映像クオリティは今後もう少しぐらいは向上させたいですね。


・コンピュータで音声と映像を処理して混ぜる。

これで音声・映像ともコンピュータで扱えるようになりました。音声と映像を配信ソフト経由でYouTubeに接続すればおk、なんですが、万貴音の場合は音の処理が多分ちょっと特殊です。

3/21のライブで実際に使ったセッティング。

音の処理は物理ミキサーではなく、楽曲制作で使っている「Logic Pro X」を通して行います。各種音声を整えて全体のバランスを取ったり、意図しない大音量を防いだりってのをここで。ライブ中は手元のiPhoneに入れてある「Logic Remote」でオケを再生します。

ただし正直言うと、これじゃなくて物理ミキサーでやりたい!笑

その理由は主に2つ。
・手元ですぐ操作できたほうがいい
楽曲のミックスではなくライブでの使用なんで、もっとダイレクトに調整できるものの方が圧倒的に便利。あとMC中にリバーブぐらい切りたい。
・コンピュータへの負荷を減らしたい
我がiMacちゃん、配信中は「音声ソフト」「配信ソフト」を同時に稼働させながらYouTubeに大容量のデータを2時間送り続けてます。メモリ32G積んでても結構負荷がきつい。

なので今から配信ライブやってみようかな、と思ってる人はライブストリーミングミキサーをお勧めします。
例えばこういうやつ。[YAMAHA AG08]
https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/321707/

いつか手に入れたいもんです。

配信用に音声と映像をコントロールするのは「OBS」というソフトで。

ありがたいことにフリーソフトです。

これ使ってる人もかなり多いんじゃないかと思います。カメラの映像だけじゃなく、画像(サムネとか)と切り替えたり、できることたくさん。細かい操作が必要なければ音声もここである程度処理できたりもします(マイク一本で雑談配信とか)。

ウェブカメラの映像とLogicで処理した音声をこのOBSに送り、そこからYouTubeの配信サービスに接続して、いざライブ!という流れです。

*使用機材の項目で「仮想ミキサー:Blackhole」と書いてますが、ここでは説明は端折ります。ざっくり説明すると、通常の音声アウトプットとは別に「配信用の音声アウトプット」をコンピュータ内で準備するものです。ちょっと情報古いですが、小田の個人noteに詳しくセッティング書いてありますので気になる方は。


随分長くなりましたが、音や映像の情報は、こんなルートを経て皆さんの元に届いてるわけです。通常のライブだとマイク(インプット)→スピーカー(アウトプット)→あなた、でいいのにね(最短ルートの場合)。笑

まだあらゆる所に改善の余地はあると思うので、回を重ねながら研究していこうと思います。迫力やリアルさは有人のライブにまだ及ばないものの、配信には配信ならではのメリットがたくさんあることは事実。やはり物理的に遠く離れた人にもお届けできるのがいい。どちらも丁寧に積み重ねていきます。

次回はいつにしようかな。忙しい春になっておくれ。
ではまた。ライターTこと小田貴音でした!


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